夢酔亭主人のオムライス食日記

夢酔亭主人のオムライス食日記

上野、浅草など下町中心にオムライスや美味しいランチの食日記。

江戸そばの三大暖簾は、藪、更科、砂場。
 
更科は大名蕎麦と言われるように大名屋敷で流行った店で、最も庶民に愛されたのは藪そば。

 

  お店紹介

 
藪そばの総本家にあたる「かんだやぶそば」からのれん分けされた「吾妻橋藪そば」さん。
 
隅田川を挟んで「かんだ」の弟が創業した「並木藪」とほぼ向かい合っているが、2つの名店があるのは羨ましい。
 
テーブル席にご案内。すでに大行列だったので一気に満席に。

 

  品書き

 
蕎麦前は「天ぬき」。
 
そばは「もりそば小」。
 
お酒は昔から「菊正宗」一本。
 
藪そば系では徳利には袴を履かせるが、雰囲気もあっていいものだ。
 
蕎麦味噌が付くのも藪そば系共通。
 
これを一口舐めると、これからの展開が楽しみになって来る。
 
いわばオペラの序曲のようなものだ。

 

  お料理登場

 
●天ぬき(1,400円)
 
蕎麦屋でお酒のお伴といえば「天ぬき」で決まり。
 
天ぷら蕎麦から蕎麦を抜いたもの。
 
昔の蕎麦屋では天ぷらといえば芝海老のかき揚げの事で、海老を1尾揚げるなんてものは天麩羅屋の仕事として区別していたそうだ。
 
七色をたっぷりふりかけ、お箸入刀!
 
うんめ~~!
 
つゆを沁み込んだ天ぷらの中はたっぷりの芝海老。
 
●もりそば小(900円)
 
もりそばの小は少ないじゃない。
 
普通の1人前で、中は2人前、大は3人前となるので注文する際には気を付けてくださいね。
 
天ぷらと蕎麦を食べるんなら、天ぷら蕎麦にすればいいじゃないか?
 
そういう人もいるだろうが、それを「野暮」という。
 
それではいただきます割り箸
 
最初の一口は何もつけずにいただく。
 
ツユは入れ過ぎは禁物。藪蕎麦のつゆは先の方だけつければ十分。
 
これを田舎の蕎麦のようにチャポンと浸けたらとても食べられない辛さなのだ。
 
空気を含ませながら噛まずに啜る。
 
最初に蕎麦の風味が立ち、最後につゆとそばが口の中で一つに合わさる。
 
蕎麦湯は白濁しながらもあっさり系。
 
葱と本わさびを浮かべ、半分飲んだら継ぎ足しを3回繰り返して飲み干す。
 
「藪そば」と名乗っていてもまったく関係のない偽物も多いので、是非正当な流れをくむ「藪そば」を味わってほしい。
 

美味しい食事をいただき感謝をこめて
「ごちそうさま!」

 

本日の動画コーナー 

 

 

 お店情報 夢シュラン★★★

・吾妻橋藪そば
・東京都墨田区吾妻橋1-11-2

日本の食べ物は目と舌で四季を感じることができる。
 
和菓子の世界も同じ。

 

  お店紹介

 
新宿三丁目の伊勢丹のお隣にある昭和23年創業の甘味処、「追分だんご本舗」さん。
 
江戸の昔、甲州街道と青梅道の交わる交差点(追分)に団子屋が軒を連ね、「追分だんご」として旅人に愛された。
 
四季が変わると訪れたい店の一つ。
 
サンプルケースは晩秋の甘味。
 
店の奥は喫茶室。
 
昭和20年の作品だって。
 
新宿も焼け野原だったのによくこれだけの作品を仕上げたものだ。

 

  品書き

 
定番からオリジナル、季節のお団子まであるので選ぶのに迷う。
 
お団子二本盛りは追加料金で好きな団子に変更できる。
 
秋限定の栗と柚子できまり。
 
お酒も好きだけどおちゃけもいいものだね。

 

  お料理登場

 
●お団子(1,111円)
 
奥が栗、手前が柚子。
 
それではいただきますお団子
 
柚子の酸味と甘みが爽やかな秋風のように吹き抜ける。
 
塩昆布でお口の中をリセット。
 
甘露煮とペーストを使った栗の味は濃厚。
 
最後に、差し替えてもらった熱めのお茶を流し込むと日本人に生まれてきた幸せに感謝。
 
食後はテイクアウトコーナーで子供のお土産。
 

美味しい食事をいただき感謝をこめて
「ごちそうさま!」

 

本日の動画コーナー 

 

昭和47年のヒット曲。青い三角定規の「太陽がくれた季節」

 

 お店情報

・追分だんご本舗 新宿本店
・東京都新宿区新宿3-1-22
・http://oiwakedango.co.jp/
・営業時間 11:30(平日12:00)~18:00
・店休日  年始

水道今月はマイナス3kgのダイエット月間と宣言したが、ラーメン屋の前を通るとつい誘惑に負けてしまう。
 
「人間だもの」・・・しょうがないよね。
 
水道橋周辺でもラーメン店の出店も相次いでいるが、最近「家系ラーメン」の割合が高い印象だ。

 

  お店紹介

 
水道橋駅前の「町田商店」さんに訪問。

2回目の訪問だが、最初に食べた時の印象がよくて再訪。

 

  メニュー

 
味玉ラーメンを注文。
 
カウンター席に着くと麺の硬さや油の量、無料ごはんの有無など職務質問が始まる。
 
すべて標準でと答え、出来上がりを待つ間は読書の時間。

 

  お料理登場

 
●味玉ラーメン(1,000円)
 
家系ラーメンのルーツは一世を風靡した「ラーメンショップ」で、後引く濃厚さが特徴のとんこつ醤油味。
 
それではいただきます割り箸
 
ブラックペッパーをパッパッパッ・・・
 
美味いスープだ。
 
チェーン店の特徴は安定感。
 
ラーメン屋のスープづくりは個人的な感覚によるものだが、チェーン店のスープはセントラルキッチンで作っているのでブレがない。
 
つまり100点もない代わりに60点もなく、80点の合格ラインをキープしている。
 
チャーシューはバラ肉。
 
ほうれん草。
 
パッカ~ン!
 

