カジイチゴの実 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

昨年収穫したカジイチゴの実。この量だと20分くらいだ。フレッシュが一番美味しく、市販のイチゴにはないみずみずしさがある。実は液果だから潰れやすく流通が難しい。シャーベットやアイスクリームやジャム、あるいはシロップ漬けで保存してトッピングに使うと良い。洋食のフルーツソースも研究したが、猪ロースの香草焼きのソースが合う。味と言うよりも山の幸の風情と色合いだ。またスズキのカルパッチョは淡白な白身と合う。難点は味にクセがないので桑の実ソースには負ける。洋食のソース用として適しているのは他に、海岸性の野生ブルーベリー「シャシャンボ」だ。甘味と酸味がしっかりしていてコクがあり、これほど鮮やかな紫色が出る木の実は他にない。果実酒としてウォッカやジンに漬けるとカクテルソムリエ?も息を呑むような美しさだ。大量採取を頼まれて困ったくらいだ。暖地性の小型のヤマブドウ「エビヅル」も鮮やかな紫色が出る。安全な食品着色料は野山に山ほどある。山・・・と言うくらいだから。