18if 最終話と作品の感想 シリーズとしては残念だが、試みは面白いシリーズ | ながめせしまに@無為

ながめせしまに@無為

これ知るを知るとなし、知らざるを知らざるとなす。これ知るなり。

最終話 イブの吐息

 

 

 

 

最終話感想

 

予想の範囲内だったこと 

・リリィはイブの分身でもう一人のイブだったこと

・遥人がアダムだったこと

・イブの殺し方は直接的なものではないこと

 

予想の範囲外だったこと

・イブの憤怒の理由

・イブ攻略が女子会のティーパーティに始まり、有耶無耶なロジックで説得できたこと

・終盤意味ありげに登場した棘十字回と神長アキトは本編ストーリーに基本的にあまり関係ないこと

・ユリナの発見⇒ハルトの謎を解く鍵⇒リリィの謎にもつながる。 博士のこの意味深なセリフいらなかった・・・投げっぱやんけ

・作画が酷すぎる・・・

 

おさらい

 生身の遥人=交通事故で意識を失っている患者だが、その正体はアダムの現での姿と見て良い。生身の遥人については結局背景が明かされないまま死んでしまうが、扉を超えたことで本来のアダムとして復活したというように考えられる。生身の遥人が死んでしまったことで、個別の魔女達との再会が見られなかったのは残念であるが、ストーリーとしては外れていない着地点だと思う。

 

遥人を「お兄ちゃん」と呼ぶリリィ。遥人の正体を考えるにあたってミスリードとなった最大の要因。生身の遥人とは結局何の関係もない。ならば何故お兄ちゃんと呼ぶのかといえば、この作品ではアダムとイブを兄妹という関係に捉えて定義しているからではないかと考えられる。というかそれ以外にそれらしい理由がない。アダムとイブの伝承に詳しいわけではないが、そういう考え方をする説があるのかもしれない。もしこれが適当な設定というだけなら酷い話であるw

 

 

 

感想

 最終回は何と感想を書けばよいのか感想に困るような締めくくり。感想を書く前に一つ言いたい。

最終回の作画ひどすぎ!ヾ(。`Д´。)ノ

 

ストーリーもさることながら、遥人の顔つきがひどすぎてどん引きした。はじめてのギャルを軽く凌駕する低クオリティ。作画が酷いアニメですぐに思い浮かんでしまうラインナップに無事エントリーw

作画のことはこれくらいにしておいて、閑話休題。

 

 

 リリィを生存させるためにはイブを殺すのではなく、別の何らかの形で解決を図るところまでは予想できるが、イブの怒りの理由もそれを鎮める演出も文字通りの茶番で驚いた( ̄ー ̄; 実際茶番オチと揶揄されることを狙っているのではないかとさえ思える。

 

イブが日本流のくだけた敬称にとまどってるシーンはクスっとしたが、最終回で笑えたのはそこぐらいで緊張感も昂揚感も微塵も感じないエピソードで清々しいまでの開き直り。

 

ストーリーを考えれば戦って解決するものではないし、最終回だから戦えなどと言うつもりはないが、ストーリーも微妙だし絵図らも酷いしで、シリーズを通した作品としてはシンプルに残念。

 

 

 ものの見方は一つではない、ちょっと角度を変えれば違った見え方がある、あるいは今思いつめてる悩みも他の人から見れば案外たいしたことがないものだよ、といった感じでこれまでの個別のエピソードで用いられていた考え方を拾い直す結びとなっていたが、あまりに物足りない。

 

まず不満な点として、シリーズ全体のプロットしてリリィと遥人は何者かという点を興味を持って見ていたが、作中では第11話でイブの存在が示唆されるまで推測の仕様がない。

 

個別のエピソードの中に手がかりが潜んでいるのではないかと情報を拾い出しながら考えて見ていたが、最終回直前の数話だけ見てれば推測できてしまうなんとも残念な作り。むしろ真面目に個別のエピソードを拾ってるほうが関係ない情報だらけで、ミスリードに陥るという視聴者泣かせなものだった。

 

