【3387】クリエイト・レストランツHD/JTからサンジェルマンを買収、助成金剥落も更に改善。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3387】クリエイト・レストランツHD(東証プライム) NT

現在値 991円 P/E 49.6  P/B 7.64 2月配当優待 8月配当優待

SC等の飲食フロアにビュッフェやカフェ展開。立地ごとに業態開発。
配当は2月末・8月末の年2回・計6.0円のため、配当利回りは0.61%となります。

クリエイトレストランツは株主優待制度を実施しており、2月末・8月末に100株を保有する株主に対して、年2回2,000円ずつのお食事券を進呈しておりますので、これらを合算した配当優待利回りは約4.64%となります。なお、400株を1年以上に渡って保有した場合には年2回8,000円ずつの進呈となりますので、400株保有の場合に限り表記の配当優待利回りを維持出来ます。

業績を確認していきます。

■2021年2月期 売上収益 744億円、税前利益▲150.2億円 EPS▲74.2円 IFRS

■2022年2月期 売上収益 783億円、税前利益 71.3億円 EPS 30.5円 IFRS

■2023年2月期 売上収益 1,182億円、税前利益 45.6億円 EPS 16.1円

■2024年2月期 売上収益 1,150億円、税前利益 60.0億円 EPS 19.8円 ce

□2023年5月1Q 売上収益 366億円、税前利益 29.2億円 EPS 10.2円(7/14) 
□2023年8月2Q 売上収益 710億円、税前利益 40.0億円 EPS 13.3円 四e 

2023年2月期の売上収益はYoY+51.0%の1,182億円、税前利益はYoY▲36.0%の45.6億円となり、増収増益ながらも予算未達となりました。予算上の実質SSSは78.5%に対し、実績79.5%とやや上振れしており、旅行支援やインバウンド等の観光需要恩恵を受けやすいCR店舗が同75.2%で推移した一方、深夜営業の戻りが鈍い「磯丸水産」を擁するSFPが69.2%に留まり、他方でそばやつけ麺等の専門店舗は同77.7%と底堅く推移しました。利益面については、食材原価・光熱費・人件費の高騰にくわえ、助成金収入が250億円→65億円に減少したことから、減益となっています。なお出退店は出店25・退店63・M&A63ほかとなり、期末店舗数は1,145店となりました。

 

進行期である2024年2月期の通期予算については、売上収益がYoY+19.2%の1,410億円、税前利益はYoY+31.4%の60.0億円を見込んでいます。予算前提となるグループ全体SSSを110.9%でセットしているほか、買収したパン店が通期寄与するため、2割程の増収を見込みます。利益面については、受取助成金が全剥落するほか、各種原価増の影響があるものの、売上増とグループ共同購買で打ち返す計画です。出退店は出店30・退店23、期末店舗数は1,152店を計画しており、去る7月14日に開示済の1Q決算は営業収益366億円&営業利益29.8億円と計画超推移が確認されます。

 

当社はローリング方式による3ヵ年中計を開示しており、最終年度である2026年2月期に売上収益を1,182億円→1,540億円、税前利益を45.6億円→102億円に引き上げる計画ですが、数字感的には1年後倒し(下方修正)されています。戦略は①業態ポートフォリオ見直し、②グループ経営再構築、③DX推進の3点を挙げています。①はコア業態を25に定め、拡大一辺倒だったブランドの絞り込んで専門性を強化するほか、効率化も図ります。

 

②は相対的に人件費の低いグループ会社によるFC展開や、購買部門・人事/経理部門の共通化で合理化を図る一方、(特に都市部で深刻化する)人材不足に対応するため、ベースアップやバイト時給をアップなどメリハリをつけたリソース再配分を行います。また、当社は2018年のIFRS移行を機に大型買収(SSL約59億円、イルナフォリオ約80億円、いっちょう約70億円)を繰り返してきましたが、昨年12月には久々にサンジェルマンを24億円(▲40億円の債務超過のため実質買収額は65億円程、年商は115億円)でJTから買収しております。

 

財務の状況については、足許ベースの自己資本比率は21.5%程まで急改善しています。かような状況から、既に復配に踏み切っているほか、年6円配当の横引きを見込んでいるものの、足許実勢を鑑みれば増配公算が高そうです。

 

*参考記事① 2022-07-25 982円 NT

【3387】クリエイト・レストランツHD/増資と助成金で財務急改善も、既存店動向は不透明。

 

*参考記事② 2022-07-25 982円 NT

【3387】クリエイト・レストランツHD/増資と助成金で財務急改善も、既存店動向は不透明。

 

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