下町の心意気
東京の下町が世界に誇り日本のキャビアと呼ばれるモツ焼き。食文化的にも地政学的にも、避けては通れない東京下町のシンボルだ。基本的にはブタの内臓だが「モツ焼き」という看板を出しながら焼き鳥しか無い店があったり。「焼き鳥」という看板を出しながらモツしか無い店があるが、葛飾の名誉の為にも、又双方の専門家の立場からも断じてアクセプトする訳にはいかない。許せない。ガツ刺し。何故、湯がいてあるのに刺身なのか?
そんな理不尽な論理がまかり通るのがモツ焼きへの思いやりというものだ。レバ刺し。何故、今度は湯がいてないのだ?そんな些細なことに怒るようではモツ焼初心者だ。煮込み。何故コンニャク、ニンジン、大根が入ってないのだ?下町の煮込みは都心の物とは気迫とレゾンデートルが違うのだ。その質問は「何故冬のコンビニは店内がおでん臭いのだ?」と喚きながら、おでんを片手に手足をバタバタと振り回す「おそ松君のハタ坊」となんら変わりはない、なんて我侭な輩だ。ホッピー。これぞ下町のシャンペーン。焼酎を入れないとアルコール飲料として機能しないこのシャイな飲み物を文化人はこよなく愛す。モツ焼き文化万歳。
ディランだ ガッタ サーブ サンバディだ
- Bob Dylan
- 30th Anniversary Concert Celebration
ディランのこの曲。「ガッタ サーブ サンバディ」
なんといっても歌詞だ。「
You may be」の嵐。そしてブルースの定番コード進行。アニバーサリーコンサートではブッカーT&MG’Sがカバー。ブッカーTが実に渋いヴォーカルをぶちかます。(CDには入っていないようだが、ビデオには収録されている)それにしてもこれだけの怒涛の「You may be」歌詞攻撃をブルースの手法でいとも鮮やかにぶちかますディランって一体?ブッカーT&MG’Sの演奏ではフルではなく途中の何番かの所で止めて演奏を締めくくる。コンサート運営上の時間の問題でなのか?歌詞に問題があってのことなのか?よくわからないけど。Blind or lameあたりが問題になっていたりするのかなと勝手に思ったりしている。銀座のモツ焼き屋
▼ モツ焼きには日本人のみならず世界中の人々の魂を揺さぶるサムシングがある。それを端的に証明するのが有楽町のガード下だ。日本のシャンゼリゼ通りとして知られるこの聖域。帝国ホテルに宿泊する多くの外国人がホッピーを片手に妙にはにかむようにモツ焼きに舌鼓を打つ。下町発日本の食文化を堪能するというわけだ。帝国ホテルを出てから銀座を散策しようとすると必然的にこの「モツ焼きサンクチュアリ」という聖域を通過せざるをえない。そこで彼等を待ち受けるのは香ばしい「モツ焼きパーヒューム」だ。並大抵の哲学ではここを素通りすることはできない。ここを素通りする為には人生の棚卸しを覚悟する必要がある。ハツ塩、シロタレ、ガツ刺し、煮込みなどをつまみつつ英語、ドイツ語、フランス語、中国語などあらゆるパッセージが交錯する。この異文化に背を向け銀座方面に向かうような人々は帰国後後悔することになるのだ。それでいいのだ。
レスリーウェストだ
- マウンテン, Mountain
- ナンタケット・スレイライド
マウンテンのギタリスト、レスリーウェスト。巨漢がぶちかますディストーションの効いたフレーズ。それでいて歌心のあるメロディアスなパッセージも天下一品だ。やはり「イマジナリー ウエスタンソング」だろう。フェリックスパッパルディのぴかいちヴォーカルで始まるこの曲はマウンテンの2面性の中の静を象徴する珠玉の名曲だ。間奏でのレスリーのギターはまさにポールコゾフのようにアルバートキングのようにカルロスサンタナのように「むせび泣く」。そしてヴォーカルにバトンタッチする直前にスパークする泣く子も黙る超ド級のハーモニクスフレーズ!!お前はロリーギャラガーか?ロイブギャナンか?ビリーギボンズか?なんという技だこのオンリーワンフレーズでこの曲は金メダルだ。これは計算して弾いたのか?偶然なのか?それは彼のみぞ知る。うーーむ、深い。今宵はこいつを聴きながらテキーラサンライズにチョリソーで1杯!!!
ベックだ
- Jeff Beck
- There and Back
- Jeff Beck
- The Best of Beck
- The Yardbirds
- Live at the BBC
- Beck Bogert & Appice
- Beck Bogert & Appice
ジェフベックは不思議な男だ次々に名演を残しながらバンドを解散させていく。中でも個人的に最も好きなのはBBA。ベック・ボガード&アピスだ。当時、最強のロックトリオだったのではないか?元ヴァニラファッジ(キープ ミー ハンギング オンの大ヒットで有名)のティムボガードとカーマインアピス。圧倒的リズム隊のカーマイのドラムにティムのベース。そしてなんといっても二人の織り成す最強ヴォーカルハーモニー。
BBAライヴでの「スゥィート サレンダー」という名曲があるが。これを聞けば如何に凄いヴォーカル陣だったがわかる。ベックは歌えないもんね。さあ、BBAがぶちかますスティーヴィーワンダーのカバー「エイント ノー スーパー スティシャス(迷信)」を聴きながらトルティーヤチップスにサルサソースをびしばしかけて、コロナビールでしょうか?
