【3292】イオンリート投資法人(東証REIT) NT
現在値 154,100円/1株 P/E 23.3 P/NAV 1.03 1月分配 7月分配 投資主優待なし
イオングループをスポンサーとし、9割超が商業施設。海外物件(マレーシア)も保有。
予想分配金は年2回の合計6,700円のため、予想分配金利回りは約4.35%となります。
業績を確認していきます。
■2021年7月期_第17期 営業収益 177億円、経常利益 59.8億円 DPU 3,200円
■2022年1月期_第18期 営業収益 199億円、経常利益 67.6億円 DPU 3,315円
■2022年7月期_第19期 営業収益 201億円、経常利益 66.9億円 DPU 3,274円
■2023年1月期_第20期 営業収益 199億円、経常利益 67.1億円 DPU 3,288円
□2023年7月期_第21期 営業収益 209億円、経常利益 70.1億円 DPU 3,350円ce(3/17)
□2024年1月期_第22期 営業収益 209億円、経常利益 70.2億円 DPU 3,350円ce(3/17)
2023年1月期_第20期の落着は営業収益が第19期比+0.7%の199億円、経常利益は同+0.3%の67.1億円、分配金は同+9円の3,283円となり、ほぼ計画線の着地となりました。ポートフォリオ自体は第19期から巡行期入りしていることもあり、物件の入り繰りもないため変動要素が少ないものの、地震保険の見直しにより保険料が想定以下となりました。またマレーシア物件についても、為替差益で若干の収入増となりました。
進行中の2023年7月期_第21期の見通しも増額しており、営業収益は第20期比+4.9%の209億円(従予:199億円)、経常利益は同+4.6%の70.9億円(従予:66.2億円)、分配金は同+80円の3,350円(従予:3,270円)に修正しています。1月実施の7th_PO(※後述)により2物件を合計213億円(鑑定NOI6.2%)で取得したことによる上乗せと、地震保険料の見直し影響の通期寄与のほか、内部留保(96百万円)の取り崩しにより増配となります。
また今回初めて開示された2024年1月期_第22期の予想については、営業収益が第21期比横ばいの209億円、経常利益が同横ばいの70.2億円、分配金は同据置の3,350円と“完全横引き”を見込みます。有意な減価償却費の減少(▲113百万円)のほか、内部留保(96百万円)の取り崩しを行って、分配金水準を維持します。
当法人は本年1月のPOで104億円を調達し、2物件を取得しています。和歌山168億円(鑑定NOI6.0%)、都城駅前44億円(鑑定NOI7.1%)、と比較的高利回りで取得しています。インプライドを上回る取得となった本件取組により、巡行DPUは3,270円程から3,335円程まで約+2.0%成長し、アクリーティブなPOとなりました。
中期目標としていたAUM5,000億円&巡行分配金3,300円は達成蓋然性が高くなったことから、新中期目標としてAUM6,000億円&巡行分配金3,600円を掲げています。4.3億円程存在している配当準備金の全額取り崩し後も、修繕費相当分は利益超過分配を開始することにより、配当金水準を引き上げる方針です。業界屈指の減価償却費は年間109億円に達していることから、手元資金による“泳ぎ幅”が大きく、還元か成長かその動向が注目されます。
*参考記事① 2022-12-20 158,500円 OP
【3292】イオンリート投資法人/新たな分配金中期目標3,600円をガイド、利益超過分配開始へ。
*参考記事② 2022-06-22 150,100円 OP
【3292】イオンリート投資法人/早くも巡行期入りで、次回POで分配金3,300円が射程。
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