【2979】SOSiLA物流リート投資法人(東証REIT) NT
現在値 120,700円/1株 P/E 25.0 P/NAV 0.87 5月分配 11月分配 投資主優待なし
住友商事をスポンサーとする物流REIT。ポートフォリオの2割まで産業不動産も取得可。
予想分配金は年2回の合計5,489円配のため、予想分配金利回りは約4.55%です。
業績を確認していきます。
■2021年11月期_第4期 営業収益 31.4億円、経常利益 14.1億円 DPU 2,577円
■2022年05月期_第5期 営業収益 35.7億円、経常利益 15.6億円 DPU 2,579円
■2022年11月期_第6期 営業収益 38.2億円、経常利益 16.1億円 DPU 2,671円
■2023年05月期_第7期 営業収益 41.9億円、経常利益 16.7億円 DPU 2,628円
□2023年11月期_第8期 営業収益 43.7億円、経常利益 17.6億円 DPU 2,760円ce修正
□2024年05月期_第9期 営業収益 43.1億円、経常利益 17.3億円 DPU 2,729円ce
2023年5月期_第7期の実績は、営業収益が第6期比+9.7%の41.9億円、経常利益は同+4.1%の16.7億円、分配金は▲43円の2,628円(うちOPD322円)とほぼ計画線の着地となりました。第5期取得のLiCS富士、LiCS水戸の巡行化にくわえ、12月に実施した3rd_PO(※後述)による増収効果があった一方、新規取得の尼崎の組入れが期中後半のため、POコストが重しとなったほか、口数増加影響で分配金は減少しています。
進行期である2023年11月期_第8期の見通しも修正しており、営業収益は第7期比+4.3%の43.7億円(従予:43.4億円)、経常利益は同+5.3%の17.6億円(従予:17.3億円)、分配金は同+132円の2,628円(従予:UNCH/OPD332円)を予想しています。3rd_POの取得2物件が巡行寄与して増収するほか、原価面でも新株交付費や新規調達等のPO関連コストの剥落やPO物件の固都税未発生等による良化要素が多く、分配金は1期遅れての大幅増となります。
今回開示の翌2024年5月期_第9期の予想は、営業収益が第8期比▲1.4%の43.1億円、経常利益は同▲1.8%の17.3億円、分配金は同▲31円の2,729円(うちOPD346円)を予想しています。尼崎の追加取得分(45%)の固都税費用化開始が重しとなるものの、8月にLiCS所沢(13.25億円/鑑定NOI4.6%)をレバで期中取得していることから、公表予想よりはやや上振れる公算です。
当法人は昨年12月の3nd_POで約60億円(@134,302円)を調達し、SSL尼崎(持分90%)、SSL八潮と取得済の2物件を含む合計4物件を計201億円/鑑定NOI4.2%で取得しました。前回POで部分取得済のSSL尼崎の追加取得が目玉となり、同物件は日本通運の都市型拠点として開発されたBTS方式の先進型物流施設であり、名神高速・尼崎ICから1.6kmの物流適地に位置しながらも、JR尼崎駅からも0.9kmの駅近物件のため労働力確保も容易な物件となっています。
当法人は中期目標として、2024年頃をメドに当初AUM700億円を2,000億円まで膨らませる計画です。スポンサーである住友商事側で名有りとなっている開発物件は20物件(延床約115万㎡)あり、うち12物件(延床約63万㎡)に当法人の優先交渉権が付されています。他方、成長ドライバーとしてレバレッジの活用を進めてきたので、LTVは3rd_POを経て+3.5pts.の42.0%まで膨らんでしまっているほか、物流REITのバリュエーション低下でP/NAVも0.8倍台に落ちているため、成長シナリオが描きずらい状況になっています。
*参考記事 ① 2023-04-01 131,200円/1株 NT
【2979】SOSiLA物流リート投資法人/3rd_POこなすも、NAV割れで圏で当面レバ頼り。
*参考記事② 2022-11-03 143,100円/1株 NT
【2979】SOSiLA物流リート投資法人/低LTV活かし、PO後もレバ活用での期中取得相次ぐ。
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