昨日母親にメッセージを送った。
「エルメスは母のことをすごく好きだったけど、大切な思い出はだれにも触って欲しくないという感じで。
一方で、父親とは喧嘩ばかりしていたらしくて、それが原因で、死に別れしてしまったらしい。
エルメスと出会った時は、死にかけの猫を道端で拾った感じで、
手を離したら死んでしまいそうな人。」
自分がツンデレで病んで、エルメスの手を離してしまった時は、
いつも彼は世間でボコボコに殴られて、ズタボロになってうちまで帰ってくる。
それが、ちょっと鬱陶しいかな？というくらいにかまってあげると、
まるで水を得た魚のように、どんどん大きく成長してくれる。
（「朝顔の観察」、私はそう呼んでいる）
エルメスは必死で肩の治療をしていたのだけれど、そこで気がついたことがあった。
この人、「偉大なピアニスト」ではあるけれど、
ピアニストの血は持っていない。
私じゃないとわからないくらい、センシティブな話なのだけれど。
かれの叔父は、うちの音楽院の創始者で。
「僕は有名なピアニストの家系の血を引き継いでいるんだよ〜」
みたいな話をしながら、家系のマップを送ってきたことがあった。
で、普段は、金を稼ぐための軽音の暗記とか、練習にH24を捧げているのだけれど。
本当に音楽家なら、作曲の一つや二つはしている。
一つも自分自身の曲を作っていない、ということで、彼は音楽家ではない。
（一方でニコレッタはバスケや歯医者や産婦人科やらしているけれど、一度
着想すると、頭の中は自分の作曲のテーマであふれて
、他のことに手をつけられなくなる）
でも、エルメスに惚れたのは、自分自身がクレイジーすぎる芸術家（元彼を含む）
に囲まれた人生で、少し普通の女性としての生活と感情が欲しかっただけなので、
別にそんなことはどうでもいい。
彼の家系で血を注いだのは、彼に徹底的な教育をした彼の父。
いつも喧嘩ばかりしていたようだ。
私は彼の父側に立っているのだけれども、そんなことはどうでもいい。
気になっていたのは、彼のラフマニノフの演奏が、去年失敗に終わったこと。
彼の同僚のいじめ？や周りからの迫害？やらいろいろうけて、せっかくの２つの演奏が、ダメに終わってしまった。
それから二人の間が気まずくなって、音楽の話は一切していなかった。
…のだが。
双子座ニコレッタ。
情報収集と、先読みは世界ナンバーワン。
エルメスが落ち込んでいる間に。
彼を励まして説得させる代わりに。
エルメスとは井戸端会議？的な世間話に控えておいて。
とっとと他のピアニストの教育を始めていた。
で、1年がたった今。
今朝、エルメスにメールを送る。
「あの子、ピアノめっちゃ上手くなってるけど、デゥオとかしないの？」
「実は私がしっかり教育してしまった」
「老人教授たちなんてほうっておきなよ」
そういう感じで。
エルメスはマジでびっくりしたと思う。
音楽的に、境地に立たされていたところで、私が用意したびっくりサプライズ。
まだ返事が返ってきていない、ということは、「承諾」の合図だ。
エルメスは賢いので、目的達成のストラテジーや最短距離を考えるのも得意だし、（※射手座）まあ嫉妬とかはしてこないとは、思う。
