【2792】ハニーズホールディングス(東証プライム) BY
現在値 1,728円/100株 P/E 10.0 P/B 1.16 5月配当・株主優待 11月配当
SC軸に10~60代向けに低価格婦人カジュアルを展開。
配当金は5月・11月の年2回、合計55円のため、配当利回りは約3.18%となります。
ハニーズホールディングスは株主優待制度を実施しており、5月末に単元株以上を保有する1年超株主に対して3,000円分の優待券を進呈しているため、配当優待利回りは約4.91%となります。
業績を確認していきます。
■2021年5月期 売上高 453億円、営業利益 37.6億円 EPS 86.3円
■2022年5月期 売上高 479億円、営業利益 49.9億円 EPS 116.8円
■2023年5月期 売上高 548億円、営業利益 76.7億円 EPS 191.5円
■2024年5月期 売上高 570億円、営業利益 73.0億円 EPS 172.2円 ce
□2023年11月2Q 売上高 275億円、営業利益 35.9億円 EPS 87.1円
□2024年2月3Q 売上高 397億円、営業利益 39.2億円 EPS 100.2円(3/28)
2023年11月中間期の売上高はYoY+5.8%の275億円、営業利益はYoY+16.6%の35.9億円となり、対前・対予算で増収増益となりました。1Qは高気温で夏物が好調だったほか、2Qも序盤低調ながらも気温低下後に冬物が回復し、SSSは上期計画の104.7%に対して105.4%に上振れました。利益面については、値引き販売抑制とミャンマー工場の生産性改善、為替予約効果で一段増となりました。なお出退店は純増2店となり、期末の店舗数は変わらずの873店となりました。
2024年5月期の通期見通しは据え置いており、売上高がYoY+5.5%の570億円、営業利益はYoY▲4.8%の73.0億円を予想しています。足許3月月次が低温影響でSSS89%台まで急低下しているものの、通期前提SSS102.8%に対して、3月までの累計10ヶ月分は103.5%となお計画線で進捗しています。出退店については、出店25店&退店20店の純増5店を見込んでおり、3月28日に開示済の3Qは売上高397億円&営業利益39.2億円で進捗しており、4Q偏重を鑑みるとインラインと解されます。
当社は2023年7月に3年中計を上方ローリングしており、最終年度の翌2025年5月期までに売上高を476億円→600億円(従予:550億円)、営業利益を49.9億円→80.0億円(従予:60.0億円)に増額しています。このほか、ROE目標も足許水準より低いものの、11.6%(従予:9.0%)と2桁水準を維持する計画としています。新たな取組として40代女性に照準を当てた駅ビル型業態を開発中です。
主要取組策としては、①CX強化、②DXによる基盤強化、③人材再活性、などとしています。①は所謂OMO施策であり、オンラインでは“スタッフスタイリング“をはじめとするSNS発信強化でEC比率を10.0%→12.0%に引き上げるほか、店舗側では立地改善を企図した移転(S&B)や既存店改装を進めます。②はいわき物流センターの設備増強を完了したことから、DX活用による在庫管理の最適化と、MD・DB機能拡充による効率化を推進します。
他方、生産量の45%を占めるミャンマーは継続育成する方針です。昨年12月から一部稼働を開始した第3工場についても、今秋から本格稼働する予定です。国内事業は継続的なベースアップや福利厚生拡充といった原価増要素があるものの、会社側ではミャンマーをはじめとするASEAN生産比率の引き上げで相殺する目論見であり、目下は海上運賃の一服や閑散期活用で原価率の改善が進んでいます。
財務の状況については、無借金ながら手許現金は165億円程を有しており、自己資本比率は85.5%とチタン級の財務体質を維持しています。株主還元については、5円増配となる年55円配(配当性向31.8%)と連続増配を予想しているものの、中計でROE目標を定めていることから、配当性向の引き上げによる増配も期待されます。
*参考記事① 2023-11-08 1,520円 BY
【2792】ハニーズHD/既存店売上高は力強い状況が続く、3年中計を早くも増額ローリング。
*参考記事② 2023-04-06 1,565円 OP
【2792】ハニーズホールディングス/外出需要復活で既存店回復が想定超、中計は前倒し達成へ。
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