中学受験算数「やまもと算数・数学塾」山本尚武 -28ページ目

中学受験算数「やまもと算数・数学塾」山本尚武

完全マンツーマン指導。JR御茶ノ水駅前にある中学受験算数塾。

グーグルで「つるかめ算」と入力し、画像検索をかける。

 

すると、以下のような面積図がずらりと並びます。

ほとんどの算数指導者がこの算術に関しては、面積図を前提として教えている。

 

 

このような「つるかめ算=面積図」となってしまった現状に対して疑問を感じます。

 

A: 50円玉と100円玉が合わせて10枚あり、合計金額は750円です。50円玉と100円玉はそれぞれ何枚ありますか。

 

この問題を小3~小4に解説するとしましょう。

さあ、面積図で解こう!といきなり教えるのが最低ランクの講師です。

 

まずは自分で表をつくらせて(つまり書き出しを行う)、正解になる枚数を当ててもらう。

その次に「時間がかかったね。この解法はどうだろう」と誘導してから面積図を指導するのであれば普通の講師かな、と。

(わたしはこの導入方法を好みませんが)

 

ところで、つるかめ算のほかに、受験算数の世界には、弁償算とよばれる計算法があることはご存知でしょうか。

 

B: ある品物を運ぶと30円もらえる仕事があります。しかし、運んでいる途中で品物を壊してしまうと、30円がもらえないばかりでなく、80円を支払わなければなりません。今回 100個の品物を運んで、1460円貰ったとすれば、運ぶ途中で何個壊してしまったのでしょうか。

 

見かけはまったく違うように思えますが、実は、Aの問題とBの問題は本質的には全く同じ問題です。

 

Bに関しては、表にして当てていくということも考えられますが、多くの算数講師なら「もしもすべてを運ぶことができたのであればいくらになるだろう?」という質問をするはずです。

 

「もしも・・」と仮定された状況を考える。

大げさにいうと思考実験です。

仮想世界の可能性です。

 

すべて運ぶことに成功したのであれば、3000円もらえたはず。なのに実際に支払われたのは1460円。一体何が起きたのかを思考させ、30円の利益と80円の損失における110円の差を考えるわけです。

 

この問題には面積図はかきません。(描くこともできますが、とても難しい図になります。)

 

私はAの問題とBの問題を区分けせずに生徒に教えたい。

優秀な生徒ほど各単元の知識を有機的なつながりのなかで理解しているからです。

だから、彼らは忘れない。

 

つるかめ算、弁償算、~算、~算と解法を1つ1つ暗記して、それをパターンプラクティスするのは、このAI時代においては馬鹿げた教授法です。

 

Aの問題ならば、仮定を考えてもらいます。もしもすべてが100円だったら、いくらになるだろう?そこから100と50を交換させて考えてみれば?あるいは、もしもすべてが50円だったらいくらになるだろう?

 

こう発問すれば、ツルカメ算と弁償算との区別が子どもたちの頭のなかではなくなります。~算と解法暗記することなく、同じ思考方法をとる小4後期・小5前期の「差集め算」にも応用が利くのでしょう。

 

さて、こうして書いてきましたが、実は「面積図」は上記のような仮定の発想がどうしても考えられない思考力の貧弱な生徒への「補助輪」であったのです。最終的には頭の中で、つまり式だけで解いてほしいが、いまは便利なこの道具を使おうぐらいの意味合いです。

 

それがいつの間にか、仮定を考えずに(=「思考力」を鍛えずに)ただ単に図を描いて、「あら不思議!答えがでたね」という単純な作業に堕してしまったというのがいまの多くの生徒の現状なのでしょう。

 

下記のようなイメージの図をかかせれば、どのレベルの生徒でも自然に式だけで解けるようになります。

きちんとした参考書にあたれば、真っ当な解法が載っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

早稲田高校にように東大進学者が多い学校もあるので、ランクが高ければいいというわけではないのですが・・・。

 

少なくとも早慶以外の中学へ入った場合、附属への合格可能性が90%を切るというのは興味深い数字です。

 

単純計算でも1クラスの2~3人は附属校への大学進学はできないのですね。

 

