◆お召単衣の着物に絽の羽織◆ | 頑固オヤジの、ばり雑言!!

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昨日、幼なじみの通夜に行って来た、その時着て行ったのがお召の着物に、絽の羽織・・・・。

 

 

 

祝儀・不祝儀に着る着物は羽二重かお召、てんで、羽二重を着るまでも無かろうと、お召の着物にした。季節は五月だが羽織を重ねると暑くなるので、単衣のお召の着物を引っ張り出した。

 

 

お召の羽織だとこの時期暑いし翌日は雨が降る、てんで、チョイ早いが絽の変り織の羽織を着ることにした。

 

 

 

前日の天気予報だと、当日は雨、てんで薄手の雨コートの用意もした。この生地を買う為浅草にあった仲満てぇ呉服屋に行き、顔見知りの亡き女将に化繊の小紋が欲しいと言った。

 

すると昔家にいた子が伝法院の通りで呉服屋をやっているからと二人でその店に行くと、この生地がアタシの目に飛び込んできた。

 

てぇ訳で、その生地でこさえたのが、御覧の雨コート。袷の時期に着るコートだと単衣・盛夏物の着物を着る時期には暑いてんで、薄手のこの生地で雨コートを仕立てたと言う訳である。

 

 

 

 

家を出る時はポツポツと雨が降っていた、てんで、足元は爪皮をつけた下方を履いた。

 

 

羽織紐の糸はアタシが染め、それで平に組んでもらった羽織紐・・・・。

 

 

出かける時の空模様は雨がポツポツ、雨コートを着るまでもないだろうと、右上の風呂敷に包んで持って行った。その下は香典を包む袱紗、塗り板付の袱紗だとかさばるのでこれにした。

 

左下の散り松葉小紋の手拭は色が大分褪せたが、新しい品が浜町の高虎で売らなくなり、困っているところ。合切袋は不祝儀にふさわしい物にした・・・・・。

 

 

本天鉄紺の鼻緒を挿げた下駄を用意したが、雨の日に本天の鼻緒を挿げた下駄を履く事ぁねえだろうと、爪皮用にした印伝の鼻緒の下方を履いた。

 

斎場は隣町都立大学駅の先、家を出てタクシーが来たらそれに乗ろうと歩き出したが、車が来ず。

 

行程の半分ほど歩いたところでやっとタクシーが来たが、いまさら乗るのもしゃくに触ると、斎場迄大きな傘を差して歩いた・・・・。

 

お召は雨に弱いのだが、雨コートを着るほどではないと、20分ほど歩いて斎場に到着した・・・。今年三回目の御弔い、この歳になると黒の羽織の出番が多くなる。

 

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