今日のひとこと(上手に負けることが大切)。 | なちゅの市川綜合研究所

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みなさんは今年の損益はプラスでしょうか?それとも年内ずっとプラスだったけど、この12月でマイナスになってしまったパターンでしょうか。私は投資のパフォーマンスをいちいち計算しないので、正直なところよくわからないのですが、幸いにもそれなりのプラス圏を維持出来ている状況です。

 

さて、足許では調整色の濃い相場つきになっていますが、個人的には全ての相場で勝つ必要はなく、簡単な相場でそこそこ勝って、難しい相場ではトントンかちょい負けくらいでいいのかなと考えています。単純な話で、上りのエスカレーターは単に乗ってるだけ上階に辿り着けます。一方、下りのエスカレーターも逆走すれば登れないこともないのですが、全速力で駆け上がっても大して登れないですし、疲れてバテた瞬間から結局下に行ってしまいます。そのため、最初から上に行くのをあきらめて、階間の踊り場で休憩でもしてた方がマシという考え方です。

 

かくいう私も投資を始めて5年くらいの血気盛んな時期は全能感に満ち溢れていましたので、上げ相場は信用買いでガッツリ取って、下げ相場ではカラ売りで取れるような、全天候型の投資家を目指していた時期もありましたが、リーマンで退場寸前の大打撃を受けることとなり、儲けの幅を伸ばすことよりも、確りとした「受け身」を身に付けることの方が資産を増やす上で遥かに重要だと悟りました。

 

そしてこの「受け身」というのが、上手に負けるということです。市場が下がっても、市場以上には負けない・・・できれば市場よりもマシなヤラレ幅で済ますことです。究極的には現金割合を上げるだけで確実に下げ相場に勝てるのですが、そんな器用なキャッシュマネジメントは普通できないので、とにかく雲行きの怪しい相場では利を伸ばそうとせず、「ヒット&アウェイ」で細かく利確し、どんな相場でも上にも下にもいかない「岩の心電図」のような銘柄にお金を少しずつ逃がしていく・・・といった手法で、うまくやり過ごしていくことなどが大事かなと思います。

 

実は「受け身」には必勝法がなく、人それぞれ自分の欲や感情と向き合って、しっかりリスクコントロールすることの方が重要です。そのため、先に挙げた技術的な手法論を磨くというよりは、過去の暴落相場で自分がやってしまった衝動的売買による失敗を振り返って、同じ愚行を再び繰り返さないようにしておくだけでも、残せるものは大分違ってくるように思います。

 

この10年程はアベノミクスからコロナバブルまで、大局的には右肩上がりの無敵相場が続いていましたが、そろそろゲームのルールが変わりそうな状況です。儲け額の多寡よりも、負け方の巧拙が大事になる局面はもうすぐそこまで来ています(おわり)

 

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