附属校だから、勉強をしなくなるのでは?というご相談が以前からありましたが、附属の生徒はなかなか頑張ってますよ。


むしろ私の感覚だと附属校の生徒のほうが進学校の生徒よりも、基礎的な学校の勉強をしっかりとやっているというイメージがあります。

 

中だるみの始まる有名進学校の中3~高1の下位~中位層は、悲惨な数学力の生徒が多いです。

 

 

 

 

「今月の空きコマ状況」のページを作成しました。

随時、更新いたします。

春期・夏期のスケジュールも公開しています。

「今月の空きコマ状況」

散歩中に撮影。

夜桜もきれいですね。

卒業式のシーズンということで、以前の塾生からメッセージを頂きました。

 

きみたちに負けないように、僕も成長し続ける。

 

大学に進学する皆へ。僕の人生の師匠の言葉を贈ります。

 

みんな新しい舞台で、がんばってね!

 

 

夕方、SNSで見ました。

それはそうですよね、さすが東大。英断です!

中堅私大はどんどん民間試験を使うのでしょう。

早慶がどうでるのか?今後の情報を追います。

 

東大、英語民間試験を使わない方向

 

記事:2020年度から始まる大学入学共通テストで英語の「4技能」を測るため導入される民間試験について、東京大は10日、合否判定に使わない方針を明らかにした。民間試験の目的や基準が異なるなか、入試に必要な公平性の担保などに疑問があるためという。民間試験の活用は大学入試改革の目玉の一つだが、東京大が合否判定に用いなければ、他大学の方針にも影響を与えるとみられる。

 

そろそろ算数・数学ブログに戻ります。

小6の女子にレッスン中に質問される。

「女子って図形が苦手なんですか?」と。

 

「え?なんで?人それぞれ得意分野は違うでしょ?男子でも図形が苦手な子沢山いるよ。女子でも立体図形切断が好きな子いたよ」と返しましたが。

 

集団塾の先生に「女子は全体的傾向として図形の問題が苦手だ」といわれて、違和感があるそうです。

教室で出た言葉なのか、面談で言われたのかわかりません。

 

「どういう状況なのかわからないけど、あまりいい言葉じゃないと思う。図形が苦手な女子にとっては、<ああ、みんな苦手だからやらなくてもいいのかな>と手抜きしてしまう可能性があるからね(笑

教育心理学 女子中高生の数学に対する意欲とステレオタイプ

その塾の先生としては差別感情はないのでしょうが、立派な性差別発言なんです。

教育心理学での科学的エビデンスも集積されているので、受験産業といえど教育者としてこんな論文も読んでおきたいものです。

 

論文の概要です。

 

「女子は数学ができない」というステレオタイプに基づきながら, 好意的に聞こえる好意的性差別発言「女の子なのにすごいね(BS条件)」(vs.「すごいね(統制条件)」)が女子生徒の数学に対する意欲を低下させることを実証的に検討した。中学2, 3年生(研究1), 高校1年生(研究2)の女子生徒を対象に, シナリオ法を用いて, 数学で良い成績あるいは悪い成績をとった時に, 教師の好意的性差別発言を聞く場面を設定し, 感情や意欲, 差別の知覚を尋ねた。高成績のシナリオの場合, BS条件は統制条件に比べて数学に対する意欲が低かったが, 低成績のシナリオでは意欲の差異は見られなかった。数学に対する意欲の低下プロセスについて, 感情と差別の知覚を用いて検討したところ, 高成績の場合, 低いポジティブ感情と「恥ずかしい」といった自己に向けられたネガティブ感情の喚起が意欲を低めていること, 怒りなどの外に向けられたネガティブ感情はBS条件の発言を差別と知覚することで喚起されるが, 数学に対する意欲には関連しないことが示された。

 

いつもの算数・数学の話題から離れます。

さて、解説です。

①は誤り。inventorは「創案者」という人物をさしているから、もの・ことを受けるwhichは不適切。またカンマを伴うwhichには前文を受ける用法もあるが、それもこの文では意味をなさず、不適切。

 

②は誤り。前回の記事でも言った通り、主節と従属節の時制が異なるので、訳しても意味をなさない。

 

③が正解。この問題で迷ったひとは、ほぼ例外なくwillを助動詞の「~するであろう」という未来の訳語をあてている。

しかしながら、このwillを別の方向性から考えるとどうだろう?