また、意味深に登場した棘十字回や神長アキトらは結局本編においてたいした位置づけを持っているわけでもなく、意味深に感じさせるだけの装飾品みたいなものだったこと。あの解決ならラスト終盤に出す必要性がまったく無いやん(´・ω・`)

 

結局現実世界はイブの夢見ている世界なのかどうかという意味深な振りは、それぞれの想像に任せる的な部分が強く確証を得るだけの材料はなかった。

 

 

 

エピソード別の満足度

 

×××度し難い  ××不快  ×退屈/あまり好みではない  ▽微妙/何かが足りない △まずまず楽しかった
▲なかなか楽しかった  ○楽しかった ◎凄く楽しかった ◎◎大満足 ☆名作回 ☆☆傑作回 ☆☆☆神回

 

▽  第1話 電影の魔女

▲  第2話 止まった時間、12才

◎  第3話 初恋の魔女

×  第4話 暴食の魔女

×× 第5話 凡庸の魔女

×× 第6話 人を呪わば穴二つ

○  第7話 ソシテ ダレモ イナイ・・・

▲  第8話 THRESHOLD

▲  第9話 アイドルはトイレにいかない

△  第10話 α夢次元

×  第11話 棘十字会

○  第12話 魔女大戦

▽  最終話 イブの吐息

 

 

 

作品の感想

 

・好きか → 嫌いではないが微妙

・面白いか → 個別のエピソードでは面白いものもあるが、シリーズとしては残念

・視聴後の満足度合い → シリーズとしては物足りない。個々のエピソードについては満足するものも

・繰り返し見たいか → 現状では見たいとは思えない。個別エピソードについては気が変わるかも

・人に勧められるか → シリーズとしては勧められないが、この作品でしか得られない独特な感覚はある

 

 

 個別の魔女10人にまつわるエピソードについては中には楽しめるエピソードもあったが、全体のプロットについては内容もその締め方も率直に言って期待外れで終わった。

 

とはいえ、継続視聴していた事自体に後悔はなく、その都度始まる個別エピソードの夢世界は特徴的で面白い試みと感じ楽しめた。ただし、もう一度見たいかといえば微妙で難しいところ。時間が空いてみないと現状では判断しにくい。

 

この作品の一番の特徴を挙げるなら、エピソード別に作っている監督と脚本が違っているため、作画も舞台も一変し全く予想ができない点。そのため、今回はどんな夢世界の話が始まるのだろうかと考えている開始1、2分が一番面白い。

 

2話、3話、6話、7話、8話、9話、10話については視聴中も一体何が始まったんだという具合に驚いたのが印象に深い。ただ、これらの仕掛けは一度見てしまうと、その楽しみ方はもう出来ないのが欠点。

 

個別エピソードの中でもう一度見ても良いかなと思えるエピソードは少なく、3話と7話ぐらい。ネタ的に楽しもうとすれば他にもいくつかあるけれど・・・。

 

いずれのエピソードも初見では先の読めない展開でまずまず楽しめるけれど、一度見てしまった後ではおそらく物足りなく感じるものばかり。

 

7話については絵そのものが別物で視覚的に楽しめるけれど、シリーズ全体での位置づけで見た場合は特に大きな意味を持っているエピソードでもなかったことから、この作品には勿体ないとさえ思えるものだった。

 

 

 また、この作品の作りの特殊性から10人の魔女の個別エピソードについては、どのエピソードが好きかは人によってまったく評価や好みが変わるのではないかと思う。そのため、この作品を見た人にどのエピソードが面白かったか聞くのはきっと面白いと思う。

 

私が満足度が低いと評価をつけたエピソードでも、別の人の評価では高かったりしても全く不思議ではない。むしろどこが面白いのか聞いてみたら、18ifの作品テーマではないが新しい物の見方が増えて面白く感じるかもしれない( ´艸`) ポジティブに考えればそういう楽しみ方もできる作品だと思う。

 

 

 

OPとED

 

オープニングテーマ

Red Doors feat. 米良美一」作詞 - 岩里祐穂 / 作曲・編曲・アーティスト - TeddyLoid

 

エンディングテーマ

Wonderland」(第1話)

作詞 - マミヨ / 作曲 - 片山将太、藤末樹 / 編曲 - 片山将太 / 歌 - リリィ(名塚佳織)

 

Break The Doors feat. アイナ・ジ・エンド(BiSH)」(第2話)

作詞 - MaryJane / 作曲 - TeddyLoid、MaryJane / 編曲 - TeddyLoid

 

夢恋花」(第3話)

作詞 - 咲岡里奈 / 作曲・編曲 - R・O・N / 歌 - 杉崎佳代(田村奈央)

 

ANGELNOIR」(第4話)作詞・作曲・歌 - 青葉市子 / 編曲 - detune.

