N267 : 石勝線特急列車脱線火災事故の原因は「つりピン」外れ…実装ミスか? | 一日一鉄 ~ほーぷの鉄道ニュース~

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日本全国全鉄道路線(JR・私鉄両方)を完乗した経験を元に、鉄道業界に関して戯言をぶちまけていくブログです。現在は日々の鉄道ニュースへのコメントがメインですが、そのうち乗り鉄記録を整理して載せていくかも知れません。

 北海道のJR石勝線で昨年5月にあった特急列車(6両編成)の脱線・火災事故について、国の運輸安全委員会は27日、調査の経過報告を公表した。脱線の原因は、前から4両目の列車底部で、動力装置を固定するための「つりピン」と呼ばれる金属製の留め具が外れ、装置が線路のポイントとぶつかったこと、とした。5両目も脱線したが、落下した一部の部品に乗り上げたためとした。

N205 : 石勝線特急列車脱線火災事故から1年 現場判断での避難誘導訓練実施でも取り上げましたように、昨年の5月に石勝線特急列車脱線火災事故が発生し、その原因を追求するための安全委員会が設立されていましたが、脱線の原因は「つりピン」が外れたこととされました。

この「つりピン」、減速機と呼ばれる装置を支えていたのですが、「つりピン」が外れたことにより減速機の部品がレールなどに衝突し車両が脱線、その勢いで燃料タンクに損傷が入り火災が起きたのではないかと推測されています。

「つりピン」が外れた原因は調査中となっています。
ただ、同列車の他の台車を調査した結果、ピンとそれを固定するナットの間に挟むワッシャーの大きさが設計より小さい(85ミリ⇒80ミリ)ことが判明しており、ある台車ではナットが手で回せるほど緩んだ状態になっていたそうです。

この内容から行けば、設計通りに車両が作られていなかったのが問題…となりますが、ワッシャーの大きさを間違えるというのはちょっと信じがたいミスですね。
多くの人の命を預かる鉄道車両ですから、部品が外れる可能性があるような設計や実装をするとは思えませんし、最悪そういう実装がされてしまったとしてもチェックが入った段階でわかりそうなものなのですが…どうしてこういうミスが発生してしまったのでしょうか?

車両の開発工程に根本的な問題がありそうですので、どのような開発が行われていたのかを明らかにして、根本原因を究明する必要がありそうな気がしています。
また、並行して同じ型式の車両にも同様の問題がないかどうか調査したほうがよさそうですね。

どちらにしても、継続して調査が行われるようですので、詳細がわかりましたらまたこのブログでも取り上げていきたいと考えています。