里山スタイル@mulepool

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京都たんタン(丹波・丹後)の自由闊達で気ままな里山ライフを発信します。

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日本人は元来からおもてなしの文化があります。



千年以上の歴史があり、日本が世界に誇る文化でもあります。


しかし、近年「もてなしの心」が忘れ去られているような気がします。


自己利益や組織を優先する社会が相手の立場にたって考えるという思いやりの文化を忘れさせてしまったのではないでしょうか?



昔にあって、この時代にないもの・・・?



それは目には見えない、カタチでは分からないもの…だけど実はとても大切なものなのではないでしょうか? 



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1年半活動してきたなかで、「人が生きていくために必要な本質的な部分が忘れ去られている」、そんな現実を目の当たりにし、一抹の寂しささえも感じられました。




企業活動、イベント、なにか事業をするときでも「地域を活性化したい」、「会社を大きくしたい」、「成功させたい」という気持ちは携わっている人であれば誰しもが抱く思いではないでしょうか。



多くの人が集い、活力に満ち溢れた社会にしていくことはどこの地域も大きな課題になっています。


しかし、道徳の心を忘れてはいけません。


家庭、職場、社会においても、人が人を大切にする心を持つことは、美しさ、温かさ、楽しさが感じられる「おもてなしの心」があるところであり、きっと人々の心の拠りどころとなるはずです。



おもてなしの心とは人を迎える際の人に対する「心遣い」、「態度」、「振る舞い」、「とりはからい」など心からの接待のことです。



少子高齢化、グローバル社会になってきた21世紀の今だからこそ、従来のハード面だけでなく、ソフト面を考えることが重要になってきています。



人を温かく迎え、心温まる対応をする。そんな相手を思いやる気持ちを素直に表現するのがおもてなしです。




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企業活動をする上でも従業員や製品サービスの付加価値として「おもてなしの心」を形成することは「物」と「お金」の関係ではなくて、人と人の「絆」が深まり、もてなす側ともてなされた側のつながりが継続されるのではないでしょうか。



こうした日本の素晴らしい「おもてなし文化」を「心」から見直すことでうまく地域が循環していくと思います。押し付ける考えではなく、相手にとって一番なにが最良かを考えることが必要です。



相手が求めているもの、やって欲しいことが分かります。そこから利益が生まれるはずです。



「利」は心から生まれます。目先のお金からは生まれません。




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今週末にもてなしの心で毎日を楽しみながらレストラン経営をされている福知山市三和町出身の岡部一己さんに「おもてなしの心」をテーマに講演をしていただきます。



自分の住む町を知ることで誇りに思う気持ちが生まれます。ふるさとを想う気持ちは「おもてなしの心」の原点です。



社会の中でどのような生き方をして豊かな人間関係を築いていくか?


地域づくりを進めるためにも「おもてなしの心」を実践することで自分自身の答えを見つけませんか?



交流会の詳細は→http://kyoto-tantan.net/20_1/post_60.html

広小路商店街のシンボルと言えばこの看板のイメージが強い?のは自分だけかな。



いつもと変わらない風景の中で時間だけが流れていく。閑散とした闇の中で光り輝くこの看板にどこか温かみを感じられる。



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福知山は北近畿の商業の町として明治から昭和中期頃まで商店街は人だらけで歩けなくなるほど賑わっていた時期があった。



しかし、現在はャッター通りと呼ばれるほど常時、閑散している。



これまで商店街を中心とした活性化事業を市が中心にやってきましたが、残念ながら大きな成果にはつながってこなかった。


「なぜ人が来なくなったのか」、「政策のやり方は間違っていなかったか」。このような論議がきちんとされなかったのではないだろうか。



これまで福知山は城下町として栄え、商業、交通の要所でもあったことで、何もしなくても自然に商店街に集り、商売は繁盛した。



その恵まれた環境がお客さんの大切な時間を満足させるという「もてなす心」を養うことを忘れさせ、やがて最盛期を過ぎた昭和50年代頃から便利性、効率性、即時性など時代の変化で客は次第に減っていった。



この頃から互いに相手の店を宣伝することで商店街全体を繁盛させ、結果自分のところにも利益につながるという考えをなくし、商店同士の連携を欠いた取組みの結果、人が集まりにくい商店街に自らしてしまった経緯があった。



商店街の活性化にはこれまで数多くの支援の手が差し伸べられている。



しかし、商店主の高齢化、後継ぎ問題、店を住居にしているなどのためになかなか活性化には至っていない。



広小路でのイベントや行事でも積極的な客の呼び込みやイベントをバックアップするような動きが見られず、町なかの為に駐車場が少ないこと等もあり、行きにくい町になり、商店街が形だけのものとなった時代が今日まで続いているという現状がある。


