トレードに役立つ統計学[新興指値買いルール編]その0・準備:指値の検討1 | 実践投資家から学ぶ、実践トレーダーへの道

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前回までで、寄り引けルールが終了となり、いよいよ今回から具体的なデイトレの売買ルールについて分析していきます。

 

デイトレのルールは簡単に分けると4パターンあります。

・逆張り系

1.指値(安値)買いルール

2.指値(高値)売りルール

 

・順張り系

3.逆指値(高値)買いルール

4.逆指値(安値)売りルール

 

今回取り扱うのは1番に属する逆張り系のルールになります。

前回は成行買いでしたが、このエントリー部分を指値(終値±●%)に変更します。

イグジットは前回同様、引け成りで行うものとします。

簡単ですが、これで売買ルールの準備が完了です。

 

今回は●に入る数字をある程度の範囲で変化させながら、どのあたりの数字が適しているかを確認します。

 

売買対象は、新興個別株全銘柄で以下を対象とします。

・マザーズ銘柄

・JASDAQ銘柄(旧ヘラクレス銘柄含む)

・東証2部銘柄

・名証銘柄

 

なお、今回も検証ソフトは「システムトレードの達人」を用います。上記の対象もソフトの設定上で指定しています。

 

また、売買回数の制約で少し売買回数を絞る必要がありますので、以下の条件を設定しました。

・当日売買代金が1億円以上

・平均売買代金(過去30日間)が1億円以上

 

検証期間は2000/1/1~2017/6/15までです。仕掛け金額は100万円です。

 

まず、おさらいとして、新興全銘柄の寄り引けの全体の傾向(条件なし)を見ていきます。

 

対称銘柄

・新興個別株全銘柄(マザーズ・JASDAQ(旧ヘラクレス)・東証2部・名証の全銘柄)

・当日及び過去30日間の売買代金が1億円以上

※仕掛け金額は100万円とする

※手数料は0円とする

 

買い条件

・翌日寄り付きで成行買い

※その他の条件はなし

 

売り条件

当日の引けで成行売り

 

検証期間

2000/1/1~2017/6/15まで

 

グラフは以下の通りです。

 

平均損益は-0.18%です。17年間でのトレード回数は約39万回となりました。

 

では、発注方法を変更します。

 

“成行“買いを、終値-10%~+10%の範囲で2%刻みで検証していきます。

          ↓

 

 

終値+10%だとかなり上のほうの指値ですから、成行に近い結果が出そうですね。

逆に終値-10%だと、当日に相当値下がりしないと買い付けることが出来ませんので、トレードの回数が少なそうです。

 

では、実際のデータを見てみましょう。

 

結果がこちら、

 

この表から以下のようなことがわかります。

平均損益・・・指値が低いほど平均損益は大きくなる。

トレード回数・・・指値が低いほどトレード回数が少なくなる。

勝率・・・指値が低いほど勝率は高くなる。

合計損益・・・高いほうの(プラスの)指値ではマイナスになっているが、低いほうの(マイナスの)指値ではプラスになっている。マイナスとプラスの境目は大体-4%~-2%あたりにある。

 

さて、この表から何がわかるでしょうか。

 

一言でいうと、

 “指値をする場合は-4%以下の指値で買うと利益になりやすい!”

ということです。

 

もちろん、それよりも上の指値でエントリーしても利益になる場合もあるわけですが、それは偶然か、または別の条件が良かっただけです。

 

-4%以下の指値のエントリー方法自体に優位性があるということをデータは示しており、安く買うことでの利益を狙うならまず、-4%以下の指値を積極的に狙うことが大事です。

 

次に、グラフを比較してみていきましょう。

 

・指値+10%

・指値+8%

・指値+6%

・指値+4%

・指値+2%

・指値+0%

指値+0%以上では、平均損益は-0.15~-0.19%でいずれも右肩下がりのグラフになります。

 

・指値-2%

指値-2%では、平均損益は-0.05%まで大きくなります。グラフにギザギザがみられ、部分的に利益になる場面も多くあることが確認できます。

 

・指値-4%

-4%はきれいな右肩上がりのグラフになります。

 

・指値-6%

・指値-8%

・指値-10%

-4%以下ではいずれも安定した右肩下がりのグラフになっています。

市場の状況に関わらず、比較的安定して利益を上げられていることが確認できます。

 

<新興指値買いルール(指値の検討)のまとめ>

平均損益・・・指値が低いほど平均損益は大きくなる。

トレード回数・・・指値が低いほどトレード回数が少なくなる。

勝率・・・指値が低いほど勝率は高くなる。

合計利益・・・高いほうの(プラスの)指値ではマイナスになっているが、低いほうの(マイナスの)指値ではプラスになっている。マイナスとプラスの境目は大体-4%~-2%あたりにある。

 

・指値は-4%以下で設定することが望ましい

 

以上の検証結果から、今回の指値買いルールでは、指値を終値-6%~-4%あたりで設定し分析をおこなっていくことにします。数字は次回決定します。

 

次回はこの指値買いルールについてもう少し別の角度から見ていきます。

 

続きの記事→トレードに役立つ統計学[新興指値買いルール編]その1・準備:指値の検討2

 

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