【8181】東天紅(東証STD) NT
現在値 819円/100株 P/E 6.37 P/B 0.33 2月優待配当(無配) 8月優待
中華レストラン『東天紅』を全国の主要都市に展開。宴会依存度高い。上野本店で婚礼注力。
配当基準日は2月末・8月末の年2回ですが、配当予想は未定となっています。
東天紅は単元株を保有する株主に対し、2月末・8月末の2回・20%食事割引券を各4枚進呈しています。なお、0.5単元(端株)保有であっても各2枚進呈されます。
業績を確認していきます。
■2022年2月期 売上高 19.9億円、営業利益▲10.4億円 EPS▲368.7円
■2023年2月期 売上高 37.0億円、営業利益▲6.0億円 EPS▲322.5円
■2024年2月期 売上高 46.7億円、営業利益 4.2億円 EPS▲52.5円
■2025年2月期 売上高 46.0億円、営業利益 3.7億円 EPS 128.4円 ce
□2024年5月1Q 売上高 11.4億円、営業利益 1.4億円 EPS 46.8円(7/11)
□2024年8月2Q 売上高 21.0億円、営業利益 0.5億円 EPS 11.7円 四e
2024年2月期の売上高はYoY+26.3%の46.7億円、営業利益はYoY+10.2億円の4.2億円となり、期初予想を大きく上振れました。8月にオペラシティ、11月に千葉スカイウインドウズを閉店した一方、経済活動正常化に伴うレストラン、中小宴会、婚礼の回復が顕著となり、売上が想定超となりました。利益面については営業外の助成金収入こそ剥落(▲1.4億円)したものの、売上増のほか不採算店閉鎖や経費抑制により大幅増となっています。
進行期である2025年2月期の予算については、売上高がYoY▲1.7%の46.0億円、営業利益はYoY▲12.9%の3.7億円を見込んでいます。回復傾向にある企業向け大型宴会の受注増を志向し、宴会メニューを個店毎に刷新するほか、個人向け小宴会についてはWeb活用による販促強化を図ります。7月11日開示済の1Qについては、売上高11.4億円&営業益1.4億円と減収増益となっているものの、上述の店舗純減影響考慮で順調な進捗と解されます。
当社における最大の投資論点は不動産資産であり、自ら事業利用のため賃貸等不動産には算入しないものの、2015年に隣地に建て替えた上野・不忍池畔の新本店は敷地面積640坪、建物価格(46億円)と合わせた評価額は60億円を下らないものとみられます。東京建物(8804)に売却した旧本店跡地も「Brillia Tower上野池之端」に建て替わり、当社は等価交換により30戸を取得して賃料収入を得ているほか、本年1月には神戸・三宮の遊休不動産を売却して譲渡損を計上したものの、資金回収するなど資産入替も行っています。
上述のとおり、豊富な不動産資産を抱える一方、有利子負債は長短合わせて31億円程に過ぎないため、自己資本比率は依然6割弱を維持しています(期末時点のBPSは2,416円)。そのため、既に復配可能な水準にあるものとみており、現状水準の業績進捗であれば配当再開が期待出来るかと思われます。
*参考記事① 2022-12-24 781円 NT
【8181】東天紅/企業宴会需要の復活鈍いが、待つだけの体力はある。
*参考記事➁ 2020-06-29 981円 NT
【8181】東天紅/宴会壊滅で窮地も、「ブリリア上野池之端」の資産価値は高い。
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