映画界は、テレビの台頭で窮地に追い込まれます。
この当時、映画は斜陽産業と言われたのは1960年代後半から1970年代。急激に産業として成り立たなくなった頃です。特に時代劇は、映画からテレビに移っていきました。
それまでは、各映画会社は、毎週2本の映画を発表していて、それに合わせるために、プログラムピクチャーと呼ばれる付随映画を沢山作っていた頃です。いわゆる番組を埋めるための映画です。丁度ドラマ「オードリー」も、その当時の話です。
「オードリー」の面白い所は、当時の俳優さんや映画が、そのままセリフの中に出て来ます。
市川雷蔵・勝新太郎・中村錦之助・石原裕次郎など出てくるのは嬉しいですし、バックミュージックも当時の歌が流れたりしています。
さて大京映画も方向転換せざるを得ません。
クリキン(舟木一夫)モモケン(林与一)の大御所がいなくなり、エースの幹幸太郎(佐々木蔵之介)も大京映画を去りました。そこで白羽の矢が大部屋に向いて行きます。
そして助監督(堺雅人)にも出番が回って来るようです。
美月(岡本綾)と錠島(長嶋一茂)の恋模様はどうなっていくのでしょう。
監督も大京映画を首になりました。この監督、どうも市川崑監督の様に、いつも煙草をくわえています。市川崑監督は、一時も煙草を離さないために、歯を抜いいて、そこに煙草を常に挟んでいたという逸話がります。そして「オードリー」の題字は、市川崑監督が書かれたものです。