「オードリー」彩る人々 時代背景「木枯し紋次郎」 | 武蔵野舟木組 2024

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               さすらい

 

 

1972年テレビ時代劇「木枯し紋次郎」は放送されます。

前年、股旅もの時代小説「木枯し紋次郎」として、笹沢佐保原作でシリーズ化されました。

 

監督監修は、名監督の一人市川崑監督で、経営危機に陥っていた大映京都撮影所で撮影が始まります。「オードリー」の映画史考証で参加している西岡善信氏は、この作品の美術監督でした。

大映京都撮影所に残った若手スタッフたちによって撮影されますが、2作目が取り終えた時には、大映は倒産してしまいます。

 

大映京都撮影所は差し押えされ使えなくなります。京都のレンタルスタジオ日本京映撮影所でその後は撮影が続きます。

この作品の殺陣師は、美山晋八と言う方です。オードリーに登場する美月の幼馴染み、仁科貴さん演じる中山晋八は、オマージュなのだと思います。

 

「主役は新人で」と言う市川監督の意向で、まだそれ程知名度の無かった、中村敦夫さんが抜擢されますが、原作者の笹沢佐保さんは、田宮二郎さんをモデルにイメージして書かれました。

これは、オードリーの大部屋俳優である錠島尚也(長嶋一茂)の抜擢と似ていますね。

 

市川崑監督は、オードリーの題字も書かれていますが、奥様で脚本家の和田夏十さんは、主題歌の「だれか風の中へ」の作詞をしており、フォークグループ「六文銭」の小室等さんが作曲。

上条恒彦さんが歌って大ヒットしました。

 

オープニングかエンディングか忘れましたが、主題歌が流れる中、ロングの映像で、カットカットで紋次郎が移動する映像は今でも忘れません。

 

さて、実はさすらいは、一度木枯し紋次郎の撮影を見に行った事があります。三船プロで仲良くなった衣裳部の瀬尾ちゃんが、故郷の京都に戻り、この撮影の衣裳部に居ました。

何という撮影所かは思い出せませんでしたが、オードリーのお陰でそれが判りました(笑)

その日は、京都の周りが田んぼのロケ地での撮影で、一緒にロケバスで現場に行きました。

とてもファミリー感のある現場の方々です。中村敦夫さんから、トレードマークの長い楊枝を頂いた事を思い出します。

 

さてオードリーは、錠島が主役に抜擢されました。次週が又楽しみです。