【3198】SFPホールディングス/大阪ミナミを中心に磯丸既存店が絶好調、各種経費増こなす。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3198】SFPホールディングス(東証プライム) NT

現在値  2,148円/100株  P/E 32.6  P/B 6.32  2月配当優待 8月配当優待

居酒屋「鳥良」「磯丸水産」が主力。クリエイト・レストランツHD傘下。
配当基準日は2月・8月の年2回、配当金は年26円のため配当利回りは1.21%となります。

SFPホールディングスは株主優待制度を実施しており、2月末・8月末の単元株主に対して、それぞれ4,000円分の食事券を進呈していますので、配当優待利回りは約4.93%となります。

業績は下記の通りとなっております。

■2023年2月期 売上高 229億円、経常利益 15.8億円 EPS 21.3円 

■2023年2月期 売上高 270億円、経常利益 12.0億円 EPS 34.9円 

■2024年2月期 売上高 290億円、経常利益 22.3億円 EPS 71.0円 

■2025年2月期 売上高 300億円、経常利益 23.0億円 EPS 65.8円 ce

□2024年8月2Q 売上高 145億円、経常利益 11.5億円 EPS 30.7円 四e 


2024年2月期の売上高はYoY+26.9%の290億円、経常利益はYoY+41.2%の22.3億円となり、中間の増額見通しを更に上回って着地しました。新宿・上野・浅草・難波・京都といった訪日客の多い地域でカニ・鰻・貝類といった高単価メニューが一段増となったほか、深夜営業再開も寄与し、SSSは125.1%まで上振れました。利益面ではベースアップや営業時間延長で人件費が増加したほか、受取助成金が剥落(▲20億円)したものの、これを全て埋めて4割増益を確保しました。店舗数は純減2店となり、期末の店舗数は205店となりました。


進行期である2025年2月期の予算については、売上高がYoY+3.2%の300億円、経常利益はYoY+2.8%の23.0億円を予想しています。足許でも訪日客の取り込み増が継続しているほか、深夜営業の定常化も通期で寄与し、居酒屋既存店の好調持続が見込まれます。店舗数純増5で計画しており、利益面ではスタッフ時給増や電気代の負担軽減措置が剥落することもあり、増収幅並みの増益幅に留まる見込みです。

 

従来当社はローリング方式の3年中計を策定していたものの、現時点で公表されているものはありません。当面の取組方針としては、①地方都市出店、②ネオ大衆酒場注力、③訪日客対応、④インフレ対応、➄DX推進の5点を挙げています。①はFCや買収したグループ会社を通じた出店を進めており、特に面的展開の進んでいる仙台では繁華街の一番町エリアに“磯丸水産”、“とろたく”、“五の五”を異業態で集中出店し、人材・物流効率を向上させています。

 

③の訪日客対策については、外国籍従業員(特定技能)の雇用比率拡大のほか、飲食売上比が高いことから、貝類や鰻、刺身、海老フライ等をセットにした好採算メニューの“Isomaru Specialset”を開発し、好評を博しています。昨年10月出店の京橋店が絶好調なように、特に大阪エリアでの伸びが顕著となっているため、7月10日になんばセンター街店を開業しているほか、ミナミの既存店群は全て24時間営業体制で取込を図っています。

 

財務状況については、昨年9月に親のクリレスHDが保有する自社株60億円弱(11.6%)を買い取ったことから、自己資本比率はYoY▲13.2pts.悪化して58.2%となっています。なお配当金は3円増配の年26円(配当性向45.3%)を予想しています。
 

*参考記事① 2024-01-11 2,130円 NT

【3198】SFPHD/親のクリレスHD相手に60億円弱の自社株買い、今期の総還元性向は5倍強。

 

*参考記事② 2023-07-06  2,249円 NT

【3198】SFPHD/深夜営業再開なら、インバウンド取込で鋭角的な回復が見込まれよう。

 

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