【6073】アサンテ/対面営業の本格再開と人材定着率の改善で、やや良化の気配。 | なちゅの市川綜合研究所

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【6073】アサンテ(東証プライム) OP

現在値 1,650円/100株 P/E 18.9 P/B 1.54  3月配当優待 9月配当優待

住宅用白アリ防除のトップ。東北、関東から京都まで営業網。JAと提携。
配当(実績)は3月末・9月末の年2回・合計62円配当のため、配当利回りは約3.76%となります。

アサンテは株主優待制度を導入しており、3月末・9月末時点の単元以上保有株主に対し、三菱UFJニコスのギフトカード1,000円分を年2回進呈しておりますので、配当優待利回りは約4.96%となります。

業績を確認していきます。 

■2020年3月期 売上高 144億円、営業利益 22.3億円、EPS 128.0円 

■2021年3月期 売上高 138億円、営業利益 16.0億円、EPS 89.5円 

■2022年3月期 売上高 136億円、営業利益 13.2億円、EPS 52.8円 

■2023年3月期 売上高 143億円、営業利益 14.7億円、EPS 86.9円 ce

□2022年9月2Q 売上高 78.1億円、営業利益 11.4億円、EPS 69.2円 

□2022年12月3Q 売上高 110億円、営業利益 13.2億円、EPS 79.0円 (2/7)


2022年9月中間期の売上高はYoY+3.9%の78.1億円、営業利益はYoY+4.4%の11.4億円とほぼ計画線で進捗しました。主力の白蟻対策については、新型肺炎禍(第7波)の影響で2Q期間の商談件数が減少したものの、白蟻飛翔時期にかかる最繁忙期の春先の対面営業が概ね堅調だったため、増収増益を確保しました。顧客種別では、新規防除のみやや低調だったものの、更新防除・湿気対策・地震対策は軒並み堅調に推移しました。


なお2023年3月期の通期見通しは期初予想を据え置いており、売上高はYoY+4.5%の143億円、営業利益はYoY+11.1%の14.7億円を予想しています。なお、2月7日既開示の3Qによれば、売上高が110億円&営業利益13.2億円で進捗しているほか、4Q期間には通常殆ど数字が乗らないため、予算線を確保する公算です。

 

当社はローリング方式の3年中計を公表しており、最終年度の3年後の2024年3月期までに売上高を138億円→164億円、営業利益を16億円→26億円まで引き上げる計画です。当社は労働集約型の人工(にんく)商売であり、社員の増加が売上の増加に直結するものの、“3K”職場や対面商談の忌避が成長のネックとなっていました。そのため、研修センター新設等による研修機会増加や管理職の育成能力伸長など人材開発にリソースを投じており、直近の期末人員数が1,020人→1,038人に増員されるなど、一定の成果を挙げています。

 

当社は“実の”兄弟会社である西日本地盤のサニックスと日本を東西に二分するような格好で棲み分けしており、これまでJAの提携営業方式により東日本を営業地盤としていましたが、近年は越境して西日本進出を進めています。2018年に阪神営業所(尼崎)を開設したほか、橿原営業所(奈良)、南予営業所(愛媛)を開設したほか、昨年4月には四万十営業所(高知)、10月には岡山営業所を相次いで開設しています。

 

株主還元については、ほぼ無借金で70億円を超えるネットキャッシュを保有しているほか、設備投資不要なことから、配当性向40%を目途に安定的に配当することとしています。そのため、目下の配当予想は年62円(配当性向71.2%)となるものの、十分維持可能とみています。

 

*参考記事① 2022-02-18 1,600円 OP

【6073】アサンテ/対面営業抑制で新規低調、周辺ドメインのM&Aに活路。 

 

*参考記事② 2021-08-19  1,719円 OP

【6073】アサンテ/採用易化、エリア拡大、営業効率向上で事業環境が整いつつある。

 

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