古いファイルを開いていたら、次のような文章を見つけました。長いので、後半だけを引用いたします。
ーここより引用ー
西欧で最も日本語学習人口が多いのはフランスだ。現代フランス語に「タタミゼ(tatamiser)」という言葉がある。
言語学者、元外交官、日本語の達者な在日フランス人に聞いてみたが、<日本かぶれする><日本びいきになる>という意味で使うほか、<日本人のようになんでも「検討します」と言い、断定、確答を避けようとする>傾向をさすことばでもあるという。
日本人みたいにあいまいになって悪いか?
これは、なかなか微妙な問題である。とかく明瞭さを好み、論争好きなフランス人の「タタミゼ」は自己否定とも見えるが、<日本語を使うことで自分が以前よりも優しく、礼儀正しくなったと感じる>フランス人もいるらしい。
何かと譲り合い、「すみません」を連発し、会釈するのも「タタミゼ」効果ということになる。
言語は話者の人格に作用する。日本語に親しんで日本化する外国人はフランス人だけではない。
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ある研究者が、こう言っている。「英語一辺倒のグローバリゼーションは危うい。非対決的な文化に根差す日本語こそ人類を平和共存へ導くカギだ」
宗教対立、地域紛争が激化する一方の世界を眺めれば傾聴に値する。
だが、非対決的な文化を広めるためには、対決を恐れぬ覚悟が要る。とかく摩擦を嫌い、相手との同化を探る日本人の弱点を乗り越えねばならない。
その勇気を欠いたためにこじれた政治問題は枚挙にいとまがない。
ーここまで引用ー(2014年9月15日「毎日新聞朝刊ー山田孝男”風知草”」より)
高市内閣の支持率が70パーセントを超えたという報道には驚きました。
石破前総理の「戦後八十年の総括」に共感することが多かったこの90歳の老人にとって、これからの日本はどうなるのか、いささか心配でした。
そんな時、十年以上前の『新聞記事」を見つけて書き留めました。記事の内容とは真逆ですが、やはり「今こそ、タタミゼの気持ちを忘れないで」と言いたくなっています。