今年の年末年始に大阪からいらっしゃった合気道家の方が、一冊の本を置いていかれました。
その方は関西にある和道の流れをくんだ合気道をされているとのこと。
時間の空いた時に少しずつ読み進めました。
成田先生の本のような結構難解な内容であればしんどいなと思いつつ、開いてみると、想像していたよりも文字が大きく、章立てた構成でもなく、
和道を創始した早川宗甫先生が植芝翁先生から聞いたことを、さらにその弟子である愚郎先生が聞き取っていたものをまとめたもの、、
ランダムに載せているような感じですが、ひょっとしたら時系列に沿った順番に書かれているのかも知れません。
この書かれている内容をそのままに受け取っていくと、
早川先生は植芝翁先生の晩年期の心法をかなり深く伝授されてらっしゃった感じです。
シンガポール生まれで、植芝翁先生の教えと禅と沖縄空手と中国武術により、何らかの境地に達っせられたということ。
そして、合気道の極意は"相抜け"であるという表現もあることから、ここの成田伝合気道にとても似ていると推察する次第です。
であるが故に、無元塾の動画を見て直感が働いて、大阪の講習会にも参加されて、今回東京にも来られ、この本を置いていかれたのだと思います。
晩年より神がかりになられた植芝翁先生の難解な言動を煙たがって近寄らなくなった高弟に対する愚痴っぽい内容が面白く、興味深いです。
おそらく心法を大本教の宗教的表現で説明されていたが故に、難解度がさらに高まり、植芝翁先生にちゃんと向き合う弟子がほとんどいなかったのではとも想像できます。
そういえば、とあるシステマをやってらっしゃる方も金沢の和道の出身でらっしゃると聞いたことを思い出しました。
ここの成田伝合気道とシステマと和道(和道の流れをくんだ合気道)との同一性を感じる次第です。
そしてそれぞれの差異(個性)も当然あるのです。
その両方の認識が武道では大切なのです。
数年前に書いた下記の記事を思い出しました。なかなか意味不明なことを書いています。
この本を置いていかれたその大阪の合気道家は、寡黙であり、でも子供のように純真で、かつインテリジェントな方で、自然と意識を自分の丹田に置いてやられる技はとても重たい質を持ってらっしゃる。
ベースにある合気道(和道)に中心帰納のエッセンスを組み込む作業は、差異と同一性を客観的に理解することであり、それをすることができる知性を持った方だと思います。
改めて、ありがとうございました。
\(^o^)/