稽古システムとしての中心帰納 | 母体武道 合気道 無元塾

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成田伝合気道で唱えられた母体武道をさらに洗練させて、武道のみならず、セラピー、ボディワーク、普段の立ち居振る舞いなどの根元となる普遍的なものをお伝えしております。

ここの合気道を習うまでに、1年半程システマをやっていたことは何度か書いています。


その頃はまだ合気会の合気道をやっていて、その合気道を深めようとして始めたのですが、


毎回やるワークの内容が違っていて、驚きと共に新鮮だったことを今でも覚えています。


そのことで、それまでの既成概念を打ち壊す良いきっかけになったと思いますし、本当にシステマは僕にとってとても画期的な出会いだったと思います。


しかしその反面、そのつかみどころのないヌエのようなシステムは、やればやるほど、何が核心なのか悩みも一方で膨らむに違いありません。


むしろそれが狙いなのかと思えるほどに、、、です。


僕自身はその悩みでシステマを後にしたわけではないので、これはあくまで個人的想像です。


それらをまとめる"教え"として、呼吸、リラックス、良い姿勢、動き続ける(止まらない)、の4つのことを当時はやっていました。


今はどうなんでしょうか、、


ロシアの軍隊格闘技として、世界中の武術を参考にして成立させたであろうそのシステムは、懐が深い分、それを教える人によって、深くもなり、浅くもなり、右にも左にも偏り、拡散矮小化現象も起こるのです。


多くの武道、武術は、その拡散矮小化を防ぐために、型稽古に比重を置いているのだと思うのですが、


システマは型稽古という概念が希薄な分、先ほどの4つを核としてやっていくのですが、それは少しぼんやりしていて、あやふやな教えではないかと今になって思うのです。


そう思う理由は、中心帰納と腰回りという概念を知り、その質感を体験しているからだと思います。


なので、呼吸、リラックス、良い姿勢、動き続ける(止まらない)ということに関して、中心帰納と腰回りがそれらをさらに一歩踏み込むことのできるツールとしてとても有効に働くということを、是非とも体験いただければと思っています。


つまり、ここの中核の教えである、中心帰納と腰回りは、その稽古システム自体の精度を高めると言いたいわけです。



さて、合気会の合気道を深めるために始めたシステマなのですが、その時期に僅かながらメモっていた紙を発見したので、備忘録的に書き出しました。


下記のメモを書いた時は、まだ成田伝合気道を習う前のものなのですが、ここ成田伝合気道の教えと似た内容があったり、


そうでない内容があったり様々です。


ランダムなものとなってますが、ご容赦ください。



↓↓↓


グッではなく、グーで攻撃する。押す時も、引く時も(引く時は小指でひく)わずかな動きは気が付かないがパワフルである。


中心軸の移動を体重移動という、体内での移動でも同様、むしろ威力がある。


相手の軸をセンスし、攻撃の方向をセンスする。


相手が実の時は当身(ストライク)、虚の時は崩し、投げ


技を掛ける時自分の軸を意識する。自分の体が動きの流れに流されないようにする


自分の体(部分的にでも)意識的に緊張させ、意識的に弛緩させ、相手を崩す


相手の力を利用する。相手からのエネルギーを利用して反撃する。投げられた力を利用して投げる。殴られたエネルギーを利用して殴る。

(例、、肩などを殴られた時など、響きをこぶしを握ることでエネルギーをストックし反撃する。)


相手のテンションの状況、ポイントを見極める


衝突した後の方向の変更は、カクカクではなく弧を描くように


ストライクは中心を狙って打つが、体の中を真っ直ぐにではなく、体の対角線を通して、肩や股関節を抜けるようにする


ストライするときは体の力を極力抜く


ストライクは1番近いところでかわす、ちょっと当たっても構わない、当たっても最小限のダメージで次のチャンスを待つ→交差法に発展する


相手のテンションのあるところを攻撃する

相手を満足させるように捌き、イナシ、現れる相手のテンションを察知する。そしてそこをストライクする。合気道の技で考えると、、


攻撃をする時緊張しないでリラックスして、、

そうしないと相手にテンションのある場所を見破られる。


相手が目を閉じていても、目を凝視してテンションを向けない。相手に察知される。


向きをかける時は股関節でやり足で変える。


パニック、恐怖による緊張を認識し、リラックスするプロセス、呼吸等でリラックスするプロセスを繰り返す。→プログレッシブ リラクゼーション。


攻撃の前にイメージで相手にレーザー光線を通すストライクの延長線上が相手を突き抜けるイメージをする。


足の開閉は下丹田感覚で行う多分呼吸も同時に、手の開閉は上丹田感覚で行う呼吸もシンクロ。


勝たない、勝とうとしない→生き残ることを考える。


独りよがりにならない、相手が欲する、満足する方向に満足するように動く、、→大きく動かない、相手にできるだけ密接した位置で動く、捌く。


上半身はいつもまっすぐ。


呼吸を忘れない(呼吸をコントロールする、意識する)


常に全体を見る(弛緩集中)


立ち止まらない、常に動いている(常に歩いている)


タッチアンドテンス


テンションとリラックス


統一と拡散


中心を攻める  自分の中心を認識する


遠心と求心


自分をコマにする。渦、8の字、波、、


自分をコントロールせずに相手をコントロールできない。


身体は第3の手である。


恐怖による影響(流すつもりが弾いているとか、どこが緊張しているとか、、)を認識する


↑↑↑


今では有名な武術になっていますが、当時システマというものがまだ日本に上陸して数年くらいだった記憶です。


私が参加させてもらっていた頃は、現在古い日本人インストラクターの方々は大体1年くらい前から始めたくらいの先輩で、その人たちより少し前に始めていたさらに上手な方々がいた記憶があるのですが、その方達はどうされているのでしょうか。


結局、継続された方がそれなりのポジションになっているということなのだと思うのですが、


つまりは継続は力なりということ、その人の想い方が現実化するといったことを体現されているのだと思います。


システマは成り立ちから考えて、とても幅広く奥行きがある懐の深い武術であるが故に、あらゆる要素を取り込んで、これから如何様にでも変容していくだろうなと勝手に想像しています。


つまりそれは、ここの中心帰納、腰回りをも取り込むことも可能だということです。


身体能力が高いだけではなく、更なる武道的なエッセンスを会得するための とても良い概念であり、優れた稽古システムになるだろうと勝手に想像している次第です。



\(^o^)/