【3418】バルニバービ(東証プライム) OP
現在値 1,016円/100株 P/E 29.0 P/B 3.40 7月配当優待 1月配当優待
カフェ・レストランを直営展開。水辺・公園・公共施設など出店独自色。
配当金は1月末・7月末の合計7.5円配当のため、配当利回りは0.74%となります。
バルニバービは株主優待制度を実施しており、1月末・7月末に単元株を保有する株主に対して1,000円分の優待券を進呈していますので、配当優待利回りは約2.70%となります。なおこの他に長期優遇制度として、店舗での割引や限定のイベントに参加出来るメンバーシップ制度が用意されています。
業績は下記の通りとなっております。
■2019年7月期 売上高 115億円、経常利益 5.0億円 EPS 35.1円
■2020年7月期 売上高 94.3億円、経常利益▲8.4億円 EPS▲106.9円
■2021年7月期 売上高 80.4億円、経常利益▲6.2億円 EPS 41.7円
■2022年7月期 売上高 100億円、経常利益 5.0億円 EPS 35.0円 ce
□2022年1月2Q 売上高 48.7億円、経常利益 7.4億円 EPS 55.7円
□2022年4月3Q 売上高 70.0億円、経常利益 8.0億円 EPS 60.4円(6/13)
2022年1月中間期の売上高はYoY+10.1%の48.7億円、経常利益はYoY+10.2億円の7.4円で進捗し、予算比は無いものの大幅な損益改善となりました。上期の1Qは本来的には繁忙時期となるものの、新型肺炎禍による休業や時短営業、人数・アルコール提供制限などが重しとなり、既存店は軒並み低調に推移しました。利益面については助成金受取が10億円強あったほか、不動産事業で大阪中央区土地(100坪)を売却したため、大幅増益となっています。出退店は、新宿の「クッチーナ」を転貸としたほか、舞浜の「パラディ」「アリンコ」の2店を閉店しています。
進行期である2022年7月期の見通しは期初予想を据え置いており、売上高はYoY+24.3%の100億円、経常利益は黒転の5.0億円を予想しています。1Qの不振にくわえ、年末年始も低調に終わったため、6月13日既開示の3Qまでは低進捗が確認されます。営業制限の消える最終4Qは繁忙期にかかるものの巻き返しが難しく、売上高~営業利益までは未達、助成金が算入される経常利益段階からは大幅な過達が予想されます。出店は純増で5店前後を見込んでおり、上述の2店を閉店した一方、淡路島案件固め打ちで「回転寿司悦三郎」「酒場カフェNEW LIGHT」「尾崎小学校(SAKIA)」「Long」「しまのねこ」「Awaji Blue Coast icecream」を出店しています。
当社は中期的な業績の定量目標を開示していません。これまではバッドロケーション戦略を表向きのウリとしながら、実際は大手デべの誘致で都心好立地に好条件で出店していたりしましたが、新型肺炎禍による行動様式の変化により、会社側は再度バッドロケーション(田舎)側に振ってきています。当社は都心と田舎にこそ強いものの、昼間人口が増えた郊外・ベッドタウンには地盤が無いため、戦略の変更を余儀なくされたものと考えられます。
パソナと合弁による淡路島西岸の西浦地区の再開発事業の進展については、シグネチャーブランドである「GARB」と「KAMOME SLOW HOTEL」を中心に、近隣でカフェや回転寿司等を次々に開業し、一気に商業集積を進めています。パソナの本社機能移転を機に淡路島はさながらバブル商状となっており、当社はNECAPと協業で、周辺の土地を所有権及び借地権で保有し、周辺を開発してから宅地分譲する計画です。なお、パソナはこの2月に淡路島東岸の夢舞台でも2万坪強の公用地を27億円で落札・再開発することから、このバブル基調は当面続くものと考えられます。
注力中の淡路島以外では、協業先のSBIHD&島根銀行とともに、この淡路島PJの“二匹目のどじょう”を狙うべく、出雲市で同様の開発を展開しており、2023年春開業を目指しているほか、石川県の“千里浜なぎさドライブウェイ”でも「GAGB」を核に5,000坪弱を開発しており、此方は2024年秋の開業を目途としています。
なお配当については期初から有配を予想しており、6年連続となる年7.5円配を据え置く予定です。淡路島PJでの不動産取得に継続的に資金投下している一方、南禅寺菊水の売却益でB/Sがかなり潤ったほか、南船場の不動産売却や高水準の助成金受取もあり、当面の資金繰りについても問題ない状況です。
*参考記事① 2021-12-06 1,043円 OP
【3418】バルニバービ/“パソナバブル”に沸く淡路島で集中開発、不動産セグメントも開始。
*参考記事② 2021-05-25 1,015円 OP
【3418】バルニバービ/SBIHD&島根銀行連合と、淡路島PJの第二弾を画策。
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