三日月を追いかけて・兄を探して岩出山編 2 | エメラルド

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もう1週間以上前の話だけど。

雨の中行ってきた岩出山。

9月8日、まつりの思い出の続き。


前回までのあらすじ。

甲冑着る前にしっかり食事はするけれど。

これから甲冑着ようっていう人間が、3階上る体力もなくてどーすんの?!



エレベーターで3階に行って、大会議室に向かった。

部屋の前に、受付がある。

ここで名前をチェックして、出場者特典(?)がもらえる。

団扇とか、ティッシュとか、手拭いとか、扇子とか・・・

(でもこれ、まつり会場でも配られてるみたいなのよね・・・)

そして、何やらくじを引かされた。

ここで、誰の役か決まるのだ。


そもそも、このまつりの武者行列というのは――

岩出山は、政宗公が米沢から移封された土地。

仙台へ移る前の12年間をここで過ごしたのだ。

そして、文禄の役に際しては、ここから三千の兵を率いて上洛した。

伊達軍の豪華ないでたちは、京都の人々を驚かせるきらびやかなものだったそうな。

その伊達軍出陣の様子を再現したのがこの行列。


出陣した者のうち、二百名ぐらいは名前が明記されてるそうで。

我々は、その中の誰かの役になる。

その名の描かれた背旗を負って歩くんだ。


景綱殿とか成実殿とか宗実殿とか留守殿とか身分の高い人の役は、騎馬武者として出陣。

(競争率高くて、私は当選したことがない・・・)

甲冑武者は、名前のあまり知られてない人々。

もちろん、甲冑武者の中にも、大内定綱とか後藤信康とか名の知れた人もいるんだよ。

(後藤さんてば、相方の原田は騎馬武者なのに・・・)

支倉常長なんて、身分は低いだろうけど、今イチ押しの人物なのにね。


誰の役になるかは、その時になるまでわからない。

くじ引きだったり。

出陣する時にランダムに旗を渡されたり。

割といーかげん。

支倉さんでさえ、ここでは一般武者扱い。


騎馬武者は、それぞれ特徴のある甲冑なんだけど。

甲冑武者は、量産型というか。

縅の色とか前立ては何種類かあるみたいだけど、基本同じ。

甲冑に家紋がついてたり、名前が書いてあったりするのもあるけど。

それはあくまでマークみたいなもので、誰の甲冑とか別に決まってないみたい。


だから私は、今まで誰の役とかあまり気に留めてなかった。

どんな人だったか調べようとしても、よくわかんない人ばかりだしね。

今までやった役って、ほっとんど覚えてないの。

(初めて甲冑着た時の役は覚えてるけど)


だって私、ほんとは真田家の家来だもん。

(おいっ!)

真田家の家来として潜入してるんだもん。

(おいおいっ!)

その役の人になりすまして伊達軍を探っている真田の間者という脳内設定なんです。

(出させてもらってる身で、何てこと言ってるのぉおおおおっ!)


でも、今回はそうじゃなくなるんですけどね・・・


くじを引いて役が決まったので、その人の旗がある甲冑のもとへ。

あら、今回も赤色縅の鎧だわ。

真田の間者なのがバレてるのかしら・・・


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ていうか、私がこの甲冑を引き当てたのか。


女子は、別室にてお着替え。

あの例の忍たまみたいなのを着るわけです。

いつもは、休憩室みたいな和室で着替えてるんだけど。

今日は、大きな会議室みたいなとこでのお着替えだった。


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絨毯張りの部屋だぜぃ。

和室の方が楽なんだけどね・・・

人数多くて、広い部屋になったのかしら?


脱いで着替えようとしたら、私の上着がなかった。

(袴だけ2枚あったの)

係りの人に言って、持ってきてもらったのだが。

どこかに、上着が2枚の人もいたのかしら・・・


車で走ってる時から、心配だった。

「袴って、どっちが前だっけ?!」

だって、袴なんて1年に2回しかはかないんだもん。

それでも、何回もはいてるわけだからいい加減覚えるべきなのだが。

「周りの人がやるのを見ながらやればいいでしょ」ってことで。


ちょうど、近くにいた人が着方を教えてもらってるとこで。

「袴は、紐の短い方が前です」と言ってるのが聞こえた。

よし、短い方が前、短い方が前・・・

口の中で繰り返しつつ、さも最初から知ってましたみたいな顔して袴をはく私であった。


つづく