【2792】ハニーズHD/既存店売上高は力強い状況が続く、3年中計を早くも増額ローリング。 | なちゅの市川綜合研究所

なちゅの市川綜合研究所

「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

image

【2792】ハニーズホールディングス(東証プライム)  BY

現在値 1,520円/100株   P/E 8.82  P/B 1.04  5月配当・株主優待 11月配当

SC軸に10~60代向けに低価格婦人カジュアルを展開。
配当金は5月・11月の年2回、合計55円のため、配当利回りは約3.62%となります。

ハニーズホールディングスは株主優待制度を実施しており、5月末に単元株以上を保有する1年超株主に対して3,000円分の優待券を進呈しているため、配当優待利回りは約5.59%となります。

業績を確認していきます。   

■2021年5月期 売上高 453億円、営業利益 37.6億円 EPS 86.3円 

■2022年5月期 売上高 479億円、営業利益 49.9億円 EPS 116.8円

■2023年5月期 売上高 548億円、営業利益 76.7億円 EPS 191.5円

■2024年5月期 売上高 570億円、営業利益 73.0億円 EPS 172.2円ce 

□2023年8月1Q 売上高 130億円、営業利益 16.0億円 EPS 37.6円(9/28) 

□2023年11月2Q 売上高 275億円、営業利益 32.0億円 EPS 75.3円 ce

2023年5月期の売上高はYoY+15.1%の548億円、営業利益はYoY+53.6%の76.7億円となり、対前・対予算で増収増益となりました。新型肺炎禍第7波の影響を受けたものの、外出需要の回復や気温上昇によりSSSは上期通期計画の106.9%に対して113.9%と大きく上振れました。利益面についても、MD精度向上が値引き販売の抑制に寄与したほか、ミャンマー工場の生産性改善や海運市況の一服により採算性が改善しました。なお出退店は出退店同数(26店)で、期末の店舗数は変わらずの871店となりました。


進行期である2024年5月期の通期予算は、売上高がYoY+5.5%の570億円、営業利益はYoY▲4.8%の73.0億円を予想しています。通期SSS前提を102.8%とする一方、イベント再開等による夏場のレジャー需要の高まりで、10月までの累計5ヶ月分は104.5%と高止まりしています。出退店については、出店25店&退店20店の純増5店で計画しており、9月28日に開示済の1Qは売上高130億円&営業利益16.0億円と順調に進捗しています。

 

今般当社は昨年7月に公表した3年中計を上方ローリングしており、最終年度の2025年5月期までに売上高を476億円→600億円(従予:550億円)、営業利益を49.9億円→80.0億円(従予:60.0億円)に増額しています。このほか、ROE目標も足許水準より低いものの、11.6%(従予:9.0%)と2桁水準を維持する計画としています。

 

主要取組策としては、①CX強化、②DXによる基盤強化、③人材再活性、などとしています。①は所謂OMO施策であり、オンラインでは“スタッフスタイリング“をはじめとするSNS発信の強化によりEC比率を10.0%→12.0%に引き上げるほか、店舗側では立地改善を企図した移転(S&B)や既存店改装を進めます。②は本拠地であるいわきの物流センターの設備増強を完了したことから、DX活用による在庫管理の最適化と、MD・DB機能拡充による効率化を推進します。

 

他方、生産量の45%を占めるミャンマーは継続育成する方針です。既存工場への自動化設備の投入だけでなく、昨年11月に第3工場を着工しており、今秋から本格稼働を予定しています。国内事業は継続的なベースアップや福利厚生拡充といった原価増要素があるものの、会社側ではミャンマーをはじめとするASEAN生産比率の引き上げで相殺する目論見であり、目下は海上運賃の一服や閑散期活用で原価率の改善が進んでいます。


財務の状況については、無借金ながら手許現金は160億円程を有しており、自己資本比率は81.3%とチタン級の財務体質を維持しています。株主還元については、5円増配となる年55円配(配当性向32%)と連続増配を予想しているものの、中計でROE目標を定めていることから、配当性向の引き上げによる増配が期待されます。


*参考記事① 2023-04-06  1,565円 OP

【2792】ハニーズホールディングス/外出需要復活で既存店回復が想定超、中計は前倒し達成へ。

 

*参考記事② 2022-10-24  1,197円 OP

【2792】ハニーズホールディングス/既存店売上高は順調に回復途上、配当性向30%で連続増配。 

 

*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。

 

にほんブログ村 株ブログ 株主優待へ にほんブログ村 株ブログ IPO・新規公開株へ にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