【3453】ケネディクス商業リート投資法人(東証REIT) NT
現在値 269,300円/100株 P/E 19.8 P/NAV 1.04 3月分配 9月分配
ケネディクスをスポンサーとし、食品スーパーや専門店といった生活密着型商業施設が中心。
予想分配金は年2回の合計13,560円配で、分配金利回りは約5.04%となります。
業績を確認していきます。
■2020年3月期_第10期 営業収益 82.9億円、経常利益 34.9億円 DPU 6,535円
■2020年9月期_第11期 営業収益 83.9億円、経常利益 35.0億円 DPU 6,536円
■2021年3月期_第12期 営業収益 87.1億円、経常利益 37.9億円 DPU 7,084円
■2021年9月期_第13期 営業収益 95.7億円、経常利益 42.6億円 DPU 7,384円(11/16)
□2022年3月期_第14期 営業収益 93.0億円、経常利益 40.7億円 DPU 7,010円 ce修正
□2022年9月期_第15期 営業収益 90.6億円、経常利益 38.0億円 DPU 6,550円 ce
2021年9月期_第13期の営業収益は第12期比9.8%増の95.7億円、経常利益は同12.2%増の42.6億円と期初予想を上回り、分配金も同233円増の7,328円まで上振れました。収入面では代官山アドレス・ディセの分割売却(DPU寄与：第12期841円、第13期638円、第14期642円)による譲渡益が段階的に減少した一方、ウニクス伊奈の20%持分と阪急オアシス枚方出口店も譲渡し、1,158円もの分配金を押し上げました。4月に期中でPOを実施(※後述)したことによる希薄化と、物件入替に伴うAM報酬が重しとなったものの、賃料減額が▲11百万円に留まったためバッファが残りました。
進行中の2022年3月期_第14期の見通しは微修正しており、営業収益が第13期比2.8%減の93.0億円、経常利益は同4.3%減の40.7億円、分配金は同318円減の7,010円(従予：7,000円)を予想しています。予算には引き続き賃料減額バッファを▲20百万円分織り込むものの、4月POの取得物件がフル貢献を開始するほか、10月取得のキテラタウン福岡長浜が寄与します。予算織り込み外では、12月にケーズデンキ湘南藤沢底地とプライムスクエア自由が丘の12月譲渡を新たに公表しており、賃料剥落考慮前で1.5億円が上乗せされ、単純計算でDPU250円程上乗せされることから、出来上がりの減配幅は限定的となる公算が高そうです。
今回公表の翌2022年9月期_第15期の見通しについては、営業収益が第14期比2.6%減の90.6億円、経常利益は同6.6%減の38.0億円、分配金は同460円減の6,541円を予想しています。代官山アドレス・ディセの3期にわたる分割売却終了にともない、期あたり600円程度のカサ上げが剥落するほか、2021年取得物件の固都税費用化開始により、賃料減額バッファを見込まないものの減収減益が想定されています。
当法人は昨年4月の5thPOで約120億円(@267,930円)を調達し、生活密着型商業施設を中心に、アピタテラス横浜綱島49%(56.6億円/鑑定NOI4.7%)、キテラタウン調布(105.0億円/同5.2%)、メラード大関(54.4億円/同5.3%)ほか計4物件を計223億円で取得しています。10月取得のキテラタウン福岡長浜(60億円/鑑定NOI4.7%)について手元資金と借入で購入していますが、天神や大濠公園の近い長浜地区は分譲が進み人口増加が顕著なエリアとなっており、テナントも西友(福岡県では屋号がSUNNY)やドラッグ11、西松屋等が入居する生活密着型であることから、手堅い収益貢献が見込まれます。
なお今般、当法人は中期目標として「巡航分配金7,000円＆資産規模3,400億円」を改めて掲げ直しています。これは株価の回復により上述の5th_POを成功裏に完了させられたことが大きく、現状のパイプラインも依然300億円分を確保しているとみられます。三井住友F＆Lによるケネディクス(4321)買収による物件供給力強化にくわえ、信用力増強による調達金利減少も進んでいることから、現状6,450円レベルにある巡行分配金の着実な積み上げが期待されます。
*参考記事① 2021-09-09 298,000円 NT
【3453】ケネディクス商業リート投資法人/スポンサー強化と生活密着型見直しで、成長蓋然性高い。
*参考記事② 2021-03-06 264,300円 NT
【3453】ケネディクス商業リート投資法人/三井住友F&Lによりスポンサー買収、改めて成長期待。
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