「夏目漱石のかき揚げとオムライス!」~松栄亭~ | 夢酔亭主人のオムライス食日記

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上野、浅草など下町中心にオムライスや美味しいランチの食日記。

【今朝のニュース】
築地では初競りが行われ、マグロ1匹が5649万円で落札されたそうです。

すしざんまいでは1貫128円~で提供するらしいですね。

話のネタに、会社帰りに行ってみますが、う~ん、どうなんでしょうかネ?


【今朝の新聞記事】
夢酔亭主人の食日記

私は「食べログ」はあまりに偏った評価が多いから、参考程度にしか見ません。
好き嫌いと、いいお店かどうかは別です。
特に「味」は個人の好みが反映されることが多く、年代でも異なります。
それに客のマナーの悪さも目に余る光景をよく見かけます!
そんなこんなで、「食べログ」や「夢酔亭主人のブログ」は参考程度に見てください。

・・・というわけで、神田淡路町にある、松栄亭さんでランチ!


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長い歴史を感じるお店です。
このあたりには古くからの老舗のお店が多いんですよね。


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ここには大好きな「洋風かき揚げ」があって、急に思い出して食べたくなります。


松栄亭の「洋風かき揚げ」についてはこの本の中で池波正太郎先生が、

詳しく書いてあります。


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要約すると、
明治の頃、このお店の初代が、東京帝大の哲学教授のケーベル博士の

お抱え料理人だった時、とつぜん訪れた夏目漱石、幸田延子が、お腹が

すいたのでなにか珍しいものを作って欲しいとケーゲルに命じられました。
突然のことで、冷蔵庫にあった肉と玉子で小麦粉をつなぎに使いフライに

したところ大好評で、自分の店を出す時にメニューに加えたそうです。


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このメニューのほとんどのレシピは創業当時から変わっていないらしく、
当時の料理がいただけるのは貴重ですね。


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●洋風かき揚げとオムライス(950円+800円)



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夏目漱石は、コックさんがこのかき揚げを作るのを眺めていて、

かき揚げが油の中にぼっちゃんと入れるのを見て、名作「ぼっちゃん」が

生まれたのは有名な話である。(←ウソです)


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「食べログ」なんか見ていると人気がないようですが、私は大好き!

池波先生は「洋風かき揚げ」についてこう書いていらっしゃいます。


「まったく、この一品の味わいは、私のような東京の下町に育った者にとっては、

なつかしいの一語につきる。
それでいて、いまの若者たちも[かきあげ]にたっぷりとウスターソースをかけて
ごはんをたべているのだ」


それではいただきますナイフとフォーク


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ふわっとした玉子の軽い食感と肉や野菜がたっぷり!
具たくさんのオムレツを揚げたようなイメージですかね?
ウスターソースもたっぷりかけます。


オムライスも大好きな一品。
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見た目は西武ドームのように薄焼きの玉子が被っているタイプ。
ちょっと破れ目があるのは御愛嬌!

写真はなるべく破れ目は目立たないような位置から(笑)


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チキンライスも昔ながらのシンプルななつかしい味わい。


今日も美味しい食事をいただき感謝をこめて
「ごちそうさま!」


最後も池波先生はこんな風に結んでいらっしゃいます。


「外へ出ると、師走の夜風が、さすがに冷たかった。
 二人の友人たちは、
 「何から何まで・・・」
 「完全に、満足しました」
 と、いった。
 今度、松栄亭へ来たとき、私は、ポテト・サラダをみやげに買って

 帰ろうと思っている。
 そして、夜ふけの腹ごしらえをするとき、やや厚めに切った食パンの中へ、

 これをたっぷりとはさみこんで食べながら、ビールの小びんを一本のむつもりだ。」


【お店】
・松栄亭
・東京都千代田区神田淡路町2-
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