mugla日記 -19ページ目

愚痴ります

mugla日記-P1000423.jpg

そもそも「電波バトル」を書き始めたのは、十五年前に液体ナトリウムを噴き上げ、炎上させて、その上、データの隠蔽工作までやらかして操業停止に追い込まれ、原子力発電を推進している団体のパンフレットの核燃料サイクルからも抹消されてしまった高速増殖炉「もんじゅ」が、同じナトリウム冷却型高速増殖炉の実験炉「常陽」が三年前に致命的な事故を起こして止まり、対策のメドすら立っていないという状況で運転再開する、と知ったので、さすがに黙っていることができなくなってしまい、書き始めたのです。

ところが、どうせ書くなら根本的な所からじっくり書こう、と思っていろいろ調べてみたら、とても正気の沙汰とは思えない、この不景気のご時世に459万円の電気自動車を買ったら、エコなので139万円補助金が出るとか、太陽電池で発電した電気は普通の倍の値段で買い取ってもらえて、その負担は電気代に上乗せされる、とか、到底信じられないようなことが「エコだから」という、理不尽な、根本的に間違った理屈を根拠にして、まかり通っていることを知ってしまったのです。

「電波バトル」で何度も書いているように、原子力発電も太陽光発電も電気自動車もエコ家電も風力発電も、どれも全くエコではありません。どれも、化石燃料を大量に使う工場で工業製品を作り、石油で走るトラックで原材料や部品や製品を輸送する、化石燃料大量消費システムの中に組み込まれた商品、設備です。環境問題やエネルギー問題を解決するために有るのではなく、電気を売った電力会社が、太陽光発電装置を売ったメーカーが、電気自動車を売ったメーカーが、風力発電装置を売ったメーカーが儲けるために有るのです。

また時間を作って「電波バトル」も少しずつ書いてゆきますが、これからだんだん忙しくなってくるので、あまり書けないかも知れません。本題の高速増殖炉「もんじゅ」については、まだ全く何も書いていないのですが(汗)。「エコ」関連は、あまりにも狂った話が多すぎます。本当に、どうにかして欲しいです。

写真は2月7日の明石港の夕景色です。

電波バトル9、量産効果

太陽光発電や電気自動車について、生産規模が拡大すると、量産効果でコストと価格が下がり、普及に弾みが付く、だから補助金を出して普及を図るべき、との主旨の発言を、良く目にします。

工場で工業製品を生産する場合、最適規模というものがあって、それよりも小さい生産規模で生産している場合、生産量を増やして最適規模にすることによって、製品一単位当たりのコストを下げることができます。これを「量産効果」、又は「規模の経済」と呼びます。

逆に最適規模を越えると、材料価格が高騰したり、高度な技術を要する製品の場合、人員や生産設備の調達が難しくなったり、販売促進のための広告宣伝費や営業費が増えたりして、コストは上がります。これを「規模の不経済」と呼びます。

それぞれの工業製品について、最適規模というものを想定できますが、それは不変のものではなく、その時々の製品市場、生産要素(原材料や労働や土地や生産設備等)市場の状況、技術動向、自然条件、社会的条件、業界や企業の風潮や企業風土など、さまざまな要因に影響されて変化します。

例えば同種の製品を複数の企業が生産していても、最適規模は企業ごとに微妙に違っている場合が多いようです。

また、最適規模には幅があり、その幅も大きい場合、小さい場合、規模の大小がほとんどコストに影響しない場合等、さまざまです。例えば、自動車やパソコンの場合、月産数百から数万台くらいまでの範囲内であれば、あまりコストの差はなく生産されているようです。

これまでに無い新製品で、新規に市場を開拓する場合は、また話が別、という意見もあるかも知れません。確かにビデオデッキやCDやDVDなどの普及のごく初期には、量産効果によってコストと価格が急激に下がってゆきました。またパソコンはこの30年ほどの間、性能に対するコストが下がり続けていますが、これは量産効果よりも、CPUやメモリー、ストレージ等の性能の向上がハイペースで続いてきたためで、極めて特殊な例です。太陽光発電や電気自動車とは、全く事情が違います。

太陽光発電の場合、太陽光発電協会(JPEA)のホームページに記載されているだけでも国内にメーカーが17社あり、上位の大手メーカーと小規模メーカーとの間には数十倍以上の生産量の差があり、規模の経済によってコストが下がるような業界ではないことが明らかです。実際、かつて業界トップだったシャープは、07年に材料のシリコンの調達がうまくゆかず、生産量が減ってシェアを落としています。むしろ規模を拡大しすぎて、規模の不経済にならないように注意が必要です。

電気自動車の場合も、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを使う自動車よりも、バッテリーやモーターを使う電気自動車の方が中小規模のメーカーに有利と言われており、規模の経済を理由に補助金を出すような状況ではありません。

太陽光発電でも電気自動車でも、販売する立場の人は、将来、普及したら価格が下がると思って買い控えようとするお客さんに対して「長い歴史を経て、技術的にも成熟して、量産効果で大きくコストが下がることも、性能が大幅に向上することも無い、成熟した商品なので、今が買い時です」、と薦めているようです。

これから少しずつ、より詳細に根拠を書いてゆきますが、太陽光発電も電気自動車も、化石燃料を使う代わりの、将来のエネルギー問題や環境問題の解決に役立つもの、と考えて、補助金を使って普及を促進するのは誤りです。化石燃料を使わずに生産された太陽電池も電気自動車も存在しないし、将来においても存在し得ません。太陽光発電も電気自動車も、石油を大量に利用できる社会を前提に存在しているものなのです。

深刻化する不況に対する景気対策としては、太陽光発電やエコカーやエコ家電に対する助成は、ある程度有効ですが、不況対策は不況対策として実行するべきであり、さも環境問題やエネルギー問題の解決に役立つかのように装って補助金を獲得しようとする企業や団体を認めるべきではありません。石油を大量に輸入することができなくなった時のためにすべきことは、他にあるのです。

矢元台公園の夕景

mugla日記-P1000425.jpg

写真は2月8日の夕方に、矢元台公園で撮りました。

「仰天廓ブログ」や「新しい時代」の下書きのつもりで「電波バトル」を書いていますが、いろいろ調べれば調べるほど、アタマが痛くなるような、馬鹿げた話が、山のように出てきます。

太陽光発電だのエコ家電だの電気自動車だの、化石燃料の消費を減らす役に立たないことなど、とっくの昔からわかっているはずなのに、、、

原子力発電も、昔は死者が出るような事故が起きれば、さすがに止めるだろう、と言われていたのに、二回も死者が出る事故をやって、さらに「高速増殖炉もんじゅ」まで動かすと、、、

相当ハデな事故をやらかすまでは、止めるつもりはないようですね、、

まあ、こんな所でウダウダ書いていても仕方がないのですが、とりあえず今は、またウダウダ書きます。