どうも!

 

ネコにもわかるギターの弾き方、ギター講師のヤスオです。

 

 

 

前回の記事(『ダイアトニック・コード 6(マイナー・ダイアトニック・コード②)』)では、

「ナチュラル・マイナー・スケール」のダイアトニック・コードを

ローマ数字(ディグリー・ネーム)で書く場合について解説しました。

 

謎の「♭」が付く理由もお分かりいただけたと思います。

 

 

 

今回からは、

「ナチュラル・マイナー・スケール」以外のマイナー・ダイアトニック・コード

について書いていきたいと思います。

 

念のため先に言っておきますが、

今までのダイアトニック・コードには出てこなかった

難しいコードが頻出します。

 

なので、

「うわぁ~、難しい!」

「おぼえられなぁ~い!」

と思うかもしれません。

 

でも、

覚えなくても大丈夫です!!

 

私も覚えていません。

:*:・( ̄∀ ̄)・:*:

 

 

でも、

それで問題になることはありません。

 

覚えていないのに問題ないということは、

要するに、

それだけ使う機会が少ない

ということです。

 

逆に、

使わないから覚えていない

ということでもあります。

 

 

ただ、

覚えていなくても良いですが、

必要な時に思い出せる

ようにしておくことをおすすめします。

 

 

そのために、

まず

こんなコードが出てくるんだぁ~

と知ってください。

 

「知っている」のと「知らない」のは

大きな違いです!

 

知らないことは思い出すこともできませんね。

 

新しいことを学ぶときには、

「覚えよう」とか「身に付けよう」

と思うよりも

「知ること」

に意識を向けると良いと思います。

 

そのほうが気楽に取り組めますからね!

(^∇^)

 

 

 

次に、

「なぜそのコードが出てくるのか」

「どうすればそのコードになるのか」

を理解してください。

 

理屈を理解しておくことで、

覚えていなくても、

コードを導き出すことができるようになります。

 

 

あと、

ちょっとしたポイントもあるので、

それは覚えておくと良いと思います。

 

 

 

(ハーモニック・マイナーやメロディック・マイナーのスケールが分からない人は、

こちらの記事を先に読んで理解しておいてくださいね!

マイナー・スケール(短音階)①』『マイナー・スケール(短音階)②』『マイナー・スケール(短音階)③』『マイナー・スケール(短音階)④』『マイナー・スケール(短音階)⑤』)

 

 

 

では、

ハーモニック・マイナー・スケール」のダイアトニック・コードから説明していきます。

 

ハーモニック・マイナー・スケールは、

ナチュラル・マイナー・スケールの

7番目の音を半音上げたスケールです。

 

 

 

Aナチュラル・マイナー・スケール

この7番目の音を半音上げれば、

Aハーモニック・マイナー・スケールになります。

 

 

Aハーモニック・マイナー・スケール

 

ギターの指板でも確認してみましょう。

(はルート(A音)です)

 

今までのダイアトニック・コードと同じように、

このスケールのそれぞれの音に

3度の音程(スケールの音をひとつ飛ばし)で

スケールの音を重ねていけば、

Aハーモニック・マイナーのダイアトニック・コードになります。

 

 

 

まずは、

3和音から確認してみましょう。

 

Aハーモニック・マイナー・スケールのダイアトニック・コード(3和音)

 

ローマ数字(ディグリー・ネーム)で表すと、

Ⅰm   Ⅱm(♭5)  ♭Ⅲ(♯5)   Ⅳm   Ⅴ   ♭Ⅵ   Ⅶm(♭5)

となります。

 

ちなみに、

「〇m(♭5)」=「〇dim (ディミニッシュ・コード)

「〇(♯5)」=「〇aug (オーギュメント・コード)

です。

 

なので、

このように表記することもできます。

Ⅰm   Ⅱdim  ♭Ⅲaug   Ⅳm   Ⅴ   ♭Ⅵ   Ⅶdim

こちらのほうが、ちょっとスッキリして分かりやすいかもしれませんね。

 

 

 

(ディミニッシュとオーギュメントに関しては、

以下の記事で確認してください。

ディミニッシュ・コード①』『ディミニッシュ・コード②』『ディミニッシュ・コード③』『ディミニッシュ・コード④』『ディミニッシュ・コード⑤

 

オーギュメント・コード①』『オーギュメント・コード②』『オーギュメント・コード③』)

 

 

 

ナチュラル・マイナー・スケールのダイアトニック・コードでは

3番目、6番目、7番目に「♭」が付いていましたが、

ハーモニック・マイナー・スケールでは7番目が半音上がるので、

3番目と6番目だけに「♭」が付いていますね。

 

 

ここで、

マイナー・フラット・ファイブ(m(♭5) )

シャープ・ファイブ((♯5))

を見て

「わけの分からないもの」

と認識してしまうと理解が遅くなりますよ!

 

それほど難しいことではないので、

以下の記事で確認しておいてくださいね!

