【3387】クリエイト・レストランツHD/JA全農と包括提携、中計はまずまず順調に進捗。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3387】クリエイト・レストランツHD(東証プライム) NT

現在値 1,027円 P/E 35.4  P/B 5.77 2月配当優待 8月配当優待

SC等の飲食フロアにビュッフェやカフェ展開。立地ごとに業態開発。
配当は2月末・8月末の年2回・計8.0円のため、配当利回りは0.78%となります。

クリエイトレストランツは株主優待制度を実施しており、2月末・8月末に100株を保有する株主に対して、年2回2,000円ずつのお食事券を進呈しておりますので、これらを合算した配当優待利回りは約4.67%となります。なお、400株を1年以上に渡って保有した場合には年2回8,000円ずつの進呈となりますので、400株保有の場合に限り表記の配当優待利回りを維持出来ます。

業績を確認していきます。

■2022年2月期 売上収益 783億円、税前利益 71.3億円 EPS 30.5円 

■2023年2月期 売上収益 1,182億円、税前利益 45.6億円 EPS 16.1円

■2024年2月期 売上収益 1,457億円、税前利益 66.3億円 EPS 23.9円 

■2025年2月期 売上収益 1,530億円、税前利益 87.0億円 EPS 29.0円 ce
□2024年5月1Q 売上収益 382億円、税前利益 25.8億円 EPS 8.8円(7/12) 

□2024年8月2Q 売上収益 760億円、税前利益 45.0億円 EPS 15.2円 四e

2024年2月期の売上収益はYoY+23.3%の1,457億円、税前利益はYoY+45.3%の66.3億円となり、中間の増額見通し並みで着地しました。都心繁華立地でインバウンド回復の追い風を受けたCR店舗のSSSが119.1%、深夜の人流回復恩恵を受けた「磯丸水産」のSFPが同125.1%まで伸長し、当初予算前提の全店SSS110.9%に対して116.0%まで上振れました。利益面についても、助成金減少(推定▲63億円)や保守的な減損を考慮すれば、実力ベースではYoY*2.4倍まで回復しました。なお出退店は出店34/退店70となり、期末店舗数は1,109店まで減少しました。

 

進行期である2025年2月期の予算については、売上収益がYoY+5.0%の1,530億円、税前利益はYoY+31.2%の87.0億円を予想しています。人流の回復や訪日客の回復傾向が寄与するほか、改装やネット予約機能の強化により、通期の予算前提SSSは105.4%を見込んでいます。利益面については、人件費増やDX費用増の一方、減損剥落で3割増益を予想します。出店は主力業態を中心に出店30(純増13)程度を見込み、7月12日に開示済の1Q決算は営業収益382億円&税前利益25.8億円と順調な進捗が確認されます。

 

当社はローリング方式で3ヵ年中計を開示しており、最終年度の2027年2月期までに売上収益を1,457億円→1,630億円、税前利益を66.3億円→116.0億円に引き上げる計画としており、1年前公表の計数との比較では概ね延長線上の目標感となっています。戦略は①業態ポートフォリオ見直し、②グループ経営再構築、③DX推進の3点を挙げており、この辺の定性的取組事項は据え置いています。

 

①はコア業態を25ブランドに絞り込んで専門性の強化と効率化を図ります。その一方で、本年1月にJA全農と包括提携に踏み切っており、相手先ブランドである「みのる」の運営を受託するなど、ゴルフ場以外のコントラクト事業を拡大しています。②は人件費の低いグループ会社によるFC展開や、LG&EW(ルモンテグルメ/ワールドより買収、イートウォーク/オーナーシェフ渡邉明から買収)を本社単体の飲食事業会社と統合するなど合理化を図っています。

 

DX推進については、バッシングロボ(下げ膳ロボ)の導入や、モバイルオーダーの導入拡大、電話予約のAI導入などの生産性向上を推進するとともに、その効率化を原資とした従業員昇給ファンドの拡充やグループ内人材の融通化(誰でも出来るように共通化)により、HX(ヒューマントランスフォーメーション)の実現を志向します。

 

財務の状況については、IFRS16号による見かけ上の財務悪化を経て、自己資本比率は27.5%程まで改善しています。株主還元については既に復配に踏み切っており、1円増配となる年8円配(配当性向27.5%)を見込んでいます。
 

*参考記事① 2024-01-23 1,127円 NT

【3387】クリエイト・レストランツHD/既存店の回復が想定超、中間時点で早くも通期増額&増配。

 

*参考記事② 2023-07-20 991円 NT

【3387】クリエイト・レストランツHD/JTからサンジェルマンを買収、助成金剥落も更に改善。

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