【6061】ユニバーサル園芸社/巣ごもり需要持続で上方修正、配当性向8%台で増配待ったなし。 | なちゅの市川綜合研究所

なちゅの市川綜合研究所

「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

IMG_7090.jpg

【6061】ユニバーサル園芸社(東証STD) OP

現在値 2,400円/100株 P/E 10.1  P/B 1.35   6月配当優待 12月優待

オフィスなどへの観葉植物レンタル大手。園芸・生花などの小売を拡大。
配当金は6月末の年1回20円のため、配当利回りは約0.83%となります。

 

ユニバーサル園芸社は株主優待制度を実施しており、単元株を保有する6月末・12月末の株主に対しての株主に対してそれぞれ1,000円分のクオカードをそれぞれ進呈しておりますので、配当優待利回りは約1.66%となります。

業績を確認していきます。   

■2018年6月期 売上高 73.5億円、経常利益 8.0億円 EPS 84.0円 

■2019年6月期 売上高 86.0億円、経常利益 9.5億円 EPS 104.1円 

■2020年6月期 売上高 91.1億円、経常利益 11.6億円 EPS 140.8円 

■2021年6月期 売上高 95.7億円、経常利益 13.4億円 EPS 152.5円 

■2022年6月期 売上高 110.0億円、経常利益 16.4億円 EPS 236.6円 ce修正

□2021年12月2Q 売上高 54.1億円、経常利益 8.6億円 EPS 120.8円 

2021年12月中間期の売上高はYoY+22.0%の54.1億円、経常利益はYoY+69.0%の8.6億円となり、対前期・対予算ともに大幅増で進捗しました。主力のグリーン事業については、新型肺炎影響で低調だったオフィス・ホテル向けの契約が復調したほか、海外事業、クリスマスや正月といった季節性商材も軒並み回復しました。卸売事業・小売事業についても、巣ごもりで喚起された個人向け需要が継続し、ネット販売・小売販売ともに好調に推移しました。


なお2022年6月期通期の見通しも中間時点で増額しており、売上高がYoY+15.1%の110.0億円(期予:107.2億円)、経常利益はYoY+22.4%の16.4億円(期予:13.8億円)にそれぞれ増額しています。グリーン事業については、国内・海外ともに回復基調が継続するほか、re-openingによる小売向け店舗等の新規獲得が見込まれます。卸売事業・小売事業についても、巣ごもりのグリーン需要が剥落せずに高止まりしていることから、2020年出店の銀座店や、2021年出店のくずはモール店などの小売店の貢献が拡大するほか、9月~11月出店の新店3店(※後述)も下期にかけてフル寄与します。

 

当社は中期目標として、前2021年6月期の売上高100億(CAGR14%)、経常利益を13.0億円(CAGR15%)を目指していましたが、計数は概ね達成しています。また、長期目標として2026年6月期までの向こう5年間で売上高300億円&経常利益30億円まで引き上げることとしています。拠点である大阪・茨木を軸に、関東圏深耕とギフト向け等の園芸関連商品の拡販を図る方針です。足許では旺盛な巣ごもり需要を背景に、小売店を積極出店しており、昨年9月に吹田EXPO CITYと名古屋LOFTに、11月にはイオン幕張新都心にハイペースで出店しています。

 

MAについては、2015年、2016年にアメリカで一部事業の譲受を含む3社、2018年にはシンガポールのミラージュ社(年商5.6億円/当時)、園芸ネット社(年商5.1億円/当時)を買収しています。また、2020年には植木・花卉・種苗の生産を行う川口市の小林ナーセリー(年商2.5億円)の事業譲受を受け、未進出だった生産分野に本格的に進出しています。会社側では本業のグリーンレンタル市場のTAMを推計404億円(国内)として認識し、現状6%程度のシェアの引き上げ余地も鴻大としていますが、周辺領域と海外MAを重ねていかない限り、長計で掲げるような数字感の達成は難しいものとみられます。

 

他方、配当については据置の年20円を予想しています。当社はネット無借金で良好な財務状況を維持していることから、配当性向2割水準すら大きく下回っている現状(今期予想8.45%)は明らかな還元不足となっています。自己資本比率は82.8%にのぼり、3月に実施した1億円程度(1.04%)の自社株買いを考慮すると、配当性向は更に低下することから、いよいよ増配待ったなしの状況になったと考えています。

 

*参考記事① 2021-11-06  2,027円 OP

【6061】ユニバーサル園芸社/法人向け低調も、巣ごもり個人で巻き返す。資本政策の改善に期待。 

 

*参考記事② 2021-05-18 1,940円 OP

【6061】ユニバーサル園芸社/海外で解約相次ぐも、巣ごもり需要増勢で想定超で巻き返す。

 

*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。

 

にほんブログ村 株ブログ 株主優待へ にほんブログ村 株ブログ IPO・新規公開株へ にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