 

「プルメリア」(第5話)作詞・作曲 - じん / 編曲 - ANANT-GARDE EYES / 歌 - 奥井亜紀

 

行方知レズ」(第6話)作詞・作曲・編曲・歌 - 月蝕會議

too late」(第7話)作詞・作曲・編曲 - CHI-MEY / 歌 - ネネ(水瀬いのり)

空の音」(第8話)作詞・作曲・編曲 - 長谷川智樹 / 歌 - Ryu Miho

 

ツバサ」(第9話) 作詞・作曲・編曲 - 月蝕會議 / 歌 - 美咲(新田恵海)

ファクター・ワード」(第10話)
作詞 - eNu / 作曲 - 長谷川智樹 / 編曲 - A吉スタジオ / 歌 - 住友花子(南波志帆)

白鳥は眠る feat. 米良美一」(第12話)
作詞 - 岩里祐穂 / 作曲・編曲・アーティスト - TeddyLoid

if」(第13話) 作詞・作曲 - じん / 編曲 - TeddyLoid / 歌 - 月城遥人(島﨑信長)、TeddyLoid×じん

挿入歌
光のパレード」(第8話)
作詞 - mayu、真一 / 手話作詞 - mayu、FATMAN / 作曲 - 真一 / 編曲 - こころおと / 歌 - わかな

Daydream」(第8話)
作詞 - オニール / 手話作詞 - Kuniy、FATMAN / 作曲 - オニール / 編曲 - こころおと / 歌 - 真那

First Bite!」(第9話)

作詞 - Uyu / 作曲・編曲 - 阿部隆太 / シャークレディ(美咲(新田恵海)、タマキ(大野柚布子)、リナ(桑原由気)、ムツミ(中恵光城)、エリコ(田中貴子))

小さい秋みつけた」(第10話)作詞 - サトウハチロー / 作曲 - 中田喜直 / 歌 - 米良美一

Salvation」(第11話)作詞・作曲・歌 - TeddyLoid

 

こうして見ると毎回EDが異なっている。作画面で総じて残念なクオリティを考えると、アニメよりも歌を売るための作品だったのかとさえ思える。

 

毎回EDが変わることで覚えてる楽曲は一つもない。OPは好みではなかったのでとばしていた。EDは何かのエピソードで好きになれそうな楽曲もあったが、まだ確認はしていない。棘十字回のEDはインパクトがあったので、これが一番印象に残っているというのは何か皮肉を感じる。

 

 ___
/ || ̄ ̄|| ∧_∧  レコード会社の
|.....||__|| (     )  政治的な影を感じる
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
|    | ( ./     /

 

 

 

過去記事・関連記事のリンク

 

2017年夏アニメ 第1話&第2話 感想 詰め合わせ 

18if 第3話 「初恋の魔女」 感想

18if 第4話 暴食の魔女 感想 監督が変わるとテイストが変わる?

18if 第5話 凡庸の魔女 感想  お後がよろしくないようで

18if 第6話 感想 何でも超展開にすれば面白くなるわけではない

18if 第7話 「ソシテダレモイナイ・・・」 感想 つまりこれは・・・どういうこと

18if 第8話 「THRESHOLD」 感想と考察 リリィはどこいった?

18if 第9話 アイドルはトイレに行かない! 感想 みなぎる遥人の遥人

18if 第10話 「α夢次元」 感想 

18if 第11話 「棘十字会」 感想 知恵熱でそう

18if 第12話 「魔女大戦」 感想 遥人はもしかしア○○?