【4819】デジタルガレージ(東証プライム) OP
現在値 3,085円/100株 P/E --.- P/B 1.77 3月配当 株主優待なし
決済事業、広告、ベンチャー投資など多角展開。持分にカカクコム。
配当金(実績)は3月一括配当の40円配当で、配当利回りは約1.30%となります。
デジタルガレージは株主優待制度を実施しておりません。
業績を確認していきます。
■2021年3月期 収益 404億円、税前利益 143億円 EPS 212.4円
■2022年3月期 収益 729億円、税前利益 453億円 EPS 654.7円
■2023年3月期 収益 300億円、税前利益▲138億円 EPS ▲193円
■2024年3月期 収益 (未定)億円、税前利益(未定)億円 EPS(未定)円 ce
◆2024年3月期 収益 360億円、税前利益 73.0億円 EPS 115.8円 cos.
□2023年9月2Q 収益 223億円、税前利益 82.6億円 EPS 123.1円
□2023年12月3Q 収益 275億円、税前利益 61.3億円 EPS 97.3円(2/8)
2023年9月中間期の収益はYoY+53.6％の223億円、税前利益はYoY+149億円の82.6億円となり、予算比は無いものの大幅な増収増益となりました。PF事業は対面の旅行業・外食業が伸長したほか、非対面も協業推進で新規加盟店獲得が順調に進み、2Q単独の決済取扱高はYoY+20.9%の1.5兆円に好伸しました。また、LTI事業の中核のカカクコムも“食べログ“と“求人ボックス”が回復したほか、IT事業も円安による公正価値の洗替効果(+62億円)があったほか、保有株式売却と分配金収入で同62億円の増益となりました。
進行期である2024年3月期の通期予算は非開示も、コンセンサス上の収益はYoY+20%の360億円、税前利益はYoY+212億円の73.0億円程が観測されています。PF事業は一部デジタル広告分野が顧客出稿の減少で後退するものの、決済分野に関してはキャッシュレス化の加速と平常化の進展で対面・非対面ともに大幅続伸が見込まれます。カカクコムの20%損益を取り込むLTI事業も、“食べログ”の回復基調が継続するほか、IT事業もBlockstreamの公正価値洗替の一巡にくわえ、為替影響と一過性収入で増益となります。
当社はWeb3.0や生成AIの台頭による事業環境の激変やセグメント変更等を理由に翌2025年3月期を最終年度とする従前中計を2年手前でロールし、2028年3月期を最終年度とする新5年中計に洗替しています。業績目標として税前利益CAGR20％/5yを目指すとともに、目標KPIとして、決済取扱高の拡大(4.4兆円→15兆円)、投資事業収入累計300億円、株主還元累計100億円を掲げています。
今次中計ではグループの持つ日本最大級のコアアセット①“食べログ”、⓶決済PF、③ベンチャー投資の3軸の最大活用を取組事項としています。①は生成AIとの融合により、ChatGPTへの“食べログ”のプラグイン(予約簡便化)を実装させたほか、⓶の決済PFリソースを活用した“食べログオーダー(店頭決済)”、飲食店向け請求書カード払いの開始を開始しています。
⓶の決済PF領域は年率2桁を超える成長が継続しており、経済活動正常化にともなう訪日客回復も相俟って、特に対面決済の高成長持続が見込まれます。他方、昨年末にりそなHDとの資本業務提携強化を発表しており、同社が当社株を買い増し(2％→12％)する一方で、同社傘下の決済サービス会社の持分を譲受して合弁化するほか、次世代Fintech開発や共同投資ファンドで協業します。特にりそなHDは50万社の法人顧客基盤を擁するほか、関西地盤で当社顧客層との被りが少ないとみられることから、営業拡大が期待されます。
株主還元については、年明け2月にやっと配当予想を公表しており、3円増配の年40円配当を見込んでいます。上述のとおり、新中計の5ヵ年では累計100億円(総還元)以上としていることから、初年度については約19億円相当の還元と計算されます。
*参考記事① 2023-08-09 4,045円 OP
【4819】デジタルガレージ/ 事業環境激変で新中計にロール、向こう5年は税前2割成長をガイド。
*参考記事② 2023-03-18 4,125円 OP
【4819】デジタルガレージ/Blockstream公正価値洗替で大幅減も、実態はFT中心に堅調
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