【3196】ホットランド/同郷・群馬のコシダカHDと資本提携、地の利によるシナジーも期待したい。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3196】ホットランド(東証プライム)  OP

現在値 2,107円/100株  P/E 30.8  P/B 4.35  12月配当優待 6月優待 

「築地銀だこ」、たい焼き「銀のあん」も展開。台湾、香港などアジアを軸に海外も。
配当は年10円のため、配当利回りは約0.47%となります。

ホットランドは株主優待を導入しており、6月末・12月末に単元株を保有する株主に対して、1,500円分の株主優待券を進呈しておりますので、配当優待利回りは1.89%となります。

業績を確認していきます。

■2021年12月期 売上高 296億円、経常利益 36.0億円、EPS 96.5円   

■2022年12月期 売上高 321億円、経常利益 26.0億円、EPS 62.9円 

■2023年12月期 売上高 387億円、経常利益 26.3億円、EPS 47.2円

■2024年12月期 売上高 450億円、経常利益 27.5億円、EPS 68.2円 ce 

□2024年6月2Q 売上高 205億円、経常利益 12.8億円、EPS 32.5円 四e 


2023年12月期の売上高はYoY+20.4%の387億円、経常利益はYoY+1.0%の26.5億円となり、3Qの増額見通しをやや下回って着地しました(※期初予算比は上振れ)。主力の“銀だこ”は呪術廻戦や鬼滅の刃といった強力IPコラボの奏功や、デリバリー拡充によりSSSは115%まで伸長しました。店内飲食型の“銀だこハイボール酒場”を中心とした酒場業態も回復し、同122.1%を確保しました。利益面については、時短等助成金の剥落も為替差益増で横ばい圏を確保しており、営業利益段階までは大幅増となっています。

 

進行期である2024年12月期の予算については、売上高がYoY+16.2%の450億円、経常利益はYoY+4.3%の27.5億円を予想しています。既開示の4ヵ月累計のSSSは106%~107%と堅調ながら、モメンタムが低下しているため要注意です。出店については国内外でYoY+12店の70店を計画しており、“酒場”・“油そば”・“たけし”を中心に出店します。利益面については、好採算業態の出店によるミックス効果のほか、内装工事内製化等による採算性良化を見込みます。

 

進行期は2027年12月期を最終年度とする5年中計の2年度目であり、営業利益を18億円→50億円まで伸長させるほか、展開店舗数も697店→1,000店まで拡大させる計画です。取組方針としては、①主力業態の“銀だこ”、②酒場業態、③“野郎めし”&“東京油組総本舗”、④海外事業、⑤子会社ファンの保有業態、の5本柱それぞれにおいて主に出店による外部成長を図ります。

 

①の“銀だこ”は価格改定による原価転嫁のほか、自社製造コンテナを活用した専用の店舗フォーマットの導入でコスト削減と補完性の高い業態の併設(たこ焼き+アイス)を推進します。②酒場業態は、省スペース・低投資であるほか、酒類中心で好採算のため、従来型の“ハイボール酒場”だけでなく“おでん屋たけし”の地方大都市への出店を進めます。④の海外は200店舗体制(ASEAN52店→130店、極東アジア33店→50店、北米3店→20店)まで増店する方針です。

 

上記5軸以外ではM&Aを継続する方針であり、2020年に内装工事と及び飲食業を手掛けるファンインターナショナルを子会社化したほか、2021年には調布エリアを中心に“もつやき処い志井“など十数店舗を展開するい志井グループの飲食事業を買収しています。また、前橋を地盤とするコシダカHD(2157)と資本提携を締結し、相互送客やカラオケ店でのたこ焼き販売、海外における共同出店で協業します。当社は同じ群馬県の桐生を地盤とする会社のため、地理的なシナジーも期待されます。

 

財務状況については、2019年にPOを実施しており、約32億円(@1,117円)の調達を済ませていたほか、多額の受取助成金もあり、自己資本比率は43.4%まで改善しています。他方で配当金については横ばいとなる年10円配当(配当性向14.7%)を維持しており、依然として大きいな還元余力な残されている状況です。


*参考記事①  2023-11-21 2,024円 OP

【3196】ホットランド/“銀だこ”値上げ後も客離れなく既存店は高位安定、出店高水準で気配絶好。

 

*参考記事② 2023-04-24 1,524円 OP

【3196】ホットランド/ 大幅減益予想だが、既存店売上好調で強含みの展開が想定されよう。

 

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