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「福知山はその昔交通の要所であり、自然に人が集まってきたこともあって、もてなしの文化が育たなかったのでは…」と広小路商店街の老舗カメラ屋の方が重い口調で答えられた。



しかし一方で、福知山は歴史的に水害が多く、幾度となく商店街は互いに助け合い、行政にも頼らず復興してきた経緯がある。



「もてなしの心」はなくても絆はあったのではないかと話された。



不器用で自分から先導に立って新しいことをしていく勇気はないけど、つながりを大事にする町だったかもしれない。



ここ1年、福知山では市民参加型の活性化プロジェクトもスタートし、これまでにない、町おこしの兆しが見えてきている。絆を大切にしてきたカメラ屋を営む方の周りにはそれぞれの思いを持つ人が集まってきた。



今年の4月にはお城の下に飲食や雑貨のショッピングが楽しめる「ゆらのガーデン」がオープンし、広小路商店街ではシンボルであったアーケードの撤去の計画がある。



カメラ屋の方は商店街を盛り上げようと20年以上も各商店連盟を説得してきたという。



アーケードの撤去はもう一度、商店街を再生する切り札として、城下町の風情を再現することで、落ち着き、安らぎ、和やか、穏やかな雰囲気を感じさせる、昭和初期のあの頃のような絆を大事にする町にする最後のチャンスだと奮闘しておられた。



「都会に出ていった世代が帰って来られるように」、「その世代が帰ってきたとき、幸せに暮らせるように」、そして「福知山に生まれた人間として自分の町を誇れる町にしてこの世を去りたい」、だから自分の店が赤字続きでも若い人が頑張ろうとしている今、地域活動に多くの時間を割いているのだと…。



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「春には春しか味わえないものを、秋には、秋の味わいを。」



そこに住む人が自分の地域に関心がなければ地域外の人は魅力を感じません。



郷土愛を持つことで誇りが生まれ、相手に伝えたい、言葉では言い表せない感動を味わって欲しいと思うはず。



そこに「おもてなしの心」が加わることで、さらにきずなが深まり、福知山が魅力あるまちになるのではないだろうかと思った。



たった1度しかない人生をその土地でしか感じることができない感性や言葉では言い表せない絆を心で感じとれるようなこの地域の“スタイル”が確立できれば、賑わっていた頃の商店街にまた戻って来るかもしれない。


地域の資源を活用した活性化として「人」に焦点を当てたイベントを開いた。

題材は福知山のまちの繁栄に寄与してきた鉄道をテーマにした。


福知山の資源の1つでもある鉄道を通して先人たちが創ってきた文化を写真と映像、OBさんの語りで楽しみながら地域にどのような効果をもたらすかを話し合う交流会を開催。


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親子から地域活性化に興味のある団体など幅広い層が訪れた。


京都府の議員さんも来られ、鉄道に対する関心の高さが伺えた。

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京都北部の足でもあるKTRは日本一の赤字路線でもあり、鉄道資源を活用したまちづくりの時期に来ていると思う。


福知山は鉄道の町と言われた程でもあり、鉄道OBさんが数多くいて、北近畿の鉄道をよく知るこの地域の人の資源でもある。


再開発でなくなったSL全盛時代の福知山機関区の写真や経験談などや裏話などを語ってもらい、来場者と交流を深めた。



パネルディスカッションではまちづくりに携わっている地元大学の滋野先生や観光協会の赤松さんらが鉄道を活用したまちづくりの方策や効果も話してもらった。


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将来を担う大江中学校の生徒さんの発表も独創的なアイディアも面白かった。


「自分のまちは自分たちで守る」、「地域にとって一番ためになることをしたい」そんな想いが感じられ、会場を一体に包んでいたような気がした。


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このイベントを終えて改めて思うことは鉄道に対するイメージや地域に果たしている役割を見過ごしている人が多いと思う。


地域に駅があることでコミュニティの核となっているし、地図や旅行雑誌にも掲載されることで地域の宣伝にもつながっている。


鉄道が無くなった所は地図から町が消えるだけでなく、地域内外の人を迎えたり、集まったりするコミュニティが失われたために地域が衰退している。


ほとんどの人が本来、鉄道が地域に果たしている役割を見落としてしまっている人が多いと思う。


利益の有無だけでは図れない鉄道の価値を地域の人が認識する時期に来ているのではないでしょうか?


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