味玉と小玉。
 

麺はもっちりした太麺。
 
濃厚スープがよく絡む。
 
家系の特徴は卓上の調味料で自分流にアレンジできる。
 
さっき読書で学んだもんね。
 
ニンニクはやめておいて、豆板醤や生姜で味の変化を楽しむ。

 

口の中が油っぽくなったらごはんでリセット。
 
YouTubeの「エガちゃんねる」でやってた食べ方を真似してみた。
 
海苔をスープにひたひたに浸して、ごはんを巻いて食べる。
 
なるほど、これも美味い。
 
最後の味変は酢で後味爽快。
 
接客サービスの素晴らしさも紹介しておきたい。
 

美味しい食事をいただき感謝を込めて
「ごちそうさま!」

 

 お店情報

・町田商店水道橋店
・東京都千代田区神田三崎町2-22-18
・https://www.machidashoten.com/
・営業時間 11:00~23:00
・店休日 無休

秋冬物として仕立てをお願いしていたスーツが出来上がった。
 
グレーのグレンチェック柄。
 
目付けは350gとかなり重く、打ち込みもしっかりいている。
 
メーカーは「ドーメル」の『アマデウス』。
 
ドーメルは1842年創業のフランスのメーカーだが、織りはイギリスで行っているため、フランスのデザインとイギリスのがっちりとした生地が人気で、国家元首クラスの間でも愛用され、シャネルやディオール、イヴサンローランなどにも服地を提供している。
 
グレンチェックは白地に黒かグレー地に黒が一般的だが、黒糸の中にさりげなくブルーが忍ばせてあり、光に反射してなんともエレガント。
 
これがフランスのデザインとイギリスの品質の技だろう。
 
トラウザーズはベルトなしのサイド尾錠。
 
生地も気に入ったがお値段もそれなり。
 
だけど、この年齢になると素材にこだわった洋服を着たいよね。

 

  お店紹介

 
神保町交差点の目の間にあった「新世界菜館」さんが今年5月に移転オープン。
 
移転先は旧店から徒歩2分の場所にあった姉妹店の「咸享酒店」と合体。
 
昭和18年創業の寧波料理料理の老舗。
 
1階のカウンター席にご案内。

 

  メニュー

 
前回は「中華風カレーライス」だったが、今の気分はチャーハン。
 
海老チャーハンと迷いつつ五目チャーハンを注文。
 
以前の「咸享酒店」をリニューアルしてあるので内装も真新しい。

 

  お料理登場

 
●五目チャーハン(1,210円)
 
迷った海老も入っていて大満足。
 
海老の他にチャーシュー、玉子、葱、グリーンピースで五目。
 
それではいただきます割り箸
 
優しくいいけど味はしっかりしている中華スープ。
 
プリプリ海老。
 
ごはんはふっくらつやつやのパラパラ系。
 
異なる具材の食感が楽しい
 
海老チャーハンと迷ったが中にも隠れていて迷うことはなかった。 
 
ガツガツと一気に完食し大満足のランチ。
 

美味しい食事をいただき感謝を込めて
「ごちそうさま!」

 

 お店情報

・新世界菜館
・東京都千代田区神田神保町2-2
・https://sinsekai.com/index.html


 

新米や新秋刀魚など秋の味覚には新がつくものが多い。
 
新そばもそう。

 

  お店紹介

 
神保町に6年前にオープンした「㐂道庵」さん。
 
オープン当初から通っているが、いまでは行列必至の繁盛ぶり。

 

  品書き

 
秋らしいこの店オリジナルの鶏大根そばを注文。
 
花番さんの接客もハキハキと丁寧で気持ちいい。

 

  お料理登場

 
●鶏大根そば(1,050円)
 
お蕎麦の上には極厚切りの大根や鶏肉が覆いつくし、青菜、人参、カイワレなどが脇を固める。
 
器のセンスもいい柄です。
 
それではいただきます割り箸
 
七色をパラパラと・・・
 
うんめぇ~!
 
しっかりした江戸蕎麦のだしとかえしに、野菜の旨味や鶏の脂が加わり思わずニンマリとする美味しさ。
 
お待たせしました。大根入刀!
 
軽くお箸に力を加えるとスーッと切れる柔らかさ。
 
しっかり味が染みた大根は噛むと溶けてなくなる。
 
旨味ぎっしりの鶏肉も極上。
 
ほうれん草や人参も存在感ばっちり。
 
お江戸の蕎麦は細くなくっちゃいけない。
 
細くてもコシが強くのど越しもいい。
 
後半戦は刻み葱を投入。
 
鶏の脂がバリアとなり、最後まで汁が熱々なのもいい。
 
四季それぞれ楽しみがある日本の料理。
 
食欲の秋はまだまだ続く。
 

美味しい食事に感謝をこめて

「ごちそうさま!」

 

 お店情報

・㐂道庵 神保町店

・東京都千代田区神田神保町2-12-8
・http://hgh.co.jp/rest/mayflower.html
・営業時間 11:30~15:30/17:00~22:00
・店休日 日、祝日