文中:宏(旦那)
麗子(後の浮気相手)
アズサ(私)
麗子と宏が、再び連絡を取り合うようになった頃、
麗子は、学生時代からお付き合いして婚約していた彼に
フラれてしまったようです。
それをきっかけに、麗子自身も心を病んだらしいのです。
(この話は麗子から聞いたのか、宏から聞いたのか忘れました)
それを知った宏は、過去の事があったはずなのに、
前にも増して麗子に執着していきます。
普通ならば、少なくとも『うつ』のきっかけになった人物など、
忘れてしまいたいはずです。
それに、妻が連絡を取ってほしくないと懇願している相手。
しかし、宏は、
私とケンカをするたびに、麗子に連絡を入れます。
『死ぬ~』家を飛び出したと思うと、麗子に即連絡するような感じです。
どんな内容だったのかは分かりません。
宏に、麗子と連絡を取ってほしくない!
とお願いすると、
『友達やのに』
と言うので
『うつになったきっかけなんじゃないん?』
と返すと、
『だからこそ向き合いたい。』
と言われ、私は返す言葉が見つかりませんでした。
それでも、
『私はイヤだ』
と言うと、
『アズサ(私)には、俺の気持ちは絶対に分からない。
麗子は分かってくれる』
と宏は何の悪気もなく言います。
私は、目の前が真っ暗になりました。
結婚し、子供も産まれ、
ケンカは多いけれど、『アズサがいないと死ぬ』と何度も言っていた宏は、
私から理解ではなく、
麗子からの理解を求めていたのです。
宏が言うには、麗子は自分と同で弱い心を持っている。という事でした。
それは同時に、アズサは強い。という事も意味していました。
私は強くなんかない!!
あなたと同じで悩むことも苦しむこともある!!
大声で叫びたい気持ちでした。
私の気持ちは、
宏の麗子に対する気持ちには勝てない・・・・。
そう思わされた出来事でした。
結婚して子供も産まれ、何年も共に歩いてきた私の存在は、
宏にとって、麗子に比べればゴミのようなものだったのだろう。
と感じずにはいられませんでした。