【8908】毎日コムネット(東証プライム) OP
現在値 784円/100株 P/E 9.9 P/B 1.24 5月配当株主優待 11月配当
学生マンションを地主に提案、一括借り受けるサブリースが柱。新卒採用支援も。
配当金は5月末・11月末の年2回の合計28円のため、配当利回りは約3.57%となります。
毎日コムは株主優待制度を導入しており、5月末時点の単元株主に対して、ベネフィット・ステーションの年間会員資格を付与しております。
業績を確認していきます。
■2021年5月期 売上高 170億円、経常利益 14.6億円 EPS 52.9円
■2022年5月期 売上高 188億円、経常利益 16.9億円 EPS 61.4円
■2023年5月期 売上高 212億円、経常利益 20.8億円 EPS 77.0円
■2024年5月期 売上高 215億円、経常利益 21.0億円 EPS 78.8円 ce
□2023年11月2Q 売上高 104億円、経常利益 8.8億円 EPS 34.1円
□2024年2月3Q 売上高 145億円、経常利益 8.2億円 EPS 31.3円(4/10)
2023年11月中間期の売上高はYoY▲8.1%の104億円、経常利益はYoY+0.9%の8.8億円となり、対前で減収ながらも対計画で上振れました。柱の不動産事業については、管理部門の期初時点18年連続で入居率100%(自社貸主物件)はCC佐賀の未達で達成出来なかったものの、他は全て満室稼働となったほか、開発部門で計画どおり2物件を売却しました。学生生活事業についても、売上の過半を占める夏季の合宿等の課外活動分野が平時の6割程度まで回復したほか、採用支援も活動時期の早期化による広報(DX)支援ニーズ増加で増収しました。
なお2024年5月期の通期見通しは期初予想を据え置いており、売上高はYoY+1.2%の215億円、経常利益はYoY+0.8%の21.0億円を予想しています。不動産事業は開発事業で3物件(1Q2件、4Q1件)を売却し、3棟の新規開業により管理戸数は純増254戸の12,046戸を見込みます。学生生活事業も、学生旅行や合宿の回復が顕著なほか、採用支援も堅調であり、全セグメントで好調な状況が確認されます。4月10日に開示済の3Qは売上高145億円&経常益8.2億円と低進捗ながら、実際は季節偏重で上振れ圏と解されます。
進行期は2029年5月期を最終年度とする中計の初年度であり、売上高を212億円→300億円に、経常利益を20.8億円→30.0億円まで引き上げる計数としており、向こう6年で4割超の増収増益を見込んでいます。取組事項としては、①既存事業の強化・拡大、②事業領域の拡大・変革、③新事業創出の3点を挙げています。
①・➁の既存事業と領域拡大については、開発強化で管理戸数目標を3,000戸増の15,000戸水準に引き上げるほか、地方新規エリアの拡大や単身社会人向けの開発など多様な開発を進めます。また、アプリやAIを活用したDX化による直客化(24hリーシング)により、高効率・好採算化を図るほか、③の新規事業は、新卒採用支援から人事コンサルに幅を広げるほか、集まった物件情報を活かしたシニア住宅やコンセプト物件の開発等にも取り組みます。
財務に関しては自己資本比率は39.3%と不動産事業者としては異例の好財務体質を維持しており、用地取得等の物件取得には十分な余力を有しています。他方、株主還元については、配当性向35%基準で横引きの年28円配(配当性向43.8%)を予想しており、今次中計期間についても同水準の維持を見込んでいます。
*参考記事① 2023-10-28 722円 OP
【8908】毎日コムネット/2029年迄の6年中計を公表、社会人向けなど業容拡大を志向。
*参考記事② 2023-03-25 778円 OP
【8908】毎日コムネット/学生課外活動復活と物件売却進捗で最高益、総還元性向は7割圏。
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