「ぶらり散歩」

歳を重ねるにつれ、散歩の楽しさを知るようになりました。
健康のためということもありますが、パワーをいただきたくて自宅近くの神社仏閣を目指して歩いたり、少し遠方のショッピングモールまで足を延ばしモール内をさらに歩いたり、とにかく頭をリフレッシュさせるためにひたすら歩いてみたり…。

冬場はさぼり気味になりますが、春先のぽかぽか陽気の日には心地よい汗をかき、夏の暑い時期には体全体に汗をかいた、その後のシャワーとビールを楽しみに、秋は肌寒さが程よい緊張感をもたらしくれるところが気持ちよく、トボトボと歩いたりしています。

最近のお気に入りはいつも何気なく通り過ぎている通勤間の気になる駅へ休みの日に出向き途中下車し、ぶらり散歩といった感じで駅周辺の散策をしています。
見知らぬ街をとりとめもなく歩きます。
初めての場所ということで程よい緊張感があり、新鮮な気持ちになります。
トボトボトボトボ…。


懐かしさを感じさせてくれる古ぼけた喫茶店に出会ったり、誇らしげに鎮座する神社が忽然と現れたり、美味しそうなにおいに誘われて進んでいくと町中華にたどり着いたり、無人の餃子販売所をよく見かけたりとたくさんの出会いや刺激、気づきを与えてくれます。
住み慣れた地元とは違い、見るものすべてが新鮮で興味津々といった心持ちになり、ワクワクしてきます。
心と身体のリフレッシュには最適です。良い感じです。

【ちょこっと、エッセイ】


「世の人は我を何とも言わば言え。我が成す事は我のみぞ知る。」
「時勢に応じて自分を変革しろ。」
幕末に活躍した土佐藩士・坂本龍馬の有名な言葉です。


ずいぶん前になりますが学生時代に、司馬遼太郎氏の「竜馬がゆく」にハマり、何度となく読み返しました。        
この書籍を読まれた方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。        
        
単純に龍馬の生き方や人生観がかっこよくて、憧れていました。その時にこの言葉と出会い、手帳に書き込んでいたことを思い出します。

 

ひとつは、周りのことを気にせず、自分の信じた人生を歩むんだ…という気概を感じる言葉で、もうひとつは、時流を読み、フレキシブルに対応しながら、考えと行動を変えていくといったことでしょうか。


しかし、最近では教科書から名前が削除されそうになるなど、「竜馬がゆく」に書かれている内容の多くは史実を参考にしたフィクションで、幕末の龍馬の活躍は非常に限定的であったという見解が主流となっているようです。        
ちなみに、「龍馬」が正しい表記で、「竜馬がゆく」がフィクションを交えた書籍のため、司馬遼太郎氏があえて「竜馬」という文字を使ったのではないかとある歴史家が話していました。


まだまだ日本経済は厳しい状況が続きそうですが、強い意志を持ちながら、柔らか頭でアイデアを出し、前向きな気持ちで日々取り組んでいきたいものです。

【ちょこっと、エッセイ】

「人間万事塞翁が馬」

座右の銘にしている方も多いのではないでしょうか。
著名人の方にも、たくさんいらっしゃるようです。

ある日、老人が大切にしていた馬が逃げてしまった。その後、逃げた馬が別の素晴らしい馬を連れて帰ってきた。今度は老人の息子がその馬から落馬して足を折ってしまった。しかし、そのおかげで兵役を逃れることができた。

人生における幸せや不幸は予測しがたい。幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるかわからないのだから、安易に喜んだり、悲しんだりするべきではないということだそうです。
人生において、何がよくて何が悪いのか、後になってみないとわからないといった感じでしょうか。

著名なコメディアン・萩本欽一氏は別の言い回しで同じようなことを話されています。
「人生は幸せと不幸せが50対50なんだよ。」

「人は誰しも同じ分だけ「運」を持っているの。不運だけとか、幸運だけの人生なんてあり得ない。不運の後には、必ず幸運がやってくる。だから嫌なことやつらいことがあったら、「ラッキー」って思わなきゃ。次は必ず運がまわってくるんだから。」

不運の後には必ず幸運がやってきます。
日々、些細なことで一喜一憂することなく、大きな幸運がやってくる日まで、前向きな気持ちで何事にも取り組みたいものです。
 

「人は知らず知らずのうちに、最良の人生を選択しながら生きている。」

熊本県PRマスコットキャラクターの「くまモン」の生みの親として有名であり、料理人に光を当てたテレビ番組「料理の鉄人」の企画や映画「おくりびと」の脚本を手掛けるなど、幅広い分野で活躍されている小山薫堂氏の言葉です。

現在は芸術大学で副学長もされています。

この言葉を目にしたときに、現在の自分自身を力強く肯定されているようで、うれしい気持ちになりました。
しかし、冷静に今までの自分の人生を顧みると…。

人は人生のさまざまな分岐点で進むべき道を即断できた時も、迷いに迷って結論を出した時もあります。
過去の人生の分岐点に思いをはせると複雑な心持ちとなります。

ハッピーな気持ちになる時もあれば、後悔の念を抱くこともありますがその結果、今の自分が存在し、生きているわけです。それは紛れもない自分自身の人生です。

今までの人生をポジティブに捉え、これからの人生に希望を託すことで新たな未来が開けるような気がします。
気持ちの持ちようや物事の捉え方で、直面した事象も全く違ったものに見えてくるはずです。

「努力が報われていないと思っている人へ。 
それでも努力するしかないのです。 
努力しながらチャンスを待つしかないのです。 
その努力は報われるのか? ……必ず、報われます。 
問題は、いつどこで報われるのかわからないことです。」

これは、秋元康氏の言葉です。
言わずと知れた稀代のプロデューサーであり、作詞家です。
何か新しいアイデアを考えている時に、秋元氏の言葉を確認することがあります。
なかなか、良いアイデアは浮かびませんし、思考が続きませんが…。

「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と言えない。」
という名言を世界のホームラン王、ソフトバンクの王会長が残しています。
女優の芦田愛菜さんも座右の銘にしているとか…。

上記のお二人のように、ひたむきに努力し続けることは本当に難しいと思います。
しかし、仕事に真摯に向き合うこと、困難な状況を受け入れアイデアを思考しつつ、耐える努力も必要かもしれません。
気持ちが弱くなっている時は弱音を吐いても、良いのです。
この状況がこれからもずっと続くことはありませんので、それまでの間、同じ志を持つ仲間とともに、頑張っていきたいと思います。そう思うだけでちょこっと、気持ちが楽になります。