人が森に安らぎを感じる理由 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

人は何故 海に懐かしい想いを抱き
森や川に安らぎを感じ 夜空に思いをはせるのだろう
全ての生き物は海から生まれた
不毛の陸上では 生き物は生存出来なかった
雨は乾いた大地をストレートに海まで流れ
川は 雨が続いた時しか流れることはなかった
微生物の働きで コケ類からシダ類が生まれ
その葉が有機物として川に沈殿するようになってから
川を上る魚が現れた 川の水が干上がる度に死滅を繰り返し
やがて干ばつに耐えられる魚が現れた 泥に潜り肺呼吸をする
肺魚 それが陸上の全ての動物の祖先
川と言うより シダ類が倒れ腐敗した沼のような場所では
魚のヒレは かき分けるのに便利な手足のようなものに進化した
餌となる植物が茂り 大地は保水力を増し 肺魚はやがて陸上へ進出 それが両生類 そこから爬虫類や鳥類 やがては哺乳類へと
それぞれの進化の道をたどった 水生昆虫も陸上へと・・
人は 魚類 両生類 哺乳類 二本足歩行の人類へと進化した
動物は卵子から成長する時の初期は同じような形をたどる
進化したものほどさらに成長を続け 親と同じ形になるまでの期間も長い 人は 胎内に生を得た時から その進化のプロセスをすべて体感する 卵子から細胞分裂する単細胞の期間 そして プランクトンのようなものから 羊水の中では魚類を
生まれてから初めて肺呼吸になり 赤ん坊の時は這って歩く両生類
やがて幼児でハイハイをするようになり四足の哺乳類・・・
二本足歩行をするようになって初めて人間の子供になる
記憶は幼児の頃から始まるが 脳のどこかに羊水の記憶も残っている 人の遺伝子にも 海の記録も 何万年も陸上の森や川の側で暮らした記録も残っている だから海に懐かしさを感じ 森や川に安らぎを感じる 水の豊かな森は人類が長く暮らした聖地 きらめく星は魂の故郷