【2198】アイ・ケイ・ケイHD/ペントアップ需要が大きく顕在化、足許受注数・単価も回復が鮮明。 | なちゅの市川綜合研究所

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【2198】アイ・ケイ・ケイHD(東証プライム) OP

現在値 615円/100株  P/E 12.9  P/B 2.12  10月無配 4月株主優待

九州・北陸・四国・東北など地方中核都市でゲストハウス型挙式等展開。
配当金は10月末の年1回・10円配のため、配当利回りは約1.63%となります。

 

アイ・ケイ・ケイは株主優待制度を導入しており、4月に単元株以上を保有する株主に対し、1,500円相当の特選菓子を進呈しておりますので、配当優待利回りは約4.06%となります。

業績を確認していきます。 

■2019年10月期 売上高 201億円、経常利益 19.5億円 EPS 45.4円 

■2020年10月期 売上高 87.4億円、経常利益▲35.2億円 EPS▲143.2円 

■2021年10月期 売上高 115億円、経常利益▲6.1億円 EPS▲14.0円

■2022年10月期 売上高 192億円、経常利益 19.0億円 EPS 47.5円 ce修正

□2022年4月2Q 売上高 76.1億円、経常利益 1.6億円 EPS 4.1円 

□2022年7月3Q 売上高 132億円、経常利益 12.8億円 EPS 28.5円(9/12)

 

2022年4月中間期の売上高はYoY+77.3%の132億円、経常利益はYoY+11億円の1.6億円となり、対前・対予算で大幅増となりました。婚礼事業における期ズレのペントアップと低位のキャンセル率により、受注残高はYoY▲48組の5,550組と高水準をキープしていたこともあり、新型肺炎禍の一巡により挙式催行(受注の消化)が想定超に進捗しました。新規受注組数もYoY+38.6%の2,217組に増加したほか、営業外で助成金2億円を計上したこともあり、経常利益段階から黒字転換しています。


2022年10月期の見通しは1Q時点で修正しており、売上高がYoY+67.0%の192億円(従予:181億円)、経常利益はYoY+25億円の19.0億円(従予:11.2億円)に大幅増額しています。高水準の受注残高の消化にくわえ、足許の受注組数にも回復がみられるほか、招待客数の減少に伴い低下基調だった施行単価も3.2M→3.5Mに反転しているため、挙式催行数増と単価増の両輪で想定超の回復が見込まれます。去る9月12日に開示された3Qは、売上高132億円&経常利益12.8億円と急回復が確認され、増額修正見通しも走破圏と解されます。

 

当社は毎回10~20億円を投じる大型新店を軸とした外部成長を志向しており、立地厳選の上で出店をすべく、中計は意図的に非開示としており、売上高や業界順位の目標を定めずに展開しています。同業のT&Gやベストブライダル(ツカダGH)、アニヴェルセル(AOKI)等と同業他社とは異なり、三大都市圏外に出店を偏重させており、人口30万人以上の85都市の中から市況勘案の上で45都市を出店候補地としています。ここ数年は出店ゼロが続いていたものの、来年2月には茨城県が星野リゾートを起用して再活性している偕楽園の一角に水戸支店(人口27万人)を開設し、婚礼・レストラン・カフェ部門を受託します。

 

また、昨年12月には経営再建中のタメニー(旧パートナーエージェント)の第三者割当増資を引き受け、1億円程(4.26%)を出資して資本業務提携しています。当社は持株会社化と同時にフォト事業や食品通販事業など、周辺事業の多角化を進めており、昨年11月に結婚仲介事業(ララ・クゥール)にも進出したことから、そのノウハウ確保が出資の目的となります。なお、フォト事業についても本年8月に大阪城公園に1号店を出店しており、年2~3店程を展開する計画です。

 

財務状況については、これまで株主還元を極力絞ってきたことから、目下の自己資本比率は46.3%と婚礼事業者としては非常に高い水準を維持しています。そのため、足許の業績急回復により資金回収が進んでいることから、進行期より年10円へ復配予定となっており、翌期にも巡行水準である年12円の完全復元配も目されます。


*参考記事① 2022-04-01  621円 OP

【2198】アイ・ケイ・ケイHD/1Qは閑散期ながらQonQ増収、タメニーと資本業務提携。

 

*参考記事② 2021-09-25  685円 OP

【2198】アイ・ケイ・ケイ/挙式単価減痛いが、既受注案件の売上顕在化ペースには明るさも。

 

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