 

助動詞ではないwillは見たことがあるはず。(見たことがない人は中3~高1レベルの知識がない)

そう、名詞のwillがある。名詞のwillは「意志」「遺言」といった訳語がある。

 

ノーベルは創案者だった。彼の遺言は1901年にできるノーベル賞を創設することだった。

(1文を2文わけて直訳しました)

 

④はwhatは名詞句をつくるので、文型をなさず誤りです。

 

大学受験はこれから「4技能」へ舵を切ります。

わたしは将来的には、このようなある程度思考力を要する英文法の問題をしっかりと解答できる生徒は少なくなるのだろうと思います。

英文法を軽視して、スピーキングとリスニング重視、きちんとした精読体験をつまずに大量の英文をよみこなす・・・。日本人の英語力が低下することは目に見えています。

いくつかこの流れに批判する本はあるのですが、読んでおいて損のない本を挙げます。

 

東京大学文学部準教授による阿部公彦先生の著書です。12月に発売されました。私の大学時代に英文学詩の指導をしていた先生でもあります。

 

 

ラジオ番組の「百万人の英語」の鳥飼先生。アポロ11号の月面着陸を同時通訳した偉大な英語講師です。

東大教授(しかも英文科)、NHK英会話の講師(つまり英会話教育の第一人者的存在)が先頭に立って批判する今の「4技能」政策。

これからどうなっていくのでしょうか?

 

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(塾・指導・勉強法)へ

高校2年生の授業。

英語も少しフォローしています。さて問題です。

正解はどれでしょう?

中学生の英文法の知識で解けますが、難問です。

 

何番を選びますか?

 

②ですか?

でも、おかしくありませんか?

主節がwasになっているのに、従属節が未来時制です。

 

正解は次回。

中高生に渡している問題なのですが、その生徒の英語のレベルが高いほど楽しんでくれる問題です。

超がつく良問ですね。

 

 

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(塾・指導・勉強法)へ

楽しい問題ですね!

関西圏だとこれは補助線がない場合が考えられます。

この問題には(1)での誘導があったので気づきやすいです。

市販参考書に載っているレベルなので、Lv3(標準)としました。

マルイチ算の解法をとれば、サクサクと解けます。

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(塾・指導・勉強法)へ

小4指導

SAPIX計算力コンテストは、すぐれた計算教材なのですが、正解していても「これはどうかな?」と誘導してあげることが大切です。50問あったら正解していても必ず5問以上はアドバイスをいれるべき箇所がみつかります。

 

  13×46+53×13

=13×(46+53) 結合法則の利用

=13×99

=13×(100-1) 分配法則の利用

=1300-13

=1287

 

 

https://www.kyobun.co.jp/news/20180214_06/

 

かなり大きい変更ですね!

塾・予備校講師はもう読んでいるでしょうが、いま小・中学生(新・小6が一番影響を受けます。)がいるご家庭は数学の新学習指導要領のポイントをざっとみておくといいかもしれません。2019年度から移行期間。2022年から実施となるそうです。

 

<大きな変化のポイント>

 

高校1年生

・数学A 「整数の性質」が単元としてなくなり、「数学と人間の活動」のなかに組み込まれます。(実質的には整数問題は「消滅」としてかんがえていいのではないか?と)

 

高校2年生

・ベクトルが数学Bから数学C(理系)へ移行します。(えーっ!)

・数学Bで「統計的観測」が必修になります。(ビッグデータをあつかう時代なので当然と言えば当然)

 

高校3年生

・数学Cが復活します!その中身はベクトル・二次曲線・複素数平面・数学的表現の工夫です。

 

現行のカリキュラムとの比較表。リンクをはります。

このブログは塾講師、学校教員のかたもみていらっしゃるようなので、どうぞ。

https://www.kyobun.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/52d30392cb2a2481dd2a4bd3926e93db.pdf

 

全体としては、統計的手法をきちんと理解させ、高度情報化社会でいきるための「応用」数学への移行をめざしているということですね。

 

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(塾・指導・勉強法)へ