【3476】投資法人みらい(東証REIT) NT
現在値 47,400円/1株 P/E 20.6 P/NAV 0.91 4月分配優待 10月分配優待
三大都市圏を中心とする総合型。スポンサーは三井物産とイデラCP。
予想分配金は年2回の合計2,300円配で、分配金利回りは約4.85%となります。
投資法人みらいは投資主優待制度を導入しており、「ホテルウィングインターナショナル」「EN HOTEL」「コートホテル」等の公式サイト価格比10~12%割引券を進呈しています。なお、当投資法人以外の保有物件でも使用可能です。
業績を確認していきます。
■2021年10月期_第11期 営業収益 51.1億円、経常利益 21.4億円 DPU 1,289円
■2022年4月期_第12期 営業収益 52.7億円、経常利益 22.4億円 DPU 1,291円
■2022年10月期_第13期 営業収益 56.6億円、経常利益 23.2億円 DPU 1,313円
■2023年4月期_第14期 営業収益 63.0億円、経常利益 25.2億円 DPU 1,305円
□2023年10月期_第15期 営業収益 57.3億円、経常利益 20.3億円 DPU 1,150円ce修正
□2024年4月期_第16期 営業収益 56.3億円、経常利益 20.3億円 DPU 1,150円ce
2023年4月期_第14期の実績については、第13期比+11.3%の63.0億円、経常利益は同+8.5%の25.2億円、DPUは同▲8円の1,305円と予想を上振れました。期初に仙台広瀬通り(20.2億円/鑑定NOI4.9%)を取得したほか、期末に更に3物件を取得した一方、オリコ博多ビル(残り50%)やマイスクエアビル、ドン・キホーテ和泉中央店など3物件を売却して譲渡益を計上して2桁増収となりました。懸案中の東京フロントテラスの稼働率も95.3%に回復し、賃発ベースのオフィスの稼働率は第13期比+3.1pptの96.0%となりました。
進行中の2023年10月期_第15期の見通しも修正しており、営業収益は第14期比▲9.0%の57.3億円(従予:57.0億円)、経常利益は▲19.1%の20.3億円(従予:19.0億円)、DPUは▲155円の1,150円(従予:1,100円)を見込んでいます。北上野・町田イースト・フィール城北の3物件が巡行稼働するほか、ポート全体の稼働率も98.2%→98.9%に更に回復を見込む一方、マイスクエアや博多の譲渡益剥落影響や水光熱費の収支悪化影響が大きく、減収減益予算となります。
また今回公表された翌2024年4月期_第16期の予想については、営業収益は第15期比▲1.9%の56.3億円、経常利益は同変わらずの20.3億円、DPUは同変わらずの1,150円を見込んでいます。人流回復で歩合賃料の那覇ホテル博多駅前の寄与するほか、大規模オフィス稼働率は契約ベースながらも96.9%→99.8%とほぼ満床復帰を見込みます。なお、賃料ベース稼働率も期末時点では93.0%まで回復するものの、オフィスの大型FR/RFの下押しもあり、全体では微減収想定となります。
当法人の2025年を終期とする3年中計「堅守共攻」において、DPUを1,285円→1,300円へ、NAVを50,670円→53,000円へ、AUMを1,639億円→2,000億円まで其々引き上げる目標としています。前中計「みらいリバイバルプラン」では、ホテル歩合賃料の平時7割水準復帰を前提にDPU1,400円を目指していたため下方修正となるものの、ポートフォリオの積極的な入替によるホテル割合減少や、苦戦中の品川SS・天王洲周りのオフィスを大幅な条件緩和で成約させたことによる基礎収益力の後退が影響しています。
他方、奈良ヨーカ堂跡地のミ・ナーラは「いきものミュージアム」の導入や、訪日客向けのメディアミックス奏功等により、館の年間売上高が90億円弱に達するなど一部明るい材料もあるものの、WBF破綻後にセットアップオフィスへ改装した淀屋橋BizMiiXの稼働率は7割程度に留まるなど、物件によりやや濃淡があります。法人側では今後は地方中核都市の中規模オフィスの組入れを進めることとしており、都心物件取得難と利回り確保志向が背景にあるとみられるものの、脈略のないポートフォリオ戦略が気になります。
*参考記事① 2023-03-27 43,600円 NT
【3476】投資法人みらい/ホテル割合低下、天王洲オフィスの稼働低調で回復鈍い。
*参考記事② 2022-10-11 48,800円 NT
【3476】投資法人みらい/中計DPUは1,300円で実質下方修正、稼働率の改善を待ちたい。
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