日本人と3
日本人は「3大」とか「3強」という区分けが好きな民族だ。ロック3大ギタリスト(正確にはブリティッシュ3大ギタリスト)と言われる、エリッククラプトン、ジミーペイジ、ジェフベック。ブルース・スリーキングはBBキング、フレディキング、アルバートキング。日本の3大庭園などなど色々ある。何故「3」が好きなのか?おそらく3というより奇数が好きなのかもしれない。偶数が嫌いなことの裏返しでもある。うーむ、そんなことを考えつつ今宵は黒糖梅酒に秋刀魚の塩焼きですかね。
- ビリーヴ・イン・ライフ/エリック・クラプトン
- ¥1,260
- 株式会社ファミマ・ドット・コム
- トゥルース&ベック・オラ/ジェフ・ベック
- ¥1,799
- 株式会社ファミマ・ドット・コム
- レッド・ツェッペリン/LED ZEPPELIN DVD
- ¥5,900
- アサヒレコード
モツ焼きの聖域、葛飾
葛飾の水元公園は東京を代表する自然公園だ。とりわけその白樺の林は「東京の軽井沢」とも呼ばれている。夏には数多くの生物が出没する。その美味なることから淡水のアワビと謳われたタニシ。宮崎アニメの代表作トトロのモデルともいわれている水元タヌキ。ポケットモンスターの人気者ピカチュウのモデルのオケラなどなど枚挙に暇がない。又、外溜といわれる池には多くの種類の魚が生息していて太公望が週末にはのんびりと糸を垂らす。釣り人達は家族連れが多く、父親は釣り。子供達は公園で遊んだり、小川でザリガニ釣り。母親はベンチで熱いコーヒーを飲みつつ、御煎餅をかじり、ウォークマンでトムジョーンズや天地茂の歌を楽しむ。なんというのどかで平和なひとときであろう。日本人が忘れ去った「自然を安く満喫するところのレジャー」の原点がここにはある。我々が子供の頃はお金をさほど必要としない遊びが溢れていたミイデラゴミ虫遊び(オナラをする虫)、コウモリ捕り(別名:コウモリモリオ)等々。近頃の子供達の遊びには工夫が無い。昔の遊びを伝授していきたいものだ
ライバルとは?
▼ ライバルのいない世界ほどつまらないものはないスポーツでも政治でも常に競合があり競争があり互いに切磋琢磨して高めあう。松井にイチロー、馬場と猪木、大鵬と柏戸、松下とソニー、ストーンズにビートルズ、クリームにジミヘン、スパイダースにタイガース、シュークリームにエクレア、こしあん対粒あん、キムチ対ザーサイ、ラーメン対蕎麦、ゴジラ対モスラ、赤尾敏対深作清次郎、座頭市対月影兵庫、トムジョーンズ対プレスリー、吉野屋対松屋、畳対絨毯、鉛筆対シャーペン、メンチ対コロッケ、リンリン対ランラン、らっきょう対福神漬け、アリ対フレーザー、ヤゴ対ゲンゴロウ、アオダイショウ対シマヘビ、天丼対カツ丼、耳掻き対鼻毛抜き、ブリーフ対トランクス、電卓対そろばん、ジョー対力石、伊東四郎対小松政夫、ハブ対マングース、東京対大阪、水虫対インキン、黒板対ホワイトボード、団扇対扇子、飴対キャンディー、ガム対するめイカ、イモリ対ヤモリ、クワガタ対カブト、デジタル対アナログ、そしてあなた体。。。。。?
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酒だ!
人は何故酒を飲むのだろうか?毎日のように賑わう飲み屋。新年会、忘年会、花見、納涼会、打ち上げ、合コン、歓送迎会、。ありとあらゆる理由をつけて酒を飲むのは日本人独特のものだろう。アルコールそのものが好きな正統派酒好きから「飲む雰囲気が好き」という理解不能の酒好きまで千差万別だ。アルコールの作用により人間は様々な非日常的な側面を露呈する。泣きだす、怒る、説教する、人に触る、喧嘩を売る、上司の悪口を言う、等等。酒の力をかりて、日常的には潜在しているはずの様々なドロドロとしたマグマを噴出させるのだ。「何故、我々は北朝鮮のシジミを食わねばならんのだ?」「ここの煮込みには何故玉ネギが入ってるんだ?長ネギのアイデンティテーはどうなるのだ?」「ホッピーに何故、氷を入れるのだ?」「若者は何故、ズボンを下げて足を短く見せたがるのだ?我々世代に対する挑発か?」北朝鮮の核はどうなるんだ?ただ傍観してるだけか?」今宵も居酒屋ではアルコール代謝産物のアセトアルデヒドが大暴れする。さあ、今宵はロリーギャラガーの「トゥ マッチ アルコール」でも聞きながら黒ビールにウルメイワシ。
変な食べ物
最近の食べ物はおかしな物が多い。一年中ある野菜、甘い夏みかん、まっすぐなキュウリ、異様に甘い黄色一色のトウモロコシ、「干物」になっていないシシャモ、苦くないビール。これは一体どういうことか?あの砂糖をかけなければ食べられないくらい酸っぱかった夏みかんはどこへいったのだ?あんな我侭なフルーツの意地と心意気はどこへいってしまったのだ?色とりどりのトウモロコシは?鯨のベーコンは?銭湯にしかないと言われたあのフルーツ牛乳は?米屋にしかないという、あの亡くなったプロレスラーの名に類似したプラッシーは?駄菓子の世界にも「廃盤」は押し寄せた。紙を舐めるとニッキの味がするというシユールなニッキ紙。試験管の中に何故か寒天が入っているというシャイでヤンキーな試験管寒天。スモモの赤い汁にスライスされた大根を漬けこんだという、極東アジア日本が世界に誇る究極のすもも大根。町のお菓子屋ではマコロンやラングドシャが姿を消した。今、日暮里や立石ではこうした食べ物を復活させようという動きがある。注目して見守りたいものである。