紅白出場者・独自予想の総評

 

 11月13日に「第74回NHK紅白歌合戦」の出場者が発表された。「ボーダレス」と言うテーマを掲げた今年の紅白では本当に今年の流行やヒット曲、話題を鑑みた出場者となっているのか。独自の集計や調査を用いて見ていく。

 更に、MUSIC LIFEで行った紅白出場者予想は果たして的を得ていたのかを見ていくことにする。

※急ぎ作成したため誤字・脱字等が多くある可能性がある予めご了承下さい。

 

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  SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)はどうなったのか

 まずは、今年一番の争点について見ていこう。NHKは9月27日のNHK会長記者会見より被害者への救済や再発防止への取り組みが着実に実施されることが確認できるまで、タレントの新規依頼を見送ることを示した。

 この方針は、紅白にも適応されるとされていた。MUSIC LIFEでは「NHK紅白事前調査」でこの内容について問うた。その結果が下のグラフだ。

 この調査では、出場・出演に関して昨年のようなレベルでは適さないと思っている人が多かった。実際に、NHKは出場させなかった。これで、44年ぶりに紅白歌合戦からSMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)からの出場者はいなくなった。更に、「人権尊重のガイドライン」を策定し、事務所にもそれを順守するよう求めた。中には、「○○枠」と揶揄する方も今年もいるだろう。しかし、今年は実力の上で出場していると言えるだろう。

 これについては、「NHK紅白 予想【完全版】」の終盤で詳しく書いているため、そちらを参照して頂きたい。

 

  初出場の顔ぶれ

 今年の初出場は13組。紅組では5組、白組は8組だった。昨年は10組(紅:5、白:5)だっため、今年は例年になく多くなった。これは、上の示したことが影響していることは言うまでもない。更に今年は、世代も幅広い。その筆頭が伊藤蘭だろう。今年はキャンディーズから50年であり、長女の趣里は後期連続テレビ小説「ブギウギ」の主演として話題だ。更に、”歌手”として初出場の大泉洋や10-FEETはデビューから長らくしてからの紅白初出場だ。K-popではTWICEの日本人3名で結成されたMISAMOは日韓で話題となっており、Stray KidsやSEVENTEENは世界的に名を挙げた歌手であり、日本でもコラボなどで話題を集めた。このようにすると、世代・国を超えた初出場の顔ぶれとなっている。

 

  出場者全体の顔ぶれ

 まずは今年のセールスを見ていこう。MUSIC LIFEではオリコンランキングのCDとストリーミングを合算したチャートのシングルとアルバムの10位以内の登場回数を合わせたものを作成した。下に表を示す(緑の網掛けが出場歌手)。

 登場回数上位の歌手が出場していることがわかる。セールスの基準と言うものは満たされているが、この表に明記されている出場歌手の内、所謂「演歌・歌謡曲」の歌手は2名と全世代に受け入れられるものではない。

 次に、NHKの主に音楽番組に出演した歌手と回数を独自に集計した。

 こちらも出演回数が多い歌手が出場していることがわかる。しかし、オリコンランキングより幅広い歌手が出演しており、紅白にも出場していることがわかる。

①K-popは増えた?

 SMILE-UP.が出場しない今年、K-popの出場が増えると予想されていた。しかし、今年は6組出場と昨年の5組出場からそれほど増加していない。更に、この中の4組はメンバーに一人以上日本人がいる。更に言うと、NiziUとJO1はK-popの位置づけではあるが、日本のグループである。更に、SEVENTEENはメンバーに韓国人、中国人、アメリカ人と国を超えたグループとなっている。昨年とは違い、初出場の3組は長く活動をしているため、実力でここまで上り詰めたと言ってよいだろう。

 8月に公表した「紅白世論調査」でも「日本人で頑張っているK-popは応援した方がよい」のような意見もあった。これを加味すると、昨年よりは正当な出場歌手だと言えるだろう。

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②演歌・歌謡歌手は?

 筆者は何度もブロブ記事で音楽をジャンル分けするのは間違いと話してきた。しかし、世間では「J-pop」と「演歌・歌謡曲」と分けたがる。今年の出場者では大まかに10組と昨年の8組(企画で1組)よりも増加している。今年も企画でも出場する可能性もあるため増える可能性もある。更に、JUJUは今年「スナックJUJU」として昭和歌謡のカバーコンサートを行っている。同局の音楽番組でも取り上げられた。また、新しい学校のリーダーズは和田アキ子の楽曲をモチーフとした「オトナブルー」が話題となっている。そのため、演歌・歌謡曲は今年は例年より多く聴けそうだ。

③新旧シンガーソングライターが出場

 今年は昨年よりも若手からベテランまで幅広いシンガーソングライターが出場していることも注目の一つだ。今年、チェッカーズから40年、ソロデビュー35周年の藤井フミヤをはじめ、35周年のエレファントカシマシ、25周年の椎名林檎など全世代を知る歌手から、前期連続テレビ小説「らんまん」の主題歌を担当したあいみょん、今年全世界的に「アイドル」がヒットしたYOASOBIなど新旧シンガーソングライターが一堂に会す紅白となる。更に、企画でも出演する可能性のある新旧シンガーソングライターもいるだろう。

④大御所もいるものの...

