【3178】チムニー(東証プライム) OP
現在値 1,460円/100株 P/E 70.4 P/B 6.51 3月配当優待 9月株主優待
居酒屋『はなの舞』『さかなや道場』を直営・FC展開。
配当基準日は3月末・9月末ですが、現状未定となっています。
チムニーは株主優待を導入しており、3月末・9月末に単元株を保有する株主に対し、各3,000円の食事券を進呈しておりますので、(配当)優待利回りは約4.10%となります。
業績を確認していきます。
■2021年3月期 売上高 132億円、経常利益 ▲45.3億円 EPS▲467.8円
■2022年3月期 売上高 101億円、経常利益 35.5億円 EPS 63.6円
■2023年3月期 売上高 201億円、経常利益▲16.3億円 EPS▲104.5円
■2024年3月期 売上高 255億円、経常利益 12.0億円 EPS 46.6円 ce修正(2/8)
□2023年9月2Q 売上高 123億円、経常利益 4.9億円 EPS 10.7円
□2023年12月3Q 売上高 192億円、経常利益 11.2億円 EPS 39.1円(2/8)
2023年9月中間期の売上高はYoY+40.2％の123億円、経常利益はYoY+19.6億円の4.9億円となり、計画線で推移しました。新型肺炎禍やインフルエンザの一巡により、訪日客需要や国内団体旅行の復元で居酒屋業態の回復が顕著となり、上期SSSはYoY155.2％と想定超となりました。また利益面についても、人件費・水道光熱費高騰のほか、受取助成金剥落があったもののトップライン回復で飲み込みました。出退店は純減18店の489店となりました。
2024年3月期の通期見通しは3Qで再増額しており、売上高はYoY+26.5%の255億円(期予:230億円)、経常利益はYoY+28.3億円の12.0億円(期予:5.0億円)に修正しています。宴会需要の回復だけでなく、人気YouTuberコラボ販促やからあげグランプリ商材の導入等も奏功し、9月までの10ヵ月累計分まで既開示のSSSは141.6％と依然好調に推移しています。他方で出退店は通期純減20店ペースで計画以上に閉店が多い状況です。なお2月9日に開示済の3Qは売上高192億円＆経常益11.2億円と修正予算比なお強含みの状況です。
当社は中長期的な経営計画を公表していないものの、当面の取組事項として①既存店収益向上、②コントラクト・専門業態拡大、③外販・アライアンスの拡大、の3点を挙げています。①は個店毎のFLRP管理による採算管理の厳格化やインフレ対応を企図したメニュー刷新(好採算のからあげ商材の強化)に加え、YouTuber活用や訪日客マーケティングといった販促強化を図ります。また競合他社が相次いで大人数宴会席を潰していることから、逆張りで修学旅行等の団体需要獲得を推進します。
②は特化型の専門業態への転換を進める方針であり、魚業態の「魚星」では、豊洲市場の買参権と店内生け簀で高単価・高付加価値化しているほか、買収した傘下の事業会社が展開する「新橋 やきとん」や「豊丸」を出店します。また、昨年にもんじゃ焼き業態の「もんじ」を開発し、早くも3号店を新宿に出店しており、会社側はこの「もんじ」を居酒屋に次ぐ注力業態に位置づけ、多店舗展開を志向しています。
財務状況については、新型肺炎禍の助成金収入で自己資本比率は24.8％まで回復しています。3期連続の営業赤字だったので、継続企業前提に重要事象が生じていたものの、進行期は黒転しているため既に解消している状況です。なお進行期の配当予想は未定としているものの、業績の復調が確認されることから年5円～10円程度の復配が想定されます。
*参考記事① 2023-10-13 1,391円 OP
【3178】チムニー/既存店回復に弾み、1Qはや通期増額で復配が視野に入ろう。
*参考記事② 2023-03-01 1,163円 NT
【3178】チムニー/減額後見通しも達成可視性は低め、助成金剥落で赤転も有配継続か。
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