複雑な家庭環境や内面の葛藤を抱えた高校生たちが集まって、映画をつくる話・・・
簡単にいえばこんな映画でした。
なんでそうなるのな展開や無理やり明るくまとめたみたいなところがあって、いかにもお話っぽい気がした。
でもね、ドキュメント映画じゃないんだからお話でいいわけだよね。
ノンフィクションだけがリアルじゃない。
フィクションなのにこの映画、青春のやるせなさがかなりリアルに感じられた。
(素直におもしろかったって言えよ、私)
ヒロインの夏音役は、龍騎の優衣ちゃん。あれから4年、きれいになって若返ったわね。
夏音は、悲しい環境の中で生きてる。そう、神崎士郎兄ちゃんが見たら、ミラーモンスターを繰り出したくなるような境遇。
仲間たちといるときはすごく楽しそうなのが、余計悲しいよ。
私は最初、夏音って実は幽霊なんじゃないかと思ってた。
ストーリーが進んで、そうじゃないらしいとわかってからも、自殺しちゃうんじゃないかと思ってた。
どこか死の影をまとっている子。
でも、夏音は死ななかったよ。
主人公のサンは夏音が好きで、でもどうにもならない問題があって、思い余って夏音の首を絞めるシーンがあるの。
夏音はそれでも生きようとしてた。「いつ死んでもいいと思っていたのに・・・」ってつぶやきながら。
「生きていればこそ」っていうセリフが出てくるんだけど、やけに印象に残ってるよ。
今、死にたいと思っている人がいたら、夏音を見るといいよ。
どんなにつらくても、生きていればこそだよ。
あなたがいなくなったら、きっと悲しむ人がいるよ。
夏音にサンがいたように、あなたを守ろうとしてくれる人はきっといるはずだから。
きっと仲間は現れるって、信じようよ。
なんか話がそれてしまったけどさ、この映画、青春の痛さと甘さと、そして生きるってことを考えさせてくれたよ。