 今年は昨年よりも全世代に向けた紅白となっているものの、出場回数を見ると二桁出場の歌手は昨年に引き続き9組。昨年と出場歌手が紅・白共に大きく変化したのも要因の一つかもしれない。また、上で挙げたことも要因の一つだろう。今後も企画などで出場する歌手も予想されるが、現在でも紅白に新たな風を吹かせていることは変わりないだろう。

 

 独自予想の正答率

 MUSIC LIFEでは4月から「紅白出場歌手&曲目予想」を行ってきた。下に示した表は最終予想の選出歌手・曲目の一覧だ。

 「出場歌手予想調査」や上でも示した「NHK番組出演回数」などを総合して行った。今後も「企画」での出場・出演もあるだろう。現在の結果は的中48%(24名)となった。調査へのご協力改めてありがとうございました。

 

  期待を込めて、「企画」予想

 上でも幾度となく触れているが、近年の紅白では「企画」にもより力を入れている。今年はネットニュースなどでもより話題沸騰している。これについて、予想してみる。

Venue101プレゼンツ~みんなDE踊ろう~

 今年はJ-pop・歌謡曲問わず「踊ってみた動画」が話題になった。その中でもVenue101(NHK総合)のMCのユニット・ハマいくが歌唱する「ビートDEトーヒ」はテレビから生まれた曲であり、テレビ放送70年に相応しい。更に、演歌第7世代・新浜レオンが歌唱する「捕まえて、今夜。」は全世代が楽しめる楽曲であり、「窓ふきダンス」がTikTokでも話題となった。このような企画であれば全世代が楽しめるだろう。

②テレビ70年を連続テレビ小説「ブギウギ」と共にで振り返る

 今年の紅白で視聴者が望んでいる企画。それが、後期連続テレビ小説「ブギウギ」とのコラボ企画だ。10/10放送回での舞台シーンをフル尺で放送するなど視聴者も観客として楽しませている。このドラマの主人公のモチーフはブギの女王で戦後からテレビ黎明期を支えた歌手だ。そんなドラマ主演の趣里と主題歌を担当したさかいゆう、中納良恵。更には、劇中のUSKのモチーフとなったOSK日本歌劇団とのコラボで紅白を盛り上げてもらいたいものだ。

③演歌第7世代筆頭3名による「紅白歌謡祭」

 ①でも挙げたように今年は演歌第7世代の活躍も目立つ。更に、真田ナオキは師匠の吉幾三が60年と節目の年で弟子の活躍も目立つ。ここに辰巳ゆうとを加え、第7世代で企画として出場するのも多くの人に新たな魅力を感じさせることが出来るだろう。

 また、「SONGS」でお馴染みの大泉洋が歌手として初出場、「Venue101」のハマいくも企画としての出場が非常に高い。このようになるとNHKの音楽番組として「うたコン」代表も必要だろう。欲を言えば「TheCovers」代表として星屑スキャットやMORISAKI WINなども出場して欲しいものだ。

 

 このような企画が予想される他、歌手としては45周年のサザンオールスターズ、35周年で未だ出場がないB'zが挙げられ、追悼企画としてYMOの細野晴臣やアリスの堀内孝雄の出場が予想される。

 

第74回NHK紅白歌合戦についてのご意見はNHKへ

 この記事を読み、意見や思いが膨らんだ方はこの記事のコメント欄に書くのではなく、NHKへお願いしたい。それが、より良い紅白にする源となるだろう。

 

今後もNHK紅白に関する内容を発信します

 MUSIC LIFEでは今後も「第74回NHK紅白歌合戦」についてX(旧Twitter)やブロブ記事にて発信していく。Xでは出場歌手の今年の活躍などの説明を行っている。

 更に、ブロブ記事では冒頭に示した記事(リンク)を中心に発信し、テーマ「第74回NHK紅白歌合戦」にも随時紅白の魅力などの記事を書いてい行く。ここでは、「NHK紅白事前調査」の結果も反映して書いていく。

 ご期待ください。