コードの(♭5)と(♯5)

 

 

 

 

 

続いて、

4和音の場合を確認しましょう。

 

Aハーモニック・マイナー・スケールのダイアトニック・コード(4和音)

 

ローマ数字(ディグリー・ネーム)で表すと、

ⅠmM7 Ⅱm7(♭5) ♭ⅢM7(♯5) Ⅳm7 Ⅴ7 ♭ⅥM7 Ⅶdim7

となります。

 

基本的には、

3和音のコードに7度の音が追加されただけですが、

「メジャー・セブンス(M7)」なのか「マイナー・セブンス(7)」なのかで

全く違うコードになりますし、

不規則で覚えにくいですね。。

(・・;)

 

 

でも、

ナチュラル・マイナー・スケールのダイアトニック・コードと比較して

変化のあるところだけチェックすると分かりやすくなると思いますよ!

 

 

ナチュラル・マイナー・スケールのダイアトニック・コード

Ⅰm7 Ⅱm7(♭5) ♭ⅢM7  Ⅳm7  Ⅴm7  ♭ⅥM7  ♭Ⅶ7 

 

ハーモニック・マイナー・スケールのダイアトニック・コード

ⅠmM7 Ⅱm7(♭5) ♭ⅢM7(♯5) Ⅳm7 Ⅴ7 ♭ⅥM7 Ⅶdim7

 

 

変化があるのは

1番目、3番目、5番目、7番目

奇数の順番にあるコードだけで、

2番目、4番目、6番目のコードは

ナチュラル・マイナー・スケールのダイアトニック・コードと全く同じです!

 

なので、

2番目、4番目、6番目は

覚える必要はないですね!

o(^▽^)o

 

そして、

1番目、3番目、5番目、7番目は

どのように変化しているのかに注目してみましょう。

 

 

1番目は7度の音

3番目は5度の音

5番目は3度の音

7番目は1度の音

が半音上がっているのです!

 

Am7 → AmM7

(7度のセブンスの音が半音上がってメジャー・セブンス)

 

CM7 → CM7(♯5)

(5度の音が半音上がって増5度)

 

Em7 → E7

(短3度の音が半音上がって長3度)

 

G7 → G♯dim7

(1度(ルート)の音だけ半音上がった)

 

 

コードの変化を

ギターの指板上でも確認してみましょう。

 

 

7度の音が半音上がる

 

 

 

5度の音が半音上がる

 

 

3度の音が半音上がる

 

 

1度(ルート)の音が半音上がる

 

 

一見、不規則に見えて、

実は、規則的に変化しているのですね!

(^O^)

 

この規則性を覚えておけば、

必要な時に思い出すことができるでしょう。

 

 

そのためには、

ナチュラル・マイナー・スケールのダイアトニック・コード

が分かることが必要です。

 

ナチュラル・マイナー・スケールのダイアトニック・コードは、

平行調の関係にあるメジャー・スケールのダイアトニック・コードを

並べ替えることで導き出せますね。

 

なので、

メジャー・スケールのダイアトニック・コード

を覚えることが大切なのです!

 

 

 

また、

ハーモニック・マイナーに限らず、

ダイアトニック・コードは

4和音で覚えたほうが楽

だと思います。

 

3和音のコードは、

4和音のコードの7度の音を削れば導き出せるので、

3和音は覚えなくても良いでしょう。

 

Aハーモニック・マイナー・スケールのダイアトニック・コード(4和音)

 

Aハーモニック・マイナー・スケールのダイアトニック・コード(3和音)

 

 

「4和音は難しい」

と思い込んでいる人がいますが、

そんなことはありませんので、

早めに慣れてしまうことをおすすめします!

 

 

 

 

さて、

今回は

ハーモニック・マイナースケールのダイアトニック・コード

について書いてきましたが、

1番のポイントは

Ⅴ7

なのです。

 

今回、新たに出現したコードは

ⅠmM7」「♭ⅢM7(♯5)」「Ⅴ7」「Ⅶdim7

の4つですが、

「Ⅴ7」以外は知らなくても良い!

と言ったら言い過ぎかな。。

(^▽^;)

 

最初に、

覚えなくても大丈夫です!!

と書きましたが、

「Ⅴ7」だけは覚えてください。

 

でも、

メジャー・スケールのダイアトニック・コードでも

5番目は「Ⅴ7」なので、

メジャー・スケールと同じと考えれば、

覚えるまでもありませんよね。

 

あとの3つ

ⅠmM7」「♭ⅢM7(♯5)」「Ⅶdim7」は

覚えなくても良いです。

導き出せれば十分!

 

 

というわけで、

覚えなくても大丈夫!

なのですが、

そう言われても、

なぜ大丈夫なのか

疑問に思ったり、

不安に感じるかもしれませんね。

 

なので次回は、

「Ⅴ7」がポイント

ということと

他の3つは覚えなくて良い

ということをもうちょっと詳しく

書いていこうと思います。

 

 

ではまた!

( ´ ▽ ` )ノ

 

 

 

 

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