【2762】SANKO MARKETING FOODS(東証スタンダード) OP
現在値 165円/100株 P/E 246.2 P/B 10.7 6月無配優待 12月優待
居酒屋や焼肉を展開。水産事業を育成中。急拡大の焼き牛丼屋や「金の蔵」は大量閉店。
配当基準日は6月末・12月末ですが、今期は無配予想となっています。
SANKO MARKETING FOODSは株主優待制度を導入しており、1単元を保有する6月末・12月末の株主に対して、飲食料金が30%引きとなる優待券を年2回・各2枚進呈しています。なお保有株数に応じて、東京チカラめしカレーや海鮮せんべい、海鮮瓶詰、金目鯛煮つけ等を進呈しています。
業績は下記の通りです。
■2021年6月期 売上高 21.0億円、経常利益▲14.2億円 EPS▲114.8円
■2022年6月期 売上高 23.0億円、経常利益▲3.0億円 EPS▲18.9円
■2023年6月期 売上高 71.9億円、経常利益▲7.4億円 EPS▲40.9円
■2024年6月期 売上高 110.0億円、経常利益 0.2億円 EPS 0.67円 ce
□2023年9月1Q 売上高 22.3億円、経常利益▲1.3億円 EPS▲6.3円(11/14)
□2023年12月2Q 売上高 51.0億円、経常利益▲0.3億円 EPS▲1.3円 四e
2023年6月期の売上高はYoY*3倍の71.9億円、経常利益はYoY▲4.5億円の▲7.5億円となり、3Q時点の減額見通し並みの水準で着地しました。主力の“アカマル屋”は大衆酒場から水産系業態への業態転換が奏功し、全ての既存店が平時超え(SSS120％～130％)となったほか、子会社のSANKO海商がフル貢献化＆昨年買収の綜合食品の9ヵ月で大幅増収となりました。他方、利益面については助成金剥落(▲7.5億円)考慮で実質増益ながらも、水光熱費等原価上昇で依然水面下となりました。
進行期である2024年6月期の予算については、売上高がYoY+54.5%の110億円、経常利益はYoY＋7.7億円の0.2億円と黒字転換を予想しています。好調続く主力の“アカマル屋”については9店を出店(うち4店は鮮魚店)して25店体制とするほか、水産小売店の“サカナタベタイ”も出店します。水産事業は自社所有船の「辨天丸」が5月から本格稼働するほか、提携漁船団の全量買取保証で飲食店と小売店への供給網を拡大します。なお11月14日に開示済の1Qについては、売上高22.3億円＆経常益▲1.3億円で推移しています。
当社は2026年6月期を最終年度とする中計において、向こう3年で売上高を21億円→115億円に、営業利益を▲17.4億円→7.0億円まで引き上げ、新型肺炎禍前の水準を奪回する目論見です。主な取組事項としては、①店舗収益基盤再構築、②新規事業参入、を掲げています。①は都心型不採算店の閉鎖が一巡したことから、低投資の“アカマル屋“と“焼肉万里”に絞って出店する計画でしたが、食肉調達環境の悪化もあり、魚業態の“アカマル屋”のみ年8店程増店します。
②は主に水産事業であり、2020年に我入道漁協(沼津)と提携し、沼津港に競落魚の直販の“まるが水産”を、横須賀中央に本格寿司等食べ放題の”まるがまる“を開業しています。これらにくわえ、沼津漁港の買参権取得、浜松の鮮魚類卸・海商の買収、自社運用の一本釣り漁船「辮天丸」を取得したほか、昨年7月には豊洲市場・大卸7社の一角である綜合食品(年商30億円超/利益僅少)を買収しています。国内は日本橋(大阪)の一店を残すのみとなった“東京チカラめし”は、香港・タイ王国でFC展開しており、延べ5店舗まで拡大しています。
財務状況については、年初にEVO FUNDを相手先とする転換社債で2億円を調達したほか、行使確約型の第5回MSワラント(最大10.5億円分)を発行しています。11月の株主優待制度拡充による株価高騰や出来高上昇もあり、足許では急速に行使が進捗しており、未行使残高は20％程度を残すのみとなりました。会社側では本件取組により、“アカマル屋”の出店資金に7億円超を投じるほか、運転資金とDX投資にも資金充当する計画としており、積極的な投資局面のための財務温存策が採られています。
*参考記事① 2023-06-09 179円 OP
【2762】SANKO MARKETING FOODS/水産業へ順調な移行進むが、希薄化影響大。
*参考記事② 2022-06-03 265円 NT
【2762】SANKO MARKETING FOODS/水産エクスポージャーは拡大、中計は過大。
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