これまた少し前、押切さんと中心帰納の話をしていて、押切さんの口からパリントニシティという言葉が出てきて、
以前、ロルファーで能楽師の安田登さんが書かれた本の中で、そういう言葉が出てきていたことなど、微かに引っかかっていた記憶が蘇り、改めて、少しだけ調べてみました。
そうすると、ロルフィングでの造語だということで、一年前に書いた記事に続いて、ロルフィングとここの合気道の共通した概念の存在に、
純粋に動きのクオリティを突き詰めていくと、ボディーワークも武道も観点というか、方向性というか、
そういうものが似てくるのだと、つくづく感じずにはいられません。
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ロルフィングと合気道
では、パリントニシティとは、
動きの中で働く、身体の2方向性(相反方向)を意味します。
無意識にこのパリントニシティが働いている状態があります。
それは立っている時です。
重力に従って下への方向性と同時に、上へと向かう力が自然と働いているのです。
それを意識的に感じるようにして、よりその精度を上げていくのです。
立禅の狙いの一つはこの感覚を意識的に感じることだと考えるのですが、いかがでしょうか。
そして、動作の中で、動きの方向と相反するベクトル、同時に2方向に広がるバランスを意識していくと、
歩行、座る時、寝る時、階段の上り下り、ご飯を食べる動作、扉を開ける動作、呼吸など、
それら全てにおいて間違いなく動きの質が上がるといことに気が付くのです。
そして、さらに踏み込んで考えていくと、
相反する2方向性が生じるその発祥点はどこなのか?
重力との関わりはどうなっているのか?
方向性は相反する2方向性だけなのか?
などという問いも生まれて、
それを解決する考え方が、さらにその人の動きの質を高めることになり、
それは当然、武道にも、当てはまることが出来るのです。
そして、成田伝合気道の教えである、360度の法線、陰陽一体、球の理論、そして中心帰納という考え方への意識が、すべてパリントニシティの応用であるということが、明確に理解でき、
全身の連動がスムーズになり、自在を得るためのひとつの要因となるのです。
さらに、それらの単発的な動きの発想から、瞬間瞬間の連続的な発想にしていくことで、"腰回り"の概念と質感が現れるという考えにまで及ぶのです。
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