日本人における
果物や野菜の摂取と認知症リスク
果物や野菜には、
ビタミンC、α-カロテン、β-カロテン
などの抗酸化ビタミンが豊富に含まれている。
果物や野菜の摂取が
認知症リスクに及ぼす影響を評価。
日本 筑波大学発
【方法】
2000~03年に開始した
集団追跡研究を利用。
4万2,643例を登録。
加入時50~79歳
の集団の追跡調査を実施。
食事による果物および野菜の摂取量、
関連する抗酸化ビタミンの摂取量は、
(α-カロテン、β-カロテン、ビタミンC)
食事摂取頻度調査票を用いて収集。
認知障害の診断は、
2006~16年の介護保険制度における
認知症に係る日常生活障害の状況
に基づいて行った。
認知障害になりやすいか
なりにくいかは群間比較で
よく用いられる
”ハザード比”を使用。
果物、野菜の摂取量の少ない人
に比べるとリスクが少ないことに。
【結果】
・4,990例で認知障害が認められた。
・男女ともに、
果物および野菜の総摂取量が多いほど
認知症リスクは低くなった。
【男性】多変量ハザード比:0.87
【女性】多変量ハザード比:0.85
・抗酸化ビタミンの中でビタミンCの摂取量
が多いほど、男女ともに、認知症リスクが低くなった。
【男性】多変量ハザード比:0.71
【女性】多変量ハザード比:0.76
著者らは、「果物や野菜、ビタミンCの食事による摂取は、
男女ともに認知障害のリスク低減につながる、としている。
【引用文献】
Kishida R, et al. J Nutr. 2024 Apr 8. [Epub ahead of print]
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この文献では解析されていませんが、
抗酸化ビタミンの摂取も大事ですが、
食物繊維の摂取量の方がウェートが思いと
思われます。
食物繊維が多いと
腸内細菌叢のバランスがよくなり、
腸管バリアが厚くなり、
炎症物質や悪玉菌の菌体などが入りいくく。
生体内に炎症物質が入る量が減ることが
抗酸化物質を多く摂るよりも
最初のメリットになるからです。
認知症について過去の記事もお読みください。