そんな訳で、入院生活1日目。
最低限の着替えと洗面道具と
使い捨てにするつもりで買ったスリッパを手に
いざ!病室へ。
3人部屋だが人の良さそうなあんちゃんとの
2人でした。
その兄ちゃんは
フットサルで足首を骨折し
前回埋め込んだプレートとビスを外す為に
来ているそうで
オイラが来た時には
除去(?)手術は終わっていて
抜糸待ちで御座るした。
当然の事ながら
オイラの方も何故入院したのか聞かれたので
これこれ・・・かくかくしかじか・・・。と。
整形外科のご飯は
特にご老体や手術直後
またはアレルギー持ちでない限り
通常食なので
味はいたって普通で御座いまして。
手術当日に備えて
大腸内を清掃(浣腸による強制排便)する以外は
全く問題なしで御座るした。
年を重ねると
どうでも良いプライドが邪魔するみたいで
看護師さんとは言え
浣腸されたり排泄物処理されるのは
嫌と感じる場合があるそうだが
オイラの場合は
立場上贅沢言ってる場合じゃないし
看護師さんも
それが仕事
みたいな部分があるし
逆に
ごねる方が迷惑になる事が多い
のが分かっているので
基本は『まな板の上の某』精神で
自分で出来る場合は甘えずに自分でやる
と言う方式で行く事に。
翌日の手術時間まで絶食。
水分補給は問題無かったので
お茶などを。
手術時間近くになって
立会と言う事で母ちゃんもやって来て
オイラは手術着に着替えて
点滴をされた上で
おそらく麻酔導入剤か何かだったのだろう
時間を置いて2種類の薬を飲用。
薬飲用後は
立って歩くと倒れてしまう場合がある
との事でここから移動は全て車椅子に。
手術に関して執刀医の先生から
具体的な手術の説明が。
鎖骨結合手術には2種類あって
1つは
鎖骨の中に心棒を入れて修復を促すもの
もう1つは
鎖骨に沿う形でプレートを置いて
骨とプレートをビスで固定して
骨の結合を促すもの
どちらになるかは
実際開けてみて決めるとの事でした。
時間が来て、いざ手術室に入ると
先の薬の効果なのか、やたら寒く感じまして
手術台に乗る頃には
歯がガチガチなる位になっていました。
『暖房入れますね。』と看護師さん。
「今頃入れられても、暖房効く頃には
オイラ、麻酔で眠っているんじゃ?」
とか思っていたのは、ここだけの秘密。
手術する場所の位置を確認、
台の高さと照明の位置合わせをして
酸素マスクをあてがわれました。
『酸素入ります』と。
そのまま麻酔技師さんの指示に従い
『麻酔入ります。少し匂いがしますよ~。』と。
※ここからは、オイラの個人の感想です。
今まで嗅いだ事の無い
近い匂いで例えて言うなら
ほんのりライチっぽい様な
そんな感じの香りが鼻を付いて来ました。
1呼吸目
麻酔の投入量が上がったのか香りをはっきり認識。
『へ~。麻酔ってこんな匂いなのか』と余裕有り。
2呼吸目
身体全体が麻痺しているのが分かる位の痺れ。
3呼吸目
心電図等の計器類の音が頭に響く位はっきり聞こえる。
人の声も上手く聞き取れないけれど響いてました。
4呼吸目
あ!ヤバイ。落ちる!!・・・と
はっきり意識が遠のく感覚を感じた瞬間
ブラウン管テレビの電源を切る様に
視界が途切れる。
今思えば個人的に面白い感覚で御座るした。
3時間の骨結合手術も無事に終わり
オイラは?と言うと夢心地で
段々意識が戻って来ている最中
『ムロボ(←勿論ここは本名で)さん!!
手術終わりましたよ~。起きて下さい!!』と。
先生に叩き起こされつつ
全身に電源が入る感じで意識が戻りました。
例えて言うなら
パソコンが立ち上がっている時の状態って
こんな感じ?みたいな。
脳から意識が戻ると同時に神経が
身体各所にアクセスして
状態を瞬時に認識した・・・そんな感じ。
なので、全神経が繋がってであろうと同時に
鎖骨周辺に痛みを感じたので
『あ、手術終わったんだ。』
とそこで自覚。
ストレッチャーから看護師さん達に担がれつつ
病室のベッドに移された頃には
まだ意識は朦朧としているが
相手の言っている事は理解出来るまでに回復。
でも、ただただ眠い。眠りたい。
それだけ。
この時に覚えているのは
母ちゃんの言葉
『柔道、辞めなきゃね・・・。』
それに対して
頭の中で『絶対嫌だ。』と答えつつ
オイラは再び眠りに落ちる。
つづく。