【8181】東天紅(東証STD) NT
現在値 781円/100株 P/E --.- P/B 0.30 2月優待配当 8月優待
中華レストラン『東天紅』を全国の主要都市に展開。宴会依存度高い。上野本店で婚礼注力。
配当基準日は2月末・8月末の年2回ですが、配当予想は未定となっています。
東天紅は単元株を保有する株主に対し、2月末・8月末の2回・20%食事割引券を各4枚進呈しています。なお、0.5単元(端株)保有であっても各2枚進呈されます。
業績を確認していきます。
■2020年2月期 売上高 67.7億円、営業利益▲0.5億円 EPS▲92.8円
■2021年2月期 売上高 16.1億円、営業利益▲16.7億円 EPS▲754.8円
■2022年2月期 売上高 19.9億円、営業利益▲10.4億円 EPS▲368.7円
■2023年2月期 売上高 (未定)億円、営業利益(未定)億円 EPS (未定)円
□2022年8月期 売上高 15.3億円、営業利益▲4.5億円 EPS▲177.5円
2022年8月中間期の売上高はYoY+98.1%の15.3億円、営業利益は赤字幅が若干縮小して▲4.5億円で進捗しました。経済活動再開にともない、婚礼を中心に回復がみられたものの、夏場の新型肺炎第7波の影響により企業絡みの宴会キャンセルが増加し、低調に推移しました。また、営業外で助成金収入1.4億円を計上する一方、ほぼ同額の減損・閉店特損・臨時休店損▲1.3億円を計上しています。
なお2023年2月期の通期見通しについては、新型肺炎禍の影響で合理的な算定が出来ないことから、未定としています。当社は法人宴会需要、婚礼、法事等といった目的型の大人数バンケット利用が多く、非目的型の少人数利用割合が少ないことから、時勢柄ほかの外食事業者より回復が鈍い状況とみられます。そのため、下期も引き続き家賃交渉による賃料圧縮を進めるとともに、web予約獲得の強化や持ち帰り商品の拡充を進める計画です。
当社における最大の投資論点は不動産資産であり、2015年に隣地に建て替えた上野・不忍池畔の新本店は敷地面積640坪(坪@4,300万円)、建物価格と合わせた評価額は60億円を下らないものとみられます。此方は自ら事業利用のため、賃貸等不動産には算入しないものの、東京建物(8804)に売却した旧本店跡地も「Brillia Tower上野池之端」に建て替わっており、当社は等価交換により30戸を取得して賃料収入を得ていることから、その他物件も含めて利益ベースで1億円強が底上げされています。
上述のとおり、豊富な不動産資産を抱える一方、有利子負債は長短合わせて30億円程に過ぎないため、自己資本比率は依然6割程を維持しています(期末時点のBPSは2,597円)。また、資金繰りが悪化した場合も隣地のBrilliaの“切り売り”で当分は凌げることから、他の外食企業のような資本増強等の手当ても不要とみられ、需要復活をじっと待つことが出来るだけの体力を保持しています。
*参考記事① 2020-06-29 981円 NT
【8181】東天紅/宴会壊滅で窮地も、「ブリリア上野池之端」の資産価値は高い。
*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
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