今年は紅白でも指揮を!

 

 本日(1/23)は今年最初の「うたコン」放送日だ。そんな日にこの音楽家を紹介することにしよう。「うたコン」の影の司会・歌手である音楽家を知ることで今年の「うたコン」がより楽しめるだろう。

 

サックスからピアノへ

 フラッシュ金子は10歳の時にギターやトランペットと小学校の教師から教わったことから演奏者としての音楽人生がスタートしているのだろう。その後、高校生からはサックを始め、1984年にホーンセクション「ストリートファイターズ」を結成し、バンド・米米CLUBのレコーディングに参加するようになる。この時のホーンセクション「ストリートファイターズ」はその後に「BIG HORNS BEE(以下:BHB)」と改名し、現在に至る。

 話を戻して1986年からは正式に米米CLUBに加入し、一時活動を休止しながらも現在まで活動している。そんな音楽人生の中で2005年にサックスが吹けなくなる「局所性ジストニア」を発症した。このため、サックスからピアノへと音楽活動を方向転換した。自身が「局所性ジストニア」だと判明するまでに4年かかり、その間には米米CLUBの活動再開があった。そんな波乱万丈な音楽人生で2023年、12月に自身プロデュースのコンサート「東京バンスキング」にてサックスを吹いて客席から登場。「局所性ジストニア」とうまく付き合うことが出来ることを証明した。

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作品を彩る”音楽”

 米米CLUBやBHBの活動の他に、映画やドラマでの劇伴制作も数多く手がけている。最初に手掛けた劇伴は米米CLUBのボーカルである石井竜也が初めて監督を手掛けた「河童」だ。この映画で「日本アカデミー賞」の映画音楽賞を受賞すると言うスタートを切った。

 だが、フラッシュ金子が制作した劇伴で世間からの評価が上がった作品は2021年度後期連続テレビ小説「カムカムエブリバティ(以下:カムカム)」だろう。カムカムはこれまでの連続テレビ小説とは違い、100年の物語で、ヒロインは3人だった。しかもテーマが、「ラジオ英語講座」と「あんこ」と「野球」と「ジャズ」と「時代劇」だ。

 100年と言う比較的幅のある時間軸で日本以外の音楽も含まれる。更に、ジャズトランぺッターのオーディションまであった。このような難題が多い劇伴をBHBで培ったジャズのメロディーセンスや持ち前のアイデアで約200曲の劇伴と劇中ラジオで流れてきた音楽考証を行った。

 劇伴と言うのは作品を彩る陰の立役者であることに間違いないが、カムカムで制作したメインテーマ「カムカムエブリバティのテーマ」には作曲中に書かれた歌詞も存在していた。2022年4月26日に放送された「うたコン」ではその楽曲をカムカム・初代ヒロイン役の上白石萌音が歌唱した。この楽曲の歌詞はカムカムの内容にもコロナ禍や戦争が繰り広げられる現代社会にも相応するように感じる。その放送時の歌詞テロップより歌詞を引用する。

アナタヲソコニカンジタ‐Amazing Moment‐

雨が止んで 急に晴れた 空を見上げたら

白い一筋 ヒコウキ雲 アナタヲソコニカンジタ

歌声が響き 体に心に 血の中に しみわたる

思わずもう一度 見上げたら 一羽の白い鳥が翔んでいた

アナタヲソコニカンジタ

 

遥か遠くにいても 思い溢れたら

すぐに翔んでゆける Amazing Moment

雨が止んで 急に晴れた 空は ただそこにある

 

Oh Darling I Love You 照れずに 言葉にするよ

決して 後悔しないように

遥か遠くにいても 思い溢れたら

すぐに翔んでゆける Amazing Moment

 

雨が止んで 急に晴れた 空は ただそこにある

どこにでも いつの時も

アナタヲソコニカンジタ

 この歌唱を指揮者として後ろからサポートしていた人物もフラッシュ金子だったことを忘れてはならない。次は指揮者・フラッシュ金子について見ていこう。

 

 見切れの”美学”

 フラッシュ金子は自身が執筆したエッセイで「指揮者は現場監督のようだと思うようになりました。(日向の道をまっすぐ行こう)」と書いている。歌手・バンドのパフォーマンスを調整していく役割があり、みんなが困らないように指示や合図を確認して、本番に出す。指揮者・円光寺雅彦は指揮について「始めと終わりの合図だけでよい」と基本的な役割を話している。続けて、指揮者の表情や雰囲気、バックグラウンドが大切と話していた。

 話を「うたコン」に戻そう。「うたコン」には演歌・ポップ・ミュージカル...など幅広い音楽を届ける。そのため、クラシックの指揮者ではその役割を果たしずらい。一方、フラッシュ金子はバントマンであり、ジャズやポップなど幅広くいため正にバックグラウンドは「うたコン」にピッタリだ。

 また、タクトを振る姿は歌手の歌唱を裏で支える盛り上げ役となっているように感じる。時に、口ずさみながら、時に、リズムに乗りながらタクトを振る姿が見切れることがあるが、これは視聴者もNHKホールで見ているような臨場感を与えることにつながっているだろう。

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↓↓MUSIC LIFE作成「うたコン」プレイリスト↓↓

 

唯一無二の音楽家へ

 「うたコン」では多くの歌手の歌唱をサポートしているフラッシュ金子。2016年には後輩サックス奏者・寺地美穂のプロデュースと楽曲提供を行い、寺地美穂は一躍有名なサックス奏者となり2022年には桑田佳祐のサポートミュージシャンとして活躍するまでとなった。昨年はこの番組の繋がりから丘みどりへ楽曲提供を行った。初めて演歌の作曲を行ったとは思えない完成度の高さやアイデアが入った楽曲であった。

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 BHBとなった「ストリートファイターズ」の結成から40年を迎える今年、指揮者・劇伴作家・作曲者・バンドマン...と様々な顔を持つ音楽家の活動に期待が高まる。

 

【署名活動】#広く楽しめる音楽番組へ

 テレビ音楽番組の改善を訴える「署名活動」を行っている。 「うたコン」では世代・ジャンルを問わず様々な音楽を届けているが、地上波民放はそのような音楽番組を届けていない。これはとても可笑しい。テレビは多様な情報を全世代が得るための重要なメディアである。そのため、出演者に偏りや忖度がなく、多くの世代が楽しめる音楽番組が適切だ。そのための「署名活動」だ。

↓↓詳しい内容↓↓

↓↓埋め込みで署名できない方はこちら(内容は同一)↓↓

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