【3455】ヘルスケア＆メディカル投資法人(東証REIT) OP
現在値 134,300円/1株 P/E 210 P/NAV 1.01 1月分配 7月分配 投資主優待あり
ヘルスケア施設特化型。スポンサーはSHIPヘルスケアHD、三井住友銀行、NECAP。
予想分配金は年2回の合計6,435円配のため、予想分配金利回りは約4.79%となります。
業績を確認していきます。
■2022年1月期_第14期 営業収益 20.8億円、経常利益 9.1億円 DPU 3,244円
■2022年7月期_第15期 営業収益 23.7億円、経常利益 11.0億円 DPU 3,367円
■2023年1月期_第16期 営業収益 26.3億円、経常利益 12.7億円 DPU 3,557円
■2023年7月期_第17期 営業収益 24.3億円、経常利益 10.6億円 DPU 3,282円
□2024年1月期_第18期 営業収益 24.3億円、経常利益 10.5億円 DPU 3,235円ce修正
□2024年7月期_第19期 営業収益 24.3億円、経常利益 10.3億円 DPU 3,200円ce
2023年7月期_第17期の着地は、営業収益は第16期比▲7.41%の24.3億円、経常利益は同▲16.4%の10.6億円、分配金は同▲275円の3,282円(うちOPD311円)となり、ほぼ計画線の着地ながら減収減益となりました。11月取得のはなことば追浜(5億円/鑑定NOI5.0％)が寄与したものの、新規取得に伴う金利増加や過年度取得の固都税費用化開始にくわえ、専ら譲渡益剥落の影響を受けました。なお、一過性の上振れ要素が無かったため、OPDとして311円を復元分配しました。
進行期である2024年1月期_第18期の見通しはほぼ据え置いており、営業収益が第17期比▲0.0%の24.3億円、経常利益が同▲1.7％の10.5億円、分配金は同▲47円の3,235円(うちOPD315円)を見込んでいます。完全に巡行期入りするため基本的に横ばいとなるものの、修繕費の繰り入れ、減価償却費増加、保険金の剥落等で減益・減配となります。
今回公表の翌2024年7月期_第19期の予想については、営業収益が第18期比横ばいの24.3億円、経常利益が同▲1.3％の10.3億円を見込んでおり、分配金は同▲35円の3,200円(うちOPDは315円)を予想しています。運用物件自体は引き続き横ばい前提であるものの、金利の先高感を受けた利息増を前提としており、主としてこのバッファ分で減益・減配を見込みます。
当法人は昨年2月の3rd_POで58.4億円（＠124,764円）を調達し、神戸伊川谷、狭山、南浦和2棟、川口2棟、札幌4棟の計10物件、合計114億円(平均鑑定NOI5.2％)を取得しています。本件取組により調整後巡行分配金はついに3,300円を伺う水準に迫ったものの、足許では金利高想定で水準が切り下がっているものとみます。昨年は初の譲渡案件としてボンセジュール小牧を売却し、2億円余りの譲渡益を計上しています。今後も含み益を顕在化させつつ、分配金増加と利益超過分配回避で事実上の内部留保(減価償却費見合い)を温存します。
パイプラインは強力なスポンサーとサポート会社の布陣により、300億円水準まで積み直せており、中長期的目標資産規模の1,000億円(現状は792億円)が射程に入っています。他方、財務面についてはLTV48.5%で巡行水準にあるものの、足許の株価急落でNAVPAR水準にまで落ち込んでいるため、PO実施にやや暗雲が漂っている状況です。
*参考記事① 2023-06-22 165,800円 NT
【3455】ヘルスケア＆メディカル投資法人/初の物件譲渡で含み益顕在化、成長蓋然性は高い。
*参考記事② 2022-12-13 181,800円 NT
【3455】ヘルスケア＆メディカル投資法人/EPRA Nareit採用でNAV倍率は業界最高